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表題作インキュバス孕スメント

氷川八雲、街はずれの教会の神父
友也、落ちこぼれの淫魔

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「どうするつもりなんだ今期のノルマは! 」。新宿・歌舞伎町にある世界悪魔協会の東京事務所では、今日も新人淫魔・友也への怒声が響く。悪魔たちの使命は人間を堕落させて構成員を増やすこと。ところが新入りの友也は淫魔なのに快感に弱く、誘惑術をろくに使えないため毎月の堕落ノルマがまったく達成できないのだ。このままでは悪魔資格を剥奪されちゃう!! 一発逆転するには、最も危険な手段“聖職者の精液で悪魔の子供を産み、一度にたくさんの悪をばら撒く"しかない――獲物探しに出かけた友也は、街はずれの教会で穏やかそうな神父・氷川に目を付けて…!?

作品情報

作品名
インキュバス孕スメント
著者
三津留ゆう 
イラスト
尾賀トモ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344843158
3.5

(7)

(1)

萌々

(2)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
25
評価数
7
平均
3.5 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数1

タイトルで失敗してる気がします

こちら、プッと笑わせてくれる部分あり、キュンとさせてくれる部分あり、ジーンと感動する部分ありと、存外可愛いラブコメなのです。
が、可愛いラブコメが好きな方は、このタイトルでは避けちゃう気がするよ・・・(´・ω・`)

因みに、私は作者さんの作品は2作目で、試し読みでも面白そうだったので購入です。
タイトルといい表紙といい帯の煽り(←「ここで私の精を受け取るのですよ」)といい、ハードルが高すぎて通販ですが。



内容ですが、ちょっぴり腹黒な神父×落ちこぼれの淫魔によるラブコメで、妊娠ものでもあります。
かなりのみそっかすで、全然人間を堕落させる事が出来ない淫魔の友也。
悪魔としての資格を剥奪されそうな彼は、神父を堕落させてその精子で子を孕む事で、一発逆転を狙いますが-・・・と言うものです。

で、友也が目を付けたのが、街はずれの教会に住む穏やかで優しそうな神父の氷川。
が、実は意外と腹黒い部分のある氷川に、逆に手玉にとられ・・・と言う流れです。

これ、主人公の友也ですが、淫魔でありながらかなりのお人好しなんですよね。
元々悪魔としての能力自体が低いのですが、更にその人(悪魔?)の良さでターゲットに同情したりして、なかなか仕事を遂行する事が出来ない。
そんなワケで、淫魔なのに童貞なのです。

対して攻めである氷川。
一見穏やかで優しそうですが、実は結構腹黒い部分もあるし強引。
堕落させようと忍び込んで来た友也を、逆に押し倒して・・・てトコでしょうか。
で、みそっかすな友也が、「悪魔の資格を剥奪されちゃいそうだから、どうか精液を下さい」「聖職者のくせに、悪魔だからって見捨てるんですか!」と泣きベソをかきながら懇願。
すると「じゃあ精液をあげる代わりに、教会に住み込んで仕事を手伝って下さい」みたいな。

何とか淫魔として精液をもらい、子を孕みたい友也。
しかしあの手この手で夜這いをかけようと、何故か気付いた時には一方的に喘がされていて氷川の精液は手に入らないまま・・・。
この攻防が大変楽しいです。
お風呂に裸で突撃しようとして、恥ずかしくてモジモジしてる間に氷川はお風呂終了。
彼がしっかりスウェットを着込んだだんになって、一人だけ裸と無防備な姿で押し入ってしまう。
で、当然散々喘がされと言った感じで。
エロと笑いの融合だなぁ(*´▽`*)

そうこうするうち、今の生活に安らぎと幸せを感じる友也。
でも、このまま精液を手に入れられないと、悪魔の資格を剥奪されて「はぐれ悪魔」になってしまう・・・。
更に、友也は悪魔として目覚める前の記憶がありません。
実は、友也の悪魔としての能力の低さには、この記憶に無い過去が絡んできて-・・・と分かってきます。

あとですね、氷川の意外な正体にも驚かされたりして。
氷川は何だかんだ言いつつ、神父として地域の人達の為に尽くしと、とても懐が深くて思いやりがあるのです。
友也の事もただ単におちょくってるのでは無く、実は・・・と友也にこれ程かまう理由がちゃんとあるのが良い!!
神父にしてはリベラル過ぎる気がしてたよ!!

ところでこちら、実は中盤が中だるみ気味。
文章がクドクドしいと言うか、ちょっと散らかってる印象を受けるんですよ。
友也がですね、教会に訪れる子供達に対して、ついつい構いそうになる。いかんいかん、僕は悪魔なんだから、悪事を働かないと!と、結構長い間グルグルやってるんですね。
さっきも同じような事をやってただろー?とちょっと面倒くさくなってきちゃう。
時系列が行ったり来たりする事が多いので、ちょっと分かりにくい部分もあったりするんですよ。

とは言え、全体的にはほのぼの優しい雰囲気で好みの作品でした。
何と言っても、友也の上司である悪魔達さえ基本的にいい人(悪魔?)ばかりですしね。
とりあえず、タイトルで避けちゃった方も、ぜひ一度チェックしていただきたいです。


3

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