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鮮やかな碧の世界の中で

前作「天球儀の海」で登場した希の兄の恒と、彼とともに「夜間戦闘機・月光」でペアを組む六郎の物語です。

初めのうちこそ六郎の想いにとまどいを見せていた恒ですが、彼の気持ちを受けとめると決めてからの男前な様子が微笑ましくて。恒の少年のような無邪気な部分と、一度ペアと決めた相手をまっすぐに想う強い意志が渾然一体となって不思議な魅力を放ち、六郎が惹かれるのも当然かと。

ラスト手前まで資紀の心が見えない前作よりも、二人の心が通じ合っている恒と六郎はBLとしての糖度が高いですが。戦地が舞台である分、死と隣りあわせで生きているという緊張感が常につきまとい、恋愛というよりペアとしての絆の深さに心が揺さぶられました。
六郎のお手製の線香花火や撃墜マークのエピソードなど、きらめくようなまぶしいエピソード・・・この生きている一瞬一瞬が、貴くかけがえのない物だと感じさせてくれます。

戦局は悪化の一途を辿り、二人の命もいつ散らされてもおかしくないような状況に突入し。恒が月光ごと海に墜落し溺死しそうになったり、マラリアで生死の境をさまよったり・・・いくら二人の絆が強くても、戦争は一瞬のうちに命を刈り取っていってしまう・・・そんなギリギリの状況下で、六郎は静かに死の覚悟をします。
空で恒と生きて死のう。潔い決意に胸が痛み、切なくて切なくて涙がこぼれそうでした。

前作の中で恒の戦死の報があったので、ラストが近づくにつれて「奇跡でもいいから、生きていてほしい!!」と心の底から願いながらページをめくり続けました。寄せ集めの複座零戦が炎上し、「どうしても守りたいんだ」と敵機に突っ込もうとする恒に「お前とならいい。俺たちはペアだ」と言い切る六郎・・・読んでいる私は、ただもう祈ることしかできなくて。
戦争に巻き込まれ、ただただ航空機が好きで内地の家族を守りたい一心で戦闘機に乗り続けた恒。そんな恒を優しくサポートし、懸命に生きた六郎・・・なんて戦争は理不尽に命を奪っていくのだろうかと、悲しい怒りでいっぱいになり・・・とうとうBAD ENDかと諦めかけたのですが。

あああ、この運命を選んでくださった尾上さんに本当に感謝します!!
睦合いのさなかに恒が教えた“surrender”という単語が、ここでつかわれるとは。鮮やかな伏線にうならされました。恒だけ!恒だけでいいから助けて欲しい!という思いで、必死に叫ぶ六郎の姿。もし二人の怪我の状況が逆であったら、きっと恒と六郎は死を選んでいたでしょう・・・生きていてくれて本当によかった!!

本作は、登場する人物一人一人が本当に愛おしいです。
恒や六郎は言わずもがな、整備士の秋山や恒をいじめていた斉藤ですら魅力的で。
斉藤:「お前みたいな(可愛い)(←ここ、本人無自覚・笑)ちびは、危ない前線に出て来るんじゃない!俺たちが守ってやるから後ろに引っ込んでろ!」くらい内心で思ってそうで(←でもあくまでも無自覚・笑)」
斉藤の死に恒と一緒に泣いたのは、私だけではないと(確信) 尾上さんがサイトにおまけのssを載せてくださっていて、最近“その3”として斉藤のお話が追加され・・・ああ、やっぱり・・・と深くうなずいています。

また恒の希に対する愛情表現は、尾上さんの独特なユーモアのセンスを感じさせてくれました(笑)家族思いで、内地にいる弟の希を想い寝言にまでユキの名前を呼ぶ恒ですが。希を泣かせたうえに、おいうちのように怖い話をする兄ちゃん^^;・・・心から希をかわいがっているが故の恒のこの行動に、なんとも笑えて。でも、もし他の人が希を泣かせようものなら、恒は相手をこてんぱんにやっつけるんだろうなぁと想像してしまいました(ニヤリ)

牧さんのイラストもとても素敵で。恒の笑顔のまぶしいこと。優しい中にも一本芯の通った六郎もすごくかっこいいです。本編中月光に初搭乗したシーンが漫画としても入っていて、最初は驚いたのですが読み返すうちに大好きな部分になりました。月光を見た時の恒の目の輝きは反則ですね・・・これは六郎じゃなくてもおとされそうです。牧さんはツイッターにも水彩で描いた“月光と月光のお父さんとお母さん(笑)”の絵をあげてくださっています。これもとても素敵ですよぉ。

