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愛に勝る障害なんて存在しない

獣人シリーズ4作目(3、4作目は同時発売)、ライオンの獅子堂くん×サラブレッドの司馬くんカプでは2作目になります。
前作(シリーズ2作目「サラブレッドはなびかない」)では幼馴染の二人が誤解による数年のブランクを経て身体の関係から始まり、くっつくまでをエロエロ甘々で描かれています。
シリーズ1作目、3作目(「オオカミくんは〜」)は狼×兎のカプのお話になりますが話が繋がっており、こちらにも獅子堂くん司馬くんが登場してますので併せて読まれるとより楽しめます。

全体のあらすじとしては、代々サラブレッドの家系の司馬くんに婚約者を充てがわれそうになります。獅子堂くん以外に考えられない司馬くんと、欲しいものは自分の力で全て手に入れる、と司馬くんを離すつもりのない獅子堂くんの意思は固いものの、肉食草食の関係や家系の障害は多く…。
というような感じです。

実は同時発売のシリーズ3作目「オオカミくんははなさない」の方の序盤で同性間でも結婚、出産が可能としれっと爆弾が落とされました。そうなんか!なので2カプ共今回の続編では結婚を焦点としたお話になってます。
前半は後半への伏線も絡めながら割とライトな感じで、しょっぱなからエロ甘でいちゃついてます。修学旅行や発情期やバレンタインなど、事あるごとに獅子堂くんが司馬くんに襲いかかって蕩けさせているので本当にもうご馳走様です。相変わらず獅子堂くんは堂々と司馬くんを愛しちゃってて堪らんですね!勿論一方通行ではなく司馬くんもそんな愛を受け止めて同じだけ返しているので、結果世紀のラブラブドエロカップルになっているかと。
後半は婚約者の王子様やお父さんたちも登場してシリアスな流れになってきますが、濡れ場は最初から最後までまんべんなく甘々で存在してます。司馬くんが誘ったり積極的になったりもして、こんなに濃厚なエロシーンが多いのに下品にならずプレイの中弛みがないのって素晴らしい。
そして今回獅子堂くんのかっこよさに崩れ落ちました。普段は真剣みがなく怠そうなのに、二人の将来のことに関しては決して譲らない、強い意思と深い愛情に王者の風格を感じました。

もう最高です。神評価でも足りない、神神神評価くらいです。佐倉先生ほんと続編ありがとうございます…!
最後は結婚、そして2カプ共のお子ちゃんたちも拝見できますので最後までわくわくしながら読んでください。あ、今回もカバー裏漫画あるので紙書籍がおすすめですよー!

怖いものなしカップルへ

イエスノーシリーズ7作目、設楽×栄カプとしては「ふさいで」に続く2作目です。

前半「ひらいて」
設楽がPを務める夜ニュースのCPとして報道に移った栄。初日、全体を見たいとフロアDをするもののいつもの独断専行が出てしまいスタッフ間に微妙な空気が生まれる。前までとは違う、ここは設楽の番組だと我を殺して無難な仕事をこなすが周りからは「相馬栄の仕事が見たい」とプレッシャーをかけられ、葛藤する。そんな時、思いも寄らぬ人物から声をかけられ…。

という感じで始まります。
無理をして身体を壊すのも見たくない、けど相馬栄としての仕事を熱望する周りの期待にどうすりゃいいんだと悩む栄さん。なにより、対等になりたいから、と自分の言動の責任を設楽さんに取らせたくない、「また新しく楽しいことを探そう」と言った設楽さんを失望させたくない。
前とは違って大切な存在が出来たからこその悩みが人間らしくて栄さんのいじらしさがたまりません。設楽さんも、「俺のことなんか、いくらでも踏みつけにしていいんだ」と栄さんへの愛情が溢れてます。
意外な人物からのタレコミによってやる気を見せた栄さんを見て「面白いことを見つけた時の、俺が最高に好きな栄の顔だ」って設楽さんが言うんですが、こういう公私で互いを認め合う関係性が、このカプの素晴らしいところだと思います。尊い。

後半「つないで」
講演会の依頼を受け、動画配信事業「GRAPE」からの出向・基と共に広島へ向かう栄と設楽。しかし災害級の雨に見舞われ講演会は中止、代わりに地方テレビ局のピンチヒッターを担うことになる。停電が起こり電波の送信が危うい状況が迫る中、テレビの威信をかけ、未曾有の大雨による放送断絶の危機を乗り越えられるか…?

