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表題作虹は夜光に煌めく

中嶋,24歳,バイクで気ままに旅する青年
神澤治郎,21歳,鬼屋敷に一人で住む青年

その他の収録作品

  • 虹は君の横で煌めく

あらすじ

あそこには人をさらう鬼がいる。
一人旅を満喫する中嶋は、そんな伝説の残る山で迷っていたところを、近くに住む神澤に助けられた。
特に目的のない旅の途中、世捨て人のような暮らしを送る神澤に興味を引かれ、そのまま世話になることに。
静かな山の中でひっそりと暮らす神澤と、人の多い町からやってきた中嶋。
何もかもが違う二人の暮らしは順調にすぎるが、神澤には秘密があって…。

作品情報

作品名
虹は夜光に煌めく
著者
墨矢ケイ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
笠倉出版社
レーベル
カルトコミックスequal collection
発売日
ISBN
9784773071764
4.1

(44)

(21)

萌々

(10)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
179
評価数
44
平均
4.1 / 5
神率
47.7%

レビュー投稿数3

人生が変わる出逢い

バイクで一人旅の途中、広い屋敷に独り暮らししている神澤と出会い
数日一緒に過ごすうちに神澤に惹かれていく中嶋。
神澤の、穏やかな表情の中の寂しさを知り、
もうひとりにさせたくないと思い始め…。

こちらが墨矢さんの初コミックスとは……恐れ入りました。
1冊まるっとのお話で、神澤が閉鎖的な世界に生きていた訳や
どうにか力になってあげたい中嶋の想いにじわじわさせられました。
田舎も本当に善し悪しで、悪いことはすぐ広まるし
あくせくした都会での生き辛さとはまた違うものがあるんでしょう。
対人においてスムーズに事が進む笑顔も
心を隠したままのそれは悲しみでしかない。
自分の経験があったからこそ、神澤を解放させたくなった中嶋の優しさが
とても心地よかったです。

神澤の意外な面があれこれ出て来て中嶋の感想の“ギャップの塊”そのもの!
神澤も、きっと中嶋にだから見せられたんだと思います。
中嶋のコンプレックスと神澤の孤独、
二人が出会えて心を通わせたことで
お互いの幸せに繋がる愛が芽生えて本当に良かった。

そしてこれまた意外な二人が歩みだした道、
おそらく自分でも予想だにしていなかったでしょうけど
そんな驚きも楽しいでしょうね。
描き下ろしに出てきた“月虹”、いつか見てみたいなぁ…。

3

自分らしく生きていくために

とても素敵なお話でした。
自分らしく生きるために、苦しみながらも幸せを模索する主人公たちが愛おしい。

愛想笑いにおべっか、処世術を駆使して生きることに疲れた中嶋ーー
仕事を辞めてバイク旅を続ける中、
山奥で一人ひっそり暮らす神澤に出会います。

中嶋も神澤もそれぞれコンプレックスを抱えています。
多分、二人はとても似ているのではないかと思うんです。
田舎ならではの偏見や村八分がとても苦しくて、
それに傷付かないよう平気なフリをして生きる神澤が悲しすぎました。
そんな神澤を好きになった中嶋は、神澤を土地や家から解放しようと尽くします。

しかし、中嶋に寄りかかるのではなく、自分の足で力で生きて行こうと決意する神澤がよかった。
二人が一緒に村を出なかった事に少し寂しさを感じましたが、
それぞれやりたいことを見つけ、ひとまわり成長して再会した姿には感動しました。
読後感はとても良く、温かい余韻に浸れます^^

2

しっとりとした大人の恋愛

バイクで日本中を旅している中嶋が山の中で迷った時に神澤に助けられます。神澤はその辺りの山一帯を所有し、古い屋敷に住んでいる不思議な青年。中嶋が旅してきた色々な町の話を興味深く聞き、ちょっとしたことにも目を輝かせて喜ぶ神澤が時おり見せる寂しそうな顔が気になる中嶋ですが、実は中嶋も目の色が違うと言うコンプレックスが。

全般的にしっとりとした落ち着いた大人の恋愛話で、神澤の生い立ちや置かれている状況など暗い部分もありますが中嶋に出会えたことで変わる決心をしたり、中嶋も中嶋で目標を見つけたりと前向きになる二人を微笑ましく応援したくなる作品でした。

2

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