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シロと尋は幼馴染。
中立の立場で失礼します。
か弱い幼馴染み。
必死で守って、手を引いて引っ張ってきたはずなのに、尋にツッコミを入れる手に、コツンと小突くだけの拳に、どんどん力が入っていくしろ。
途中までは分かったつもりで読んでいました。
しろの中にある嗜虐性、それを煽るのが尋の存在。
離れれば治まると思ったのに、脳裏から消えない尋の顔。
囚われて、捕まったのかなと思いきや、「あれ?」な描き下ろし。
どういうことなんでしょうか。
囚われたまま逃げ道を作って、逃げられたと思ったら捕まって。
恋というのとは違うし、主従関係でもないし、暴力的なしろが幼少期に虐待を受けていて、その反動でというわけでもない。
しろの暴力の理由は分からないし、守らなきゃと思っていた尋に対して攻撃してくるものがなくなったから、今度はしろが攻撃をして痛めつけなければいけないみたいな?しろにとって尋は常に傷ついていなければいけない存在?
その辺りの心理が読み取れなくて…。
尋はしろに依存しているから何をされても許せる。
むしろ他の人には見せないしろを自分だけが知っているという優越感があって、暴力を受けることでしろを縛り付けていられるというような闇を感じました。
難しい…。
恋愛というよりも、共依存になりかけたところで踏みとどまってるみたいな話でした。
あらすじだけ読む感じだと
かなり一方的な雰囲気を感じてた。
受はもっとこぉ・・・ひ弱なイメージだった。
読んでみてそれが違うというのがよくわかる。
ホントウに支配しているのはどちらなのかという話。
親友だったふたり。
ちょっと抜けたヒロにツッコミをいれるのがシロだった。
しかしある日をきっかけにそれは変わる。
怪我をしたヒロに興奮を覚える。
その衝動は決して認めていい感情ではない。
ツッコミをいれる力が強くなり、無意識に力が強くなる。
それはツッコミを超えて暴力であることは、
自覚があった。
理性は「ダメ」だと訴える。
しかしもう片方の理性は「興奮」を抑えきれないでいた。
ヒロはすべて受け入れると言った。しかしそれは本当に受け入れていい気持ちではない。
葛藤の末逃げ、けれど逃げきれないのは・・・・
ある意味、暴力を受ける側であるヒロにも狂気を感じた。
暴力をふるい、傷を負った相手に興奮する。
それは相手が「ヒロ」という存在だからなのかどうなのか。
離れればその気持ちはおさまるのかと思えば
頭の片隅に、ふとした瞬間に現れる。
囚われた、倒錯した。
言葉にするのはなかなかに難しい部分ではあるのだが
ある意味閉ざされた空間で、閉ざされた人間関係で
逃げたい気持ちと戻りたい気持ちと
行ったり来たりな関係にドキドキさせていただきました。
いっそのこと落ちるところまで落ちるといい・・・
ここで終わるのはもったいないなーなラストでした。
続編希望。