という感じで始まります。
「ひらいて」で栄さんが作ったVに魅せられた青年・美作基くんという新たなキャラと共に奔走します。Vを見てから作った本人に会った基くん、明らかにがっかり&ドン引きしてるのが面白いです。最初は仲悪いですが徐々に打ち解けてきて新たな親分子分?師弟?のような関係を築いていくのが微笑ましいです。
「ひらいて」で絆を深めた設楽さん栄さんカップルの信頼関係にも滾ります。「俺には相馬栄がついてる」「俺には設楽宗介がついてる」…ここやばくないですか?基くんからの(栄さんに)腹立たないんですか?的な質問にも「言葉遣いや態度とは関係ない。そんなのは問題じゃない」と答える設楽さんもやばい。

そして今回、前回ほどシリアスは多くないので比較的ほのぼの?なんですが、やりとりが一々悶えます。煙草一本を交互に吸い合うとかハァ???萌え殺す気か!前回はちゃんとくっつくまでのお話だったので、こいつらくっついた途端にラブラブしやがって…と何故か恨めしくなりました(笑)
「身体で慰めてほしい」「身体で払ってやるから」この軽くてエロいアダルティなやりとりが好きでたまらないです。9歳も歳の差があるカプだってこと忘れそうなくらい対等ですよね…!
濡れ場は、今回も勿論濃厚いちゃいちゃしてます。さりげない事後のシーンももれなく興奮します。

あとオマケとしては、国江田さんが放送で見せたナイスアドリブに関して、栄さんが国江田さんに放ったとある一言が…!なかなか衝撃的でした。「ふさいで」「つないで」では国江田さんの本性が表れることってないんですが、知ってる身としてはニヤニヤが止まらないですね。

やっぱり最高なこのシリーズ。前作を読んだ方は絶対に今回ものめり込みますので是非!

重厚な映画のようで、エンドロールが終わっても席を立てない

イエスノーシリーズ第6作目です。
シリーズ通しての登場人物設楽Pと、第4作目に登場した相馬Pが主役になります。

人気深夜バラエティ番組のPとして自他を犠牲に走り続けた相馬栄は結果、体調を壊し倒れる。病院で目覚めた時傍にいたのはかつて報道にいた頃の上司、設楽宗介だった。11年離れていた彼と相対し、栄は彼が自分の元を去らざるを得なくなった11年前、なにもかもふさいで欲しいと請うた11年前に、思いを馳せる…。

という感じの導入で、話は11年前に移ります。2年目で報道のDになった栄さんがPの設楽さんと同い年のデザイナーの奥くんに出会い、映画を観たり呑んだりと気の置けない関係を築いていきます。しかしある事件をきっかけにその心地良い日常は崩れ去ってしまうのです。

ところでシリーズ4作目「横顔と虹彩」は読了済みでしょうか。こちらを単発で読もうとしている方、最低でも4作目はご覧になった方が良いです!栄さんが主役カップルを喰う勢いでキレッキレに大暴れ…活躍しておりますので、また今作の導入にも関わります、出来れば先に読んでおいて頂きたいです。

栄さん設楽さんの性格もそちらを読んで頂ければお分かりだと思いますが軽く紹介すると、栄さんは新人ながらセンス溢れる仕事ぶりと歯に衣着せぬ堂々とした物言いで周囲に敵を作り続ける、なかなかぶっ飛んだ性格をしています。傍若無人で傲慢で恐れ知らず、口が悪く酷い罵り方もするけど理不尽な怒り方はしない(設楽さん曰く「怒る理由は常識的、度を越してるのが表現の仕方」)、一本筋が通った案外まっすぐな性格で、ただの性格の悪い奴ではないのですぐに好感を持てます。現実にいて欲しくはないけど(笑)
設楽さんは、軽くて緩くて親しみやすく、基本好きにやらせて最後の責任だけは取ってくれる、理想の上司のようですが反面冷たく無慈悲なところも見え隠れする…といった敵に回したくないタイプの人ですかね。(初対面の栄さんをして「俺より口悪いっすね」と言わしめた)

そんな二人が11年かけて互いの隙間を埋めていく、紛れもない愛の話なのですが、BLだけに留めておくには勿体ないほどに壮大なストーリーなのです…!放送業界で働く人々の葛藤、裁けない罪を裁いてしまった罪と罰、裏切り、憎悪……。読み終わった後、溜め息が出て、目頭が熱くなって、映画でもないのにそれぞれの場面が映像として頭の中を駆け巡りました。熱海の海辺の美しさが脳に焼き付いてます…行ったことないけど。
シリーズものの番外編であることが勿体ないと思う一方、このイエスノーシリーズのうちの一作で良かったとも思います。
一穂先生の作品の魅力の一つである「セリフ回しも地の文(細かな描写)も一言一句漏れなく萌える」によって、笑いっぱなしきゅんとしっぱなし、切なくなってわくわくしっぱなしで、改めて読書っていいなあと感じました。

それから後半で11年後の退院後、夜ニュースの助っ人に呼ばれた栄さんが一日Pとしてキレッキレになるんですが、この話まじで面白くて最高です。とにかく面白い。シリーズの主人公国江田さんは笑顔の下、心の中で毒を吐きまくりますが、栄さんは毒をそのまま直接吐き捨てます。大先輩たち相手にも。そのやり取りがもうおかしくてたまりませんので是非。

あとはカップリングとしてですが、設楽さんは栄さんの飾らなさ(「おかしくもねえのに笑えるかよ」「思ってもないこと、言えるか」)にどれだけ救われてきたんだろうと、そんなところにどんどん惹かれていったんだろうなと思います。栄さんは栄さんで、自分の作るVを見てきらきら目を輝かせて楽しむ設楽さんの期待に応えるのが楽しくて、つまらないとがっかりされたくなくて、離れてからもずっと設楽さんという存在が心から消えなくて走り続けた。間違いなく、二人とも11年前から両想いだったんですよ…!おっふ尊い…。
濡れ場も一穂先生は相変わらず濃厚です。直接的にドエロいわけではないのに一つ一つの文章や言葉選びやちょっとした描写が濡れ場としめの甘さと濃さを垂れ流してます。設楽さんの包容力と情熱にメロメロです。栄さんのエロカッコ可愛さにイチコロです。ラブラブやーん!

