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表題作部屋の鍵は貸さない

別れてもサキを抱く 夏目
夏目を今でも好き サキ

あらすじ

おまえはいつまで、おれを抱き続けるつもりなのか―。
同居中の恋人の夏目に、突然別れを告げられた大学生のサキ。
なのに、なぜか彼は毎晩のようにサキを求めてくる。
セックスの最中、以前サキに告白してきた大学の先輩をやたら気にする夏目。
「先輩とはどうなった?」「先輩にはもうこういうことさせた?」その時だけは以前よりも狂おしく激しい執着を見せるが…。

作品情報

作品名
部屋の鍵は貸さない
著者
池戸裕子 
イラスト
鳴海ゆき 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199003325
1.7

(4)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
3
得点
4
評価数
4
平均
1.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

別れから始まる。

攻・夏目清隆 大学4年生
受・佐々木成寛(サキ) 大学4年生

大学1年のときに付き合い始め、同棲している2人。
大学最後の夏、洋食店で食事をしていたところで、夏目が「別れよう」と切り出します。
「お前の話もそれなんだろう?」と。
そう、サキも同じことを考えていて、別れを告げるために向かい合っていたんですね。

恋人から友達にもどる。
卒業までの半年間の為に引っ越すのも勿体ないから、同棲から、同居に変わる。
ただそれだけだ、と言うのですが…。

別れたといっても二人は結局相手に心を残してるんですよ。
好きじゃなくなったから別れたのではなくて、好きだから別れた。

サキは夏目が好きすぎて、いつか不幸にしてしまうかもしれないと恐れてる。
実家の会社を継ぐために卒業後は帰るはず。
跡取りに自分のような男の恋人がいては良くない。
夏目を独占したくて、いっそ自分が女だったら子供も生めるのに…とも考えた。
誰かに奪われる時がきたら、凶暴な独占欲に支配されて何をするか分からない。
だから別れられるうちに離れておかないと、…と思ってる。

夏目はサキが自分と別れたいと考えていることに気付いていて、だから恋人の望みどおりに別れを言い出した。
最初に告白したのは夏目で、サキは自分に付き合っているうちに好きになってくれた。
けれど大学卒業後も一緒に居る2人を想像もしていない、むしろ離れるのが当然と考えているサキの様子に、夏目は苦しんでいました。
自分の好きとサキの好きが異質なものかもしれない。
だったらサキを自由にしてあげた方がいいのだろうか。
でも先輩がサキに近づくと嫉妬を抑えきれない。

友人に戻り、同居に変わっても二人の間にセックスは存在します。
お互いが苦しみながら相手を求めてて…切ないです。

サキには立ち向かう勇気が無くて、夏目には障害を受け止め乗り越える覚悟があった。
その差が2人の気持ちのすれ違いを生んでしまったんですね。

お互いに好きなのにジレジレとすすむ話。
読んでるときの精神状態で「面白い」と思うか「鬱陶しい」と思うか、評価が別れるように思います。

1

こんな攻め嫌。

夏目清隆 大学生 × 佐々木成寛 大学生

どうも萌えない…てか別れてもサキを抱くなんてどういうこと?いや、いろいろあったのはわかるし、サキがちゃんと好きって言わないのもいけないけどうーんうーん微妙すぎる。
どうせなら、先輩とくっついたらいいんじゃないかと思ったりした。てか逆にくっついてほしいとかねww

2人とも悶々していて切ない気持ちはわかるんだけど…どうもキャラが。内田先輩が一番いいキャラでした。不器用すぎる2人のために用意されたキャラなんだなー…

この作品は評価がわかれるかもしれませぬ…。

1

ジレンマを抱えた恋

一度別れたのに、受けを抱きにくる攻め。
おまけに、いまの受けがつきあっている先輩の事を、気にするなんてお門違い。
攻めへの怒りを味わおうと思っての購入だったんですが、合ってはいるんだけれど、どこか違いました。
受け攻め両方の複雑な恋愛感情が入り混じった話でした。

大学四年・夏目 硬派攻め×大学四年・佐々木成寛(サキ)ネガティブ健気受け
同居して関係も上手く言っていたのに、夏目からそろそろ潮時と別れを切り出される。
前からその覚悟はしていたが、夏目が言うことなのでサキはあっさりと別れを承諾する。
別れても同居していた方が楽だしと言われて同居は続行で、慣れているおまえの身体がいいと言われて身体の関係だけは継続することに。
そんな時に、一つ上の先輩の内田からもう一度迫られて。

サキと夏目は、高校の時からのつきあい。
こんなにも長い間一緒にいたのに、肝心な事が相手に伝わっていなかった。
お互いが口に出して言っていなかった。
それ故に、あんな誤解が生じてしまった。
高校時代から夏目をずっと好きだったのは自分で、作為的に仕組んで夏目に自分のことを好きになるように仕向けたとネガティブに思っていたサキ。
だから、夏目に大学生になった時につきあおうと言われて嬉しかったけれど、前から別れる覚悟はしていた。
自分が夏目に好きになってもらえるように、ふるまっていただけなのだからと。
夏目は夏目で、サキが受動的なので勢いで流されているだけなのではないかと思って、賭けのようなつもりで別れを言いだした。
それが結果的に、気持ちを残しているのにも関わらず、別れを早めてしまった。

サキも別れたくなかったのなら、素直に好きと言えばよかったのに。
恋愛において相手に好かれたくて言葉を選んで相手に迫るなんて、基本中の基本で。
少し位、ズルさや許容を覚えてもよかったと思う。
それだけ、サキが思いに真面目だったからと言うのもあります。
絡みに絡んでしまった糸の所為で、そんな単純な事が言えない。
夏目もサキに問いただしたい事があるのなら、ダイレクトにぶつかればよかった。
それが出来なかった不器用同士の2人なので、最後までこんがらがったままで、2人が上手くいったのは、一重に恋敵だったのにいい人だった内田先輩の努力が光っていると思います。

エロ:★3 普通
総合:★2 受けがネガティブ過ぎるのと、攻めが受けを試し過ぎな所も引っかかってしまいました。

2

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