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表題作華王の犬

播磨哲明/池上につき従い「キタの闘犬」と恐れられる
池神有志/ヤクザの五代目組長

あらすじ

若頭で次期組長の池神有志は、優秀な頭脳と物怖じしない度胸、そしてその華やかな容貌で「池神組に姐さんはいないが花はある」と言われ、一方若頭補佐の播 磨哲明は、並外れた強さを持ちながらその激しい気性を封じ込め、池神につねに付き従う忠臣ぶりを『闘犬』と呼ばれていた。この二人がいれば組は安泰──そ う思われていた中、「播磨を破門しろ」と残し組長が亡くなり、播磨自身も破門を承諾していたことを知った池神は衝撃を受ける。幼い頃から池神を守り続け、 彼のために働くのが運命だと言った播磨の本意が判らず苛立つ池神だったが…。
出版社より

作品情報

作品名
華王の犬
著者
池戸裕子 
イラスト
イソノ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルス
発売日
ISBN
9784778107130
3.9

(12)

(4)

萌々

(3)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
47
評価数
12
平均
3.9 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数3

やっぱり好きなシチュエーションです

ヤクザの組長とその犬というシチュエーションが個人的にかなり好きで、これだけでもすでに[萌]なんですが、ストーリー自体も読み応えがあって楽しませてもらいました。

ヤクザの組長の息子・池上の傍には、「キタの闘犬」と呼ばれ恐れられている播磨が常につき従い、今後も二人の関係は続いていくかに思われましたが、池上の父が病で倒れ死ぬ前に「播磨は池上の事を知り過ぎていて危険だ」「播磨を破門しろ」という遺言を残すことで波紋を投げかけます。

二人の間には(播磨が一方的に池神に奉仕をするというものですが)身体の関係があるため、池神の父の遺言はそれを見越した上で釘を刺したのかな!?と思っていたのですが、読み進めていくとどうやらそういう意味ではないことに気付きます。
それは思わず池神が記憶を失くすほどの過去のある出来事が関係しており、それが徐々に明らかになると同時に、池神の父が危惧していた播磨の身の内に巣食う狂気の存在もあらわになります。
池神に対しての播磨の異様な忠誠心をはじめ、いくつかのパーツが事実が明らかになったことで次々と繋がっていったのがとても印象的でした。

確かに播磨の存在というのは池神にとっては危惧すべきものなのかも知れませんが、池神が播磨に対して抱いている感情というのも、特殊な環境(自分の言う事を何でも聞いてくれる存在がいる)の下でずっと育まれて来たからかそんなに生易しいものではないので、結局はお互い様なんだろうなと感じました。
終始池神に忠誠を誓っている播磨ですが、ラストでのHだけはちょっと下剋上っぽい雰囲気だったところが良かったです。(でもラストだけではなくそれまでの奉仕的なHシーンも妙にエロくて好きです)

1

ストイックな色気

極道BLモノっていうと苦手なジャンル…なんですが、これは良作!
イラストレーションも甘すぎずハードすぎず、ちょうどいい。ストーリー展開はさておき、自分的にはものすごいツボでした(笑)。

若き美貌の組長・池神と、その忠実な犬・播磨は兄弟のように育ちながらも、播磨は池神に絶対的な服従を誓っている状態にある。
ちょっと病的なほど。
そればかりか、播磨は池神の性欲処理にまで使われている。
しかし忠実な犬ゆえ、体中くまなく愛撫こそすれ、服すら脱がない徹底ぶり。
もちろん、挿入なんてとんでもない!

…っていうストイックさが自分的にはツボでした(笑)。

玄関開けたら二分でセックスっていうBL愛に慣らされてしまったワタクシとしては、
絶対的な主従関係やら足指の間まで舐め尽すような奉仕っぷりが萌えポイントですな。
終盤がちょいと陳腐な気もいたしますが、ただの性愛関係や肉体関係を超えた絆が微笑ましい。

3

狂犬ぶりにハラハラ

若頭の受と若頭補佐の攻。
受の父親である組長の遺言で攻を破門しろといわれて驚く受。そのリユウは攻は受を知りすぎているから、裏ぎられるととてつもない敵になるからとのことで。
どこまでも自分に従順な攻を信じ疑ってもいない受だったがそれはいままで自分の命令に1度も背いたことがないから。だから受は攻を犬といい自分は飼い主だと信じていた。
が、父親の遺言である破門を攻も了解していると聞いて、にわかにそのカンケーに不安を感じる。
なんてところから始まる話は、受視点のせいか、前半は上に立つゴウマンさが鼻について読みづらかった。
ここまでしいたげられて、どうして攻は歯向かわないのか不思議でならない2人のカンケーだが、反対に興味もそそる。
もちろん2人にはカラダのカンケーもある(笑)しかしガッタイ(笑)はなし。ガッタイはさせず、自分の奉仕だけをさせる受のくだりは楽しく読んだ。
しかし受の父親である組長が亡くなり、受が組長の名をついだ辺りからきな臭くなる。
頭が回る受は、敵対する勢力を味方にしようと画策するが、それが手はじめ。
ぜったい裏ぎらないと思っていた攻が、ここぞというときに敵勢力にひるがえり、がく然とする受が転げるほど萌え(笑)
父親の遺言を聞いたぐらいから、自分が知らなかったことがあまりに多いことにきづき始める受。ぐらぐらしているときに、イッキに裏ぎりにあうのだ!
それがスバラシイ(笑)
前半がえらそーだっただけに、後半の飼い犬の裏ぎりにショックを受ける受が最高にヨカッタ。
しかも攻もじつはかなり受にいれこんでいるのが判明してわくわくする。最後にまっているエピソードは本気で泣くか思った。
それにしても裏ぎりのシーンはイラストがいい味を出していた。攻がほんとにコワイ(笑い)

1

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