シリーズで一番好きな話とカップリングです。相馬栄にやられました。勿論次作「つないで」も最高ですので是非このカップルにハマってください!

お馬さんかわいい

メガネ美人受けに惹かれて電子書籍で読了後、モロに好みすぎて紙書籍でも買いました。

内容としては、小さい頃は仲よかった二人があることがきっかけで交友を断ち、高校で再会後は喧嘩したり言い合ったりしている。で、攻めの派手な遊びを止めるために受けが身体の関係を受け入れたことから始まるすれ違いラブエロストーリー、って感じです。

お話はほぼ攻めさん視点です。なので遊び人攻めですがその心情とかがわかるので傲慢さとか俺様とかはあまり感じなかったですね。身体の関係特有の強引さとかもあんまりないです。嫌いな相手のはずなのに嫌々に見えない受けさんに戸惑ったりドキっとしたりしてる面が多かったです。元々ザ・俺様って感じでもないので恋を自覚してから、誤解がとけてからは特に優しくて男前でスパダリの片鱗も見せてきてかっこいいです。

受けさんは美人で真面目な優等生です。この世界(設定)に根付く肉食草食のカーストに屈しないように頑張っています。そう、獣人の世界なんです。なので登場人物皆ケモ耳ケモしっぽ、攻めさんはライオンで受けさんは馬なんですね。めちゃめちゃ可愛いです。私ケモ耳萌えはなかったはずなんですが、すごい萌えました。子供の頃とか天使です。

無自覚にしろなんにしろ結局は昔からの両片想いだったと思います。友情と肉欲と立場で揺れる心、意地っ張りで素直になれない二人……きゅんきゅんしました。

エロシーンはですね、とても濃厚でエロかったです。エロ重視、ってほどでもないですが4、5回はエロシーンがあったと思うので結構エロい部類に入るかと思います。なんというか、所々エロくて性癖にどんぴしゃりと来ました。トロ顔とか、感じちゃって馬耳がピクピクするのとか、セッ中にサラサラのしっぽ掴むのとか、受けさんのしなやかな美脚に攻めさんが歯型残しちゃうのとか、ソックスガーターとか!(ソックスガーター、いいですよね…)

電子書籍も紙書籍も読みましたが、カバー下の描き下ろし漫画がまた可愛すぎるので断然コミックスをお勧めします。
ちなみに、こちらのお話にも出てるサブカプの狼くんとウサギくんのお話の「オオカミくんは〜」の方が元作品で時間軸は前になるというのは後から知りました。で、サブキャラとして喧嘩ップル(予定)の獅子堂くんと司馬くんが出てます。そちらも可愛いのでぜひ読んでみてください。順番逆でも特に問題はありませんでした。
あと、もうすぐドラマCDも発売とのことで予約もしました!楽しみですね〜

幸せになるべき二人

何年も前のお話で、今更感は否めないのですが、私の中で神でしかなかったのでどうしても言いたい感想だけ書かせて頂きます。
あらすじは他のレビュー様でご確認下さい。

このお話の魅力を伝えたいのに何を書いてもネタバレになってしまうのが本当に困ります。
表紙の殺伐シリアス系からは思いもしない、切なくも美しい愛の物語でした。
視点は終始攻め様です。

攻め様は硬派、忠実、誠実、男前、そして優しい男です。お兄ちゃんにもお父さんにも旦那様にもしたいとにかく魅力的な包容力のある男性です。
受け様は……これが一番のネタバレになってしまうので一つだけ、ツンデレです。どの種類のツンデレかは読んでからのお楽しみ。可愛くて可愛くて堪りません。

二人とも苦悩の日々を過ごしたので、最後の最後に黒幕(元凶)と対するシーン、そして真相を受け様が明かし思いを交わすシーン、ここは涙なしには見られませんでした。何度読んでも泣いてしまいます。またこの時の挿絵が本当に切なくて……本来の二人を映し、全てを語っているのです。

あとがきで火崎先生お馴染みのその後の二人、が語られますが、これがもう最高です。こんなにも続きを熱望したことはありませんでした。本当に幸せになってほしい二人です。

あと一応、火崎先生の作品を読んだことがある方にはお分かりだと思いますが、改行がとても多いです。良く言えば余計な言い回しや表現がないので短時間ですらすら読める。悪く言えば読み応えが薄い。私も読み始めから気にはなりましたが、それ以上に内容が素晴らしいので今となっては問題なしです。