• 紙書籍【PR】

表題作チープシック

椿寿之 バイト先の社員(26歳)
白井帆高 高校生

その他の収録作品

  • ひみつの三日間
  • あとがき

あらすじ

高校生活を物足りなく感じ、アルバイトに精を出していた帆高は、臨時のバイトを頼まれた先で社員の寿之と出会う。仕事の出来る寿之に憧れを抱き、他の人より少しだけ特別扱いされて嬉しいと思い始めたバイト最終日、家まで送ってもらった車の中で、当たり前のようにキスをされ―。キスはくれるのに言葉はくれない寿之に、帆高は…!?書き下ろし甘々温泉旅行も収録。

作品情報

作品名
チープシック
著者
うえだ真由 
イラスト
吹山りこ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403520693
2.5

(4)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
8
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

狡い大人に子供はやきもき

高校生がアルバイト先で知り合った社会人と恋をする、
年の差カップル(9歳差)のお話です。

子供だと思われたくなくて、頑張って背伸びをしてしまう高校生(帆高)。
はぐらかしてばかりで、なかなか本心を見せない大人(椿)。
狡い大人に焦れたて反発して拗ねたり。
でも時々、吃驚するくらい素直な帆高が可愛いのです。
大人になると、なかなか素直になれません。
だからこそ、帆高の素直さを眩しく思い、惹かれる椿の気持ちも判ります。

あと帆高が勤労意欲に燃えるバイト青年なので。
お仕事描写も丁寧に描かれていて、一生懸命に働くのはイイ事だ!と。
思わせてくれる作品でした(笑)

2

年の差

年の差の醍醐味がいっぱいあって楽しみました。

0

いいお話だとは思うのですが、

いいお話だと思います。
優しくてまろやかな雰囲気のお話。
9歳の年の差カップルで、大人な攻めとオマセな高校生受け。
背伸びしても背伸びしても届かない高校生受けの空回りっぷりが面白い。
攻めはどこまでも大人です。受けを手のひらの上でころころ転がして、からかったり可愛がったり。
年の差ものの王道だと思いました。

ただ、この年上攻めの魅力が私にはよく分からなかったです。
キスしておいて二週間放置とか、こんなことを高校生にしかけていくオトナはやだなーと思いました。オトナの側って、そんなに余裕あるもんかな。
受けの空回り方は面白かったんですけどね。でも正直あまり可愛くなかったw

『ひみつの三日間』
表題作の続編ですが、こちらは面白くなかったです。
痴話喧嘩な続編。
受けがしょーもないヤキモチを焼いて、仲直りして、エッチしただけやーんと思いました。

2

一風変わったお仕事ものとしてなら・・・

何が変わってるかと言えば、お仕事が『高校生のバイト』なんですね。

私は『お仕事もの』はかなり苦手なんですが、これはバイトということもあり(適当・いい加減という意味ではなく)ヘンにくどくどしくなく楽しく読めました。

ただ、キャラクターはあまり好みじゃないですね。帆高(受)はまだしも寿之(攻)が・・・

帆高は、まわりの同級生を子どもっぽいと感じ、バイトで接する社会人(でなくても年上)に憧れて、早く大人になりたいと切望している高校生。
『大人になりたい』と思うこと自体が子どもの証拠だしなんとも青いんですが、私は帆高はキライじゃないんです。
子どもであってもそれほど幼稚だとは感じないし、前向きなところは好ましい。

寿之は、ちょっと大人(年上の男)として狡いところが個人的に大きくマイナス。
『身勝手な俺様(ものすごくダメ)』ではないかもしれないけど、妙に余裕ぶってる(年だけは)大人キャラクターって苦手というかキライなんですよね。
そういうのが大人なのか?と思ってしまいます。

もともとこういう攻キャラクターは苦手なんですが、特に『年の差(年上攻)もの』では最悪。
ずっと年下の子に真っ直ぐ向き合えないではぐらかすようなヤツはどうにもダメなんです。私の思う『年の差(年上攻)』のよさがどこにもない。

それでも、寿之は同じように狡くてもその程度が半端な(徹底してない)分まだマシでしたが。
絶対好きとは言えないけどね。

続編『ひみつの三日間』は、温泉旅行に出掛けた2人。

え~、本題ではないんですが『高校生と親に内緒で旅行』の候補地に海外を挙げること自体に唖然。←単なる軽口ならともかく、コイツ本気だよ。

ホントに社会人か!?と寿之の頭を疑いました。
そこは、たとえ帆高が海外に行きたいと言っても諌める立場なんじゃないの?逆だろ!

ストーリーとしては、帆高がひとり考え過ぎて嫉妬してぐるぐる・・・なんですが、どうしても寿之のキャラクターが気に入らなくて楽しめませんでした。

うえださんの『年の差(年上攻)』って、こういう攻キャラクター多いんだよなあ。
だから、うえださん作品も『年の差(年上攻)』も(高校生受も)、それぞれ単体ではすごく好きなのに『うえださんの年の差もの』は好みじゃないことが多いんです。
というより『好き』なのが例外で基本的にはほぼ全滅かも。

あとがきで『年の差(年上攻)の醍醐味は、背伸びして素直になれない受と狡くて本音を打ち明けてくれない攻』と言われていて、ああそりゃ(他はともかく『年の差もの』は私とは)合わないハズだよ・・・と力一杯納得。

私の好み(求めるもの)と完全にズレてるどころか、それらはむしろ私にとっては『(本来は大好きな)年の差ものの(例外的)ダメ要素』でしかないですから。

というわけで、ラブ面はただつまらなかったです。

うえださんの相変わらずの丁寧な描写はいいと思うし、ストーリーに無理があるわけでもない。ただ、キャラクターだけが許容外でした。とても残念です。

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP