紅狐の初恋草子　ご購入特典書き下ろしペーパー

2人と1匹+@

本品は『紅狐の初恋草子』の
フェア書店限定特典ペーパーです。

本編直後、
桜を見る旅から戻った日のお話です。

千明の家の庭は1年中、
様々な花が狂い咲きしてるため
2人は猫宮に春を教えるため
「咲良を射かけて北へ旅」に出ます。

2週間ぶりに我が家に戻った2人が
猫宮と夕飯の話をしつつ
旅の思い出と土産物が詰まった鞄を持って
玄関の格子戸を開けると

廊下の奥から白くて小さなものが
勢いよく駆け出してきました。

それは麦わら帽子をかぶった白うさぎ
久々利でした。

お前たち!
いったい今までどこで何をしておったのだ!
待てど暮らせど、この家はもぬけの殻で
また戻ってくる時間を間違えたか
と思うたではないか!

憤慨した様子の久々利は
千明と紅葉の周りを
酒の匂いをさせながらぐるぐる回ります。

それを見た紅葉はアル中うさぎが
勝手に上がりこんだと怒り
靴のまま容赦なく踏みつけます(笑)

紅葉は久々利のいい加減な性格のせいで
千明が運命の相手だと知らずに
苦しんだことを根に持っているのです。

千明としては一応久々利は
２人を出会わせてくれたのだし
何より神の眷属なのだからと紅葉を止め
久々利にやってきた訳を訊ねると…

A4サイズ片面(書店により型違い)にて
旅から戻った２人の後日談になります。

久々利は今日から
千明の補佐役になってやると
胸を張って宣言します(笑)

久々利は嵩玉様より呪術師でもない千明に
いきなり式神ができても扱いに困るだろう
と遣わされたと言いますが

よくよく聞いてみると
28年も昼寝をしていて
指輪を届ける事を怠った事を叱られ
しばらく千明を助けて仕えるようにと
追放されたようでした。

ぼやく紅葉の機嫌を取るために
洗い物を手伝おうとする千明でしたが
それよりも別の方法で慰めてくれと
Tシャツの裾を捲られます。

2人が甘いムードになりかけたところを
久々利に覗き見されて
紅葉が切れて追いかけっこが始まる

…という幕引きまで
楽しく読めた後日談でした。

本編が旅に出ての最後だったので
本作を足してやっと完結って感じかな。

2人と１匹に
態度だけ大きな久々利が加わって
バタバタながらも楽しい
明るい未来が想像できて
とっても良かったです。

※他店舗特典(レビュー済)
コミコミ特典は本作の更に後、
千明の母親が訪ねてくるお話です。