それから・・・ここに書いていいのかどうか分からないのですが(間違っていたらごめんなさい)・・・ホリーさんのサイトでパスワード入れると読めるお話が、もう素晴らしくて。これは、ぜひぜひ本編を読み終わった皆さんにご覧になっていただきたいと思います。本編は身構えていたので、それほど泣かずに済んだのですが。このお話は決して悲しいわけではないのに、ポロポロ涙がこぼれるほど感動しました。優しくあたたかいお話です。

そして、来月末に出る“HOLLY MIX”に“碧のかたみ”の番外編も載るという情報をゲット。今からワクワクが止まらない私です♪

読みごたえ十分、季節ごとのプレゼント

大好きな作家さん揃いの『小説Dear+』今号は砂原さんや木原さんの新作も載っていて本当に充実した一冊です。
☆砂原糖子さん~言ノ葉ノ使い~他人の心の声が聞こえるカンナは、同じ能力者であった母親の「神様がこの能力で“聞こえない人”たちの手助けをしてほしいと願っている」という言葉を守り生きています。しかしこの教えは他人の自己中心的な願いの中で自分をすり減らしながら生きることを意味し、カンナの姿は痛々しくて(泣)一方攻のガクタも恩義ある組長の命令に絶対服従であり、二人とも「自分から望み求めることがない」という点で共通しています。ガクタが組長から殺人を命じられ、カンナがそれを阻止しようと初めて自分の願いを優先させ走るシーンはただ涙。そしてラストの一枚、ここでこのページが来るのか!と号泣。あのシュウとカズヨの二人も登場し、『言ノ葉』が大好きな私には嬉しくまた泣けるお話でした。
☆木原音瀬さん~パラスティック・ソウル~endless destiny~前編~ハイビルアのハルは、彼女を心から愛するジェフリーと結婚します。なりゆきで結婚したようなハルですが。ジェフリーの懇願に負けフェードアウトが迫っているのを知りながら妊娠。しかしハルの宿主だったビルアは事故死、愛する妻子を亡くしたジェフリーは抜け殻のようになってしまいます。一方ハルであったハイビルアはアーノルドというビルアに寄生し、近所の男の子という立場でジェフリーを見守ります。その心の中では静かに愛が育っているのですが、ジェフリーはアーノルド=ハルとは気づかずアーノルドの必死の告白も届きません。アーノルドに対し亡き妻しか愛せないと拒むジェフリー、ああ魂はハルなのに切ない!
☆久我有加さん~におう桜のあだくらべ~師匠である藤之助のせいで、ロミジュリ状態になってしまった恵二郎と真吾。二人とも心底落語を愛しており、互いの芸に魅せられていくうちに恋に落ちていく姿がすごく爽やかです。元凶である藤之助師匠も、実はさびしんぼのへそ曲がり屋。でも彼も芸に対しては真摯で一流、憎めない可愛らしい人で。久我さんの描かれる人物は、脇の人物も皆魅力的です。藝人シリーズ『頬にしたたる恋の雨』のリンク作なので、真寿市師匠や瀬島の義理の父と祖父、亀吉など懐かしい人達の若かりし日の姿も見ることができてとても嬉しいお話でした♪
☆小林典雅さん~あなたの好きな人について聞かせて~コンビニバイトで作家志望の路郎をかばい骨折した高校生の蓉平。わびを申し出る路郎に、蓉平は毎日彼の決めたテーマで短編を書くよう要求。この短編大いに腹筋が鍛えられます♪実は蓉平は、コンビニで働く路郎にゾッコンで。大好きな人を格好よく助けたかったのにどんくさく骨折したのでプライドガタガタで路郎に当たっていたという、可愛い青春路線のはずが。ツンをこじらせた蓉平と小説に関して妄想暴走超特急な路郎のせいで、ラブ<ギャグ。でも、典雅節大好きな私には大変面白かったです♪
☆鳥谷しずさん~神の庭で恋萌ゆる~綾人は借金返済のために、犀川と愛人契約を結びます。優しく頼れる犀川に惹かれていく綾人。でもこの犀川―お金持ちで一流の研究者、容姿端麗、性格もよく料理上手、申し分ないキャラなのに超絶こだわり持ちの変態で^^;前作のパンストフェチもすごかったですが、今回の犀川も研究者特有の観察力と探究心を遺憾なく発揮します。でも犀川のおかげで傾いていた実家の神社は息を吹き返し、お互い両想いであることも確認され、すっごく甘々でハッピーに♪
☆和泉桂さんと駒城ミチヲさんの小説&漫画コラボ~同じ話が小説と漫画で同時進行する連載。小説は攻のレオン、漫画は受の七瀬の側から描かれているので一粒で二度おいしいです♪言語の壁もあり、二人ともまだ相手のことが手探り状態。でも前回よりはずいぶん距離も近づいた気が。大変身した七瀬を見せびらかそうとパーティーに連れて行くレオン。眼鏡を外し髪をととのえ美しくなった七瀬を、漫画で味わえて眼福♪大人と子供が同居しているようなレオンと、癒しキャラの七瀬。仕事のできる感漂う執事クリスもいい味を出しています。
☆絢谷りつこさん~初恋の歩き方~新米のシューフィッター悠歩と、幼馴染のサラリーマン隆史。以前隆史に「好きだ」と言われた悠歩ですが、幼かったせいで彼の想いに応えることができないまま月日が過ぎ、二人は悠歩の働く靴屋で再会。成長した悠歩は隆史への恋心を自覚し、大阪に赴いた彼の後を追いかけていきます。悠歩視点で書かれているので、初心で純情な悠歩が可愛くて。無事に初恋は成就、甘く優しい読後にほわり♪自分の仕事に誇りを持ち一生懸命接客する悠歩の姿に好感が持てます。
☆紗衣玲於奈さん~もう一度キミに逢いに行く~理系の大学生七井は、優等生の朝長と実験班のペアを組むことになります。朝長は初めのうちこそ冷たく見えるのですが、思ったことをはっきり口に出す彼の言葉の奥にある優しさに気づいた七井はグングンと惹かれていき・・・実は朝長の方も一年の時からずっと七井が気になっていたという♪幼い頃父と死別し母親も七井を置いて家を出たために、他人に嫌われないよう八方美人になってしまったという七井ですが、事故がきっかけで母親に対する誤解も解け、幸せな未来が感じられ心がほっこりです♪
小説の感想だけですごい量になってすみません。この他コミックやエッセイもあり、読みでバッチリの一冊です(ああ、今号でSolomon’sの終了寂しいにゃ)(それからご存知の方も多いと思いますが今号の『言ノ葉』繋がりで。『言ノ葉ノ花』の番外編が、新刊『恋愛できない仕事なんです』にss『言ノ葉ノ休日<朝>』が封入、<昼>はナツ号で三池さんのコミック、<夜>は祝50号の全サに収録されるそうです)

読後の爽快感の素晴らしさ

物語は、ゴミ集積所でホームレスに捨てられたマネキンと間違えられる、束井の姿から始まります。
サスペンスドラマのような幕開けですが、話は一旦過去へと戻り過去と現在を行き来する構成に・・・区切り区切りに、年代だけではなく表題のファンタスマゴリア由来のタイトルもあり、とても素敵です。

小五の時、永見の告白をレイダーマンを観るためにあっさりふってしまった束井。
でもそれ以来、束井は永見のことがどんどん気になっていって、いつしか心の中を大きく占める存在となっていきます。
一方、束井への恋心を秘めたまま、嫌われない距離で束井を見守り、さりげなくかばったりもしてくれる攻の永見、かっこいいです。

同窓会を契機に、再会した二人。
永見は夢を叶えて自分の店を持ち、束井は父親の事業を継いで街金を営んでいるのですが。
この束井の街金に、束井が子役生命を絶つ原因となった大瀬良が現れてから、話が急にきな臭くなっていき、冒頭のシーンへと謎が解かれていきます。

大瀬良と対峙する束井。
整形した大瀬良の顔が束井の顔に似せたものであったということに、彼の束井へのねじれた執着度合いを感じゾッとします。
立体駐車場で大瀬良の車に追い回される束井・・・もう、ハラハラドキドキで。
結果は・・・さすが、エンゼルの艶ちゃんでしたけれど(安堵)

早々に束井のピンチを悟った永見は、自分の店を売ってまでして大瀬良の情報集めの資金を作り、集積所の束井を救いにきてくれます。
「俺は、俺が大切だと思う人間の名誉を守りたかった。それだけだ」
・・・永見の男前なセリフに、クラクラ。
そして、二度目のHシーンは、本当に幸せいっぱいで。
二人の喜びがグングン伝わってきます。私にとっての幸せなHシーンベスト5に入りそう(笑)
ああ、ほんとよかった!!素直になった束井の可愛らしさは反則ですね(*'v^*)
ラスト、永見の横で笑んでいる束井。笑顔を取り戻せた束井の姿に、心からおめでとう!!と言いたくなりました。

もうですね。
この“ファンタスマゴリアの夜”は、ラストへ向かって場を支配していた負の札がすべて吹き飛ばされて、一面幸せカードになる爽快感がたまらなかったです。
二人の再会のキューピッドである外見フランケンの妻田や、二人のよき理解者になってくれるヒラメ兄の蜂木など、脇役のキャラもとても魅力的でした。
ああ、面白かった~!!

