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表題作恋をしよう

夏目健二 結婚に失敗したやる気無しの上司(32)
藤原美邦 何をしても裏目にでる不吉な部下(27)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ダメ男ばかり好きになり泣いて過ごす藤原と、恋を諦めた夏目はお隣さん&部下と上司の関係。運命的に出会った二人は…。著者:谷崎泉イラストレーター:蓮川愛

作品情報

作品名
恋をしよう
著者
谷崎泉 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
ハイランド
レーベル
Laqia Novels ~ラキアノベルス~
発売日
ISBN
9784894861800
3

(2)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

職場でほしい、こんな同僚!

2002/03出版のすこし古い作品ですが、全然古くささは感じさせません。
働くサラリーマンを描かせたら谷崎さんすごくいいですねえ。生き生きとしています。
それが、左遷され出世コースからはずれて働くのを面倒だとおもっているサラリーマンでもとても生き生きと描かれて、まるで一緒の職場で働いているような気分になります。
上司と同僚がつきあい始めたのを覗き見する気分で、わくわくしました。笑
上司の娘との成田離婚という過去のある夏目は生きる意欲も、仕事へのやる気まったくなし。
しかしマンションの隣の藤原が、男と喧嘩して号泣しているところ目撃、そしてその後も何度も男にだまされる藤原を見て。。
何度も破局を迎えぼろぼろになるのに、またしても同じような男に引っかかり、傷つけられている藤原のことが放っておけず夏目は藤原に幸せになって欲しいと願うようになっています。。
そして、そうやって何度も傷つく藤原に、じゃ自分を好きになったらいいのにとつい言ってしまい、お互いを初めて意識し合うようになります。
じれったいほどの二人の関係。お互いがお互いを意識し始めますが、接近は本当に亀の歩みのようで。
じれったいですけど、それでも同じ職場の同僚のように二人を応援したくなる作品で、無事ゴールを迎えた時には 万歳したくなりますよ。 \(^o^)/。

2

惚れっぽい上に趣味が悪い・・・

あ~、こういうのをダメンズウォーカーって言うんだろうなと思ってしまいました。

なんというか、確かに恋は目を曇らせるのかもしれませんが、藤原(受)が到底作中語られるような『(この上なく運は悪いけど)仕事のできる社会人』という印象ではありませんでした。あまりにもダメ過ぎる。

男を見る目がない・趣味が悪いだけじゃなく、いったい何夢見てんのかという感じでした。
『恋する乙女』どころか『恋に恋する』少女だってもう少し現実的なんじゃないの?

ただ、だから藤原がキライかというとそうでもないんですけどね。好みタイプでもないですが。
夏目(攻)は結構好きです。まあ、それほど深い描写はないんだけどイイ男だと思う。

読み始めは『あ~、また仕事ばっかりか!?』とうんざりしかけたんですが、実際にはストーリーの大半が『仕事の合間に藤原に彼氏ができてすぐに(ホントあっという間に!)別れて大泣きして~』の繰り返しでした。いったい何人いたんだよ。

しかもその別れ際が毎回スゴ過ぎるというか酷過ぎる。
もしかしてこれギャグなのかとさえ思うほど次々やらかしてくれてますよ。

いっそのこと、一歩引いたところから藤原のあまりの『ダメンズウォーカー』振りを眺めるというコメディとしての楽しみ方もある、かもしれません。

正直なところ、ラブストーリーとしては微妙なんです。ラストもちょっと・・・ここで終わり!?と。
いや、キレイなハッピーエンドではあるんですけどね~。

それでも、トータルでは決して悪くはないんですよ。

藤原の恋と失恋の数々はともかく、メインのラブは特に盛り上がりもなく平坦なくらいですが、前述の通りキャラクターは結構好きですしそれなりに面白かったんですよね。

ただ、こちらに限ったことではないんですが、谷崎泉の三人称は視点がフラフラと定まらなくて、そのたびに『アレ、今どっち(視点)?』と混乱して気が逸れてしまうんです。←『受・攻視点が頻繁に切り替わる』という書き方は他の作家さんでもよくありますが、それともちょっと違って『切り替わり』がハッキリしないんですよ。

まあ、私はとにかく受一人称がものすごく苦手なので、三人称というだけでまだマシなんですけどね。

個人的に、この作家ではいい方です。
あくまでも『(徹底的に合わない作品が大半を占める)谷崎作品としては』でしかないですが。

あとは、蓮川さんのイラストはよかったです。イメージぴったりで素敵でした。

0

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