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表題作ぼくらは2度目の春を越え

本山秀範,28歳,元カリスマモデルで「SASエージェンシー」のマネージャー
石井暁,19歳,大学1年生,「SASエージェンシー」に所属するモデル

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大学一年の石井暁は、姉のいたずらがきっかけでモデル事務所に所属することに。何かとかまってくるマネージャーの本山に戸惑うが、次第に彼に惹かれてゆき…ファッショナブル・ボーイズラブ!

作品情報

作品名
ぼくらは2度目の春を越え
著者
麻生玲子 
イラスト
桑原祐子 
媒体
小説
出版社
集英社
レーベル
コバルト文庫【非BL】
発売日
ISBN
9784086000697
4

(2)

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

大人の純情編!大人の男の可愛さに萌♡

シリーズ第2巻‼︎
前作『はじめての〜』より前のお話になります。

姉のいたずらで大学入学の春、モデル事務所に所属する事になった暁。新人モデルとして奮闘し、前作の海外有名ブランドのイメージモデルに抜擢される経緯〜
元カリスマモデルで、今は所属事務所のマネージャーの本山になにかと絡まれ、戸惑いながらも、次第に惹かれてゆき、恋人関係になるまでが描かれています。

初対面から、本山の圧倒的な雰囲気に一目おく暁。
事務所で紹介されたモデル•ヒロツグから、本山は元世界的なモデルで、社長の愛人だとか、しかもオトコもいけるの口だと吹き込まれたものだから、変に意識しちゃうんです。

そこに、どういう意味なのか、本山が髪に触れてきたり、いきなりキスしてきたりするものだから動揺する暁。
この反応が可愛いんです♡

仕事をしていく中でも、今も尚、本山の存在感は絶大で、復帰のお声がかかる程。
モデルの仕事を順調にこなし、注目されはじめ、どんどん急成長していく暁。
そんな中で、本山に惹かれてつつも、男としてライバル意識みたいなものも一緒に目覚めていきます。

働く大人のいい男•本山と、迷いながらも目の前の事に一生懸命取り組もうと奮闘する暁。

ありがちな設定といえばそうだし…
結局、暁は本山にほだされちゃった感はあるんですけど、あまりに自然に、普通に恋をしていく2人の雰囲気と関係性がいいんです。
そして恋する可愛い2人。
特に本山が可愛すぎ(笑)

大人の、しかも誰もが羨むカッコイイ男が、9つも年下の男の子に好きだからって、注意を引くためにちょっかい出して、でも本心はなかなか言えなくて…しかもその期間一年も‼︎
最終的にはアクションは暁に丸投げな本山(笑)
普通だったらカッコ悪い男なんですけど、好きな相手の前限定で、なりふり構わず必死な大人っていうのもいいな〜好きだなあと!
そんな本山を見てると、これも一種の男気かな⁉︎…と思いました。
私もほだされちゃったかな(笑)

恋人同士になってからの2人が、また可愛いんです。
意外に暁が男前だったりします(笑)
本山を操ってる手腕が楽しいです。
本山は、片思いが実った勢いからかガッツキ気味だったり、暁の貞操を奪われたと早とちりして、暁の代わりに涙したり…甘いくらいの優しさが心地いいんです。

そこまで惚れ込まれてる暁が羨ましくもあるんですけど、
暁を見てると、甘やかしたくなる本山の気持ちもわかるし、見守っていきたくなる癒し的存在なんです。
読めば読むほど、2人に惚れ込んじゃいます♡

エロは少ないですけど、スキンシップの甘さだけでも、美味しいので満足かな。

ほのぼの系を読みたい方、どっぷり感情ものに浸りたい方には是非オススメです。

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きっかけと出逢いと

暁と本山シリーズ2作目。
時系列的にも、作品発表順的にもこちらの作品の方が先ですので、こちらから読み始めるのも良いのではないかな?と思います。
暁と本山の出逢いと、1作目よりもさらにひよっこモデルな暁が見られるので、1作目を既に読まれている方も楽しめること間違いなしです。
ちょっとずるくてだめな男前年上攻めがお好きな方はぜひ。

姉が勝手に出した男性モデル公募をきっかけに、モデル事務所からスカウトをされた大学1年生の暁。
はじめはそこまで乗り気ではなく、どちらかというと興味本位だったけれど、プロの現場でプロの仕事を目の当たりにしていく内に徐々に意識が変化していって…
そして、後に恋人となる本山との出逢い。
暁がモデルとして成長していく姿と、暁と本山が恋人関係になるまでが描かれています。

お話的には結構ベタなお話なのですけれど、ベタなのが良いというか。
この分かりやすさがレーベル的にも、読みやすさ的にもちょうど良いのではないでしょうか。
スタンダードな流れの中に、ちょっとずつ萌えが散りばめられているんです。

本山という男がですね、すごく可愛いんですよ。
なんなんでしょうこの人は。攻めなのに可愛い。
仕事をきっちりこなす落ち着いた雰囲気の男前が、プライベートな部分では子供っぽさも持ち合わせている時点でずるいですよね。
おそらく、本山は暁に一目惚れをしたのでは?と思うのですが…
新人モデルとして事務所に所属したての暁に対して、どうにか気を引こうとあれこれと必死にちょっかいをかける大人の男の図がなんだか情けないやら可愛いやら。
髪を撫でたり、緊張をほぐすためになんて理由をつけてキスをしたり…意味あり気なスキンシップで暁の気持ちをざわつかせて、「なんでキスするんだと思う?」なんて問いかける。
こんなの、どうしてなのか考えてしまうに決まっているじゃないですか。

と、やっていることは結構大胆なのに、なかなか決定的な好きの2文字を言わない上に、結局は暁を誘導して気持ちを伝えるのだからずるい。
いやあ、だめな大人だ。でもなぜか愛嬌があって許せちゃう。
暁がどんどん本山のことを意識していく様子がこれまた丁寧に描かれているので、ああ、本山の思惑通りに好きになっていっちゃってる…暁、ほだされてるよ〜!なんて思うんです。
思うんですけど、なんだかそんな2人のやり取りまでもが心地良くって。
思い切った行動や言動をするのは意外と暁の方だったり、暁の言葉ひとつで理性がうぐぐ…となったり。
年下に対して余裕のなくなる攻めって良いなあ。
暁のことが可愛くて仕方がないんだな。

はじめからひよっこモデルの暁の姿を後ろから見守っているかのようだった本山に対して、一方の暁はというと、大人な本山に憧れめいた感情を抱きつつ、元モデルの彼の才能やオーラに敵わなさ、嫉妬心を抱いている。
暁にとって本山は、モデルとしていつか乗り越えたい大きな壁のような感じなのかも。

1作目もそうでしたが、恋愛面だけではなく暁のお仕事描写が良くてですね。
乗り気ではなかったところからプロとしての自覚が芽生えていく様子に成長を感じます。
普段はスレたところがないごく普通の青年が、撮影中はトランス状態になるというか、憑依型のようなモデルになるんです。
このギャップが人を惹きつけてやまない。
暁と本山の関係は、仕事面ではまだまだ対等にはなっていないけれど、徐々に肩を並べていきそうな「これから」が暁の仕事描写に垣間見えた点が良かったです。

暁の成長、そして本山との甘い恋愛がどうなっていくのかを引き続き見守りたいと思います。

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