余談ですが、艶ちゃんがハマっていたレイダーマン。
これって、イノセンスの睦くんや高潔であるということの真岸が好きだった特撮ヒーローですよね。砂原ワールドの男の子達の心を虜にするレイダーマン・・・なにか懐かしくて私まで息子達と観たことあるような気になってしまい(笑)思わずニヤリとしました^^

お互いを想い合う熱い心

楽しみにしていた尾上さんの新作。
でもその時代背景と特攻の文字に、ちるちるさんから届いた本を開くのがためらわれ、タオルを用意して思い切って読み始めたのを思い出します。あれから二週間、何度この本を読み返したでしょうか。そのたびに、希と資紀の一途さに心を打たれ涙が出てきて、タオルを手元に引き寄せています(笑)

ネタバレ有りで。

幼い頃自分の命を救ってくれた名家の坊ちゃんである資紀をずっと慕い続けていた希は、喜んで資紀の身代わりとして特攻に出ることを承知します。けれども再会した資紀は希にそっけなくて。しかし特攻に召集されるまでの間、時折見える資紀の優しさを、大切に拾い集めるようにして過す希です。
そして正月を境に、資紀は希にひどく冷たくなり、八つ当たりのような暴力までふるい出します。読んでいる私も、希と同じく坊ちゃんの気持ちがわからなくて、思い出のトンボ玉まで砕かれた時は、辛くて苦しくて。やっと心が通じたとのかと思った後のあのショッキングなシーンでは、心の中で悲鳴を上げていました。結局操縦桿を握れなくなった希の代わりに、資紀は特攻に出撃してしまいます。
・・・その胸に希の右手を抱いたまま。
この後はもう怒涛の展開へ。
どうして資紀は希に冷たい態度をとったのでしょうか。なぜ、希の右手を切り落とす暴挙にでたのでしょうか。謎が一挙に解けていくと同時に、資紀の深い愛に涙が止まらなくなりました。
すべては愛する希の命を救うため。あの海岸での出会いからずっと希が資紀を慕っていたように、資紀も希を愛していたのです。
“予科練卒は最も特攻に近い位置にあり、希の出撃を回避するために自分の身代わりとして希を大分に呼び戻す。そしていよいよ大分の部隊に出撃命令が下れば、操縦桿を握れないよう希の右手を切り落とし、彼の出撃を阻止して自分が特攻に出る”
資紀は考えに考え抜いて、この計画を立てたのでしょう。自分の死後に希が未練を残し悲しまないように、わざと希に冷たく当たりちらし、希の恋心を砕くためにトンボ玉を割った資紀。右手を切り落とすという冷徹で一見狂気ともとれる行動も、ただただ希の命を救うという目的から出たものだったのです。
こんな計画を抱く資紀が、再会した希に「坊ちゃんのためなら喜んで、俺は特攻に行きます」と言われ、「坊ちゃんの指揮下で活躍をしたいから予科練に進んだ」などと応えられて・・・そんな希に、わざと冷たく当たらなくてはならなくて・・・希も辛かったけれども、資紀の気持ちも苦しくて泣けてきます。
資紀の本当の想いを知った希。自分が資紀のシリウスだったことを知った希。
けれどもその資紀は、特攻で散っていってしまいました。
もう、悲しくて悲しくて、用意したタオルがびしょびしょで(苦笑)

でも、尾上さん、やってくださいました!!おおおおおお、資紀が生きていました!!ありがとうございます。

ここからはまた、歓喜の涙がドバっと。どれだけ泣いてるんでしょう(笑)資紀が死んであのまま物語が終わった方が、物語の完成度は高かったのかもしれませんが、それは辛すぎて私はちょっと浮上できなかったでしょう。“東映動画の西遊記”(古っ)でリンリンが死ななくて本当によかった派としては、このラストで一気にテンション盛り上がりました↑↑↑
その後のお話“サイダーと金平糖”の二人は、甘く優しくて。酔った資紀が次々といかに昔から希を想っていたかを披露していくのが、すごく微笑ましくて。家の前の餅のエピソードには爆笑しました。資紀、可愛い!!

本当に何度読んでも心にしみる素晴らしいお話です。希が小犬のような健気で一途な愛情を示すのに対して、一方の資紀は表面冷静で中身は愛の炎がゴーゴーと渦巻いているという・・・耐えて耐えて耐え抜いた資紀の愛に、読み返すたびに涙が出ます。大好きな本がまた一冊増えました。

(せっこさんが教えてくださっているように、尾上さんのHPにはssが二編、そしてイラスト担当の牧さんもピクシブに美しい絵をアップされています。この絵見たさにピクシブに登録した私(笑)牧さんのイラストもこの話の世界を深めています。海に映るオリオン、ジャノヒゲの実、希のてのひらのトンボ玉など、作中のキーワードとなる小物が澄んだ青の世界に並べられた表紙。その中に尾上さんの名前だけが鮮やかなオレンジから青へと溶け込んでいて。このあたたかいオレンジ色は、ルリビタキの脇腹の色なのかも・・・と、一人想像して楽しんでいます)