kurinn
これ、凄く良かったです。
実家の商家から絶縁されているジークヴァルトから、本編では殆ど実家の話は出て来ませんでした。
根っからの商人である父親とは根本的に合わないようです。
そして、こちらのお話はジークヴァルトの末弟であるギルバート視点のお話でした。
父親は国の英雄であるジークヴァルトと、その伴侶で第七王子だったイクセルを商売に利用出来ないかと考えていたのです。
自分から絶縁しといて末息子のギルバートに、無理難題を押し付ける父親が商魂たくましくて呆れてしまいました。
でもジークヴァルトは全てを見透かしていて、ギルバートに労いの声をかけていました。
そこへジークヴァルトの家族が来たと聞いたイクセルが現れて、彼の可憐な容姿にギルバートが見惚れてしまうんです。
すると鋭い眼差しをギルバートに向けたジークヴァルトが、「ー見るな、減る」って独占欲丸出しの態度を取るんです。
ギルバートは兄のイクセルに対する甘い表情や、イクセルのそれが当たり前な常態を見て、二人は心から愛し合っている事を知り、父親の思惑が入り込む余地が無いことを悟るんです。
そしてギルバートは兄と義兄に「この度はおめでとうございました…」と、祝福の言葉を述べるのでした。
それを聞いたジークヴァルトの描写に吹き出してしまいました。
これが本編にあった良かったです。