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意外とピュアなヤリチン

ちょ…ちょいちょーーい(笑)
ヤリチン攻め、恋愛慣れしてそうなのに恋に落ちるの早すぎませんか?( ̄∇ ̄)

恋はするものじゃなくて、落ちるもの。フォーリンラブの瞬間が、なんて分かりやすくて可愛いんだ……!!
少女マンガみたいにトゥンク落ちする湊の表情がナイストキメキでした。
真日にハマっていく湊の劇的な変化が天と地ほどの落差があって非常に面白いです!

恋愛感情もなく、ついでに言うと相手の名前も分からなくてもヤれる湊の1話目の姿は最悪でした。モテるのを良いことに、女子からの誘いも数知れずだったんだろうな……学校内でヤるにも躊躇しない手慣れ感にはやれやれでした。
そんなヤリチンクソ攻めが、2話目以降すっかり一途なワンコ攻めへと変身。
いやいや、ハートを簡単に盗まれるセキュリティの甘さよ(笑)真日にメロメロんなってる湊の変化は、本当に同一人物かね?と思うくらいの激変ぶりでした。

ですが、こういうお話、私は結構好き^ ^
セックスの経験値は高くても、恋愛経験値は低いっていうね。中身はいたってピュアボーイな恋愛童貞くんの一途な恋模様が、まー一生懸命すぎてグッとくるんです(//∇//) しかも真日には好きな人がいて、それでも自分の方に振り向かせたい嫉妬や独占欲を剥き出しにして頑張る姿、拍手を送りたいくらいでした。

湊の真日への想いがひたすらアツい恋のお話でした。
この男の恋愛パッションはホンモノです。2番でも…なんて妥協点を出して縋るなんて、1話目の彼からは考えられません。
自分の恋愛観が変わるくらい…いや、変えさせられるくらい、真日にはマジだということ。好きな人の前ではカッコもつけたいだろうに、逆にカッコ悪くても良いから真日を失いたくないと思う強いマインドには響くものを感じました。

どうでも良い女子とは学内でもテキトーに抱こうとしていたくせに、湊とのセックスにはドキドキしたり、変な予防線張ったりと大事にする姿勢がありありと感じられて、何だか可愛いくて笑っちゃいました^ ^
ウブに逆行する元ヤリチン、おもしろい(笑)

ストーリーも分かりやすいですし、読みやすかったです。
恋に一生懸命な高校生たちのお話をお求めの方はぜひぜひ。

読めば読むほどツラく、知れば知るほど涙が止まらない

あああ……六青むつみ先生の健気不憫受けの破壊力よ。胸がしめつけられる思いで読み続けました。

2005年発刊の方は未読です。およそ20年ぶりの新装版では、挿し絵がサマミヤアカザ先生になったのと、書き下ろしの短編が追加収録となってカムバック。
本編があまりにも切なすぎたこともあり、この短編があってこその新装版です。2人のその後を書いて下さった作者さんからの贈り物に拍手でした!

本編の内容は先にちょっとだけ触れたように、主人公・ショアの生い立ちや境遇、そして現在を生きるその過程においても不憫街道まっしぐらとしか言えません……!。゚(゚´Д`゚)゚。
なんなんスか……なんなんスか、この仕打ちはぁぁぁ……
中盤辺りなんてね、読むに耐えないのですよ。
養父の仕掛けた罠にハマり、唯一の心の拠り所であるグレイから冷たい仕打ちを受ける始末。養父のやり口にも当然怒りですが、グレイ…あんたは一番寄り添う側の人間なのに、何やっちゃってくれてんのかと。グレイがまさかこんな風にショアを追い詰めるとは思わなかったです。
ショアを愛するがあまり嫉妬心が抑えきれなくなって、また、ショアが大事なことを打ち明けてくれない苛立ちから、ショアを見限るような…更には追い詰めるような行動に出るグレイに腹が立ちました!!( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

こう言っちゃなんですが、すごく器がちっせぇんです。
ショアと養父の過去を知り、怒りたい気持ちは理解できますが、"違う"というショアの言葉を疑い、罵り、挙げ句の果てには仕事の配置転換で隅に追いやり、当てつけのように同僚と交際し始めたのをショアに見せつけやがる。はぁ?(怒)でした。
29歳の男がやる行動にしては、幼稚すぎて空いた口が塞がりません。怒りの気持ちがあっても、好きな人にやる行動じゃない。
ショアの過去を詳しく知らないぶん、"違う"の弁明が出来ない事情を知らないぶん、非常に心無いいじめに見えてしまって、私の中でのグレイ評価が著しく低下していきました……。

言わないんじゃない、言えないんだよ。
傷ついてツラいのはグレイだけじゃない、本当のことを言いたくても言えず、グレイに信じてもらえないショアの方が何倍もツラいんだよ。
グレイの行動1つ1つが、セリフの1つ1つが刃のように突き刺さっていくのを見届けるのがツラくて何度読む手が止まったか。
ショアの気持ちを思うと泣けてくるし、すれ違う2人の想いは深海の海底を彷徨うがごとくでした。

そんなグレイには、己がした行動を後悔するときがやってくる攻めザマァ展開で、思いっきり懺悔してもらいましょう。
全てを知ったグレイにいい気味だと思う気持ちが半分、ショアの覚悟に心が痛むのが半分……どちらにしても楽しい展開ではありませんが、グレイがショアの真相を知っていくシーンは一番の見せ場であり、一番の泣きスポットです。
こんなグレイでも、ショアを救えるのは彼だけであるのも事実。ショアを救うべく奮闘する彼の姿に希望を見出しながら、あるべき場所へと2人の気持ちが落ち着くそのときを見守りました。


悪役だと思っていた養父の彼なりのショアへの思いにはちょっとグッときました。だからと言って、彼がショアを傷付けたことは許されませんが。
色々とやり散らかしたグレイも、番外編ではすっかりショアに甘々なオニーサンと化してますし(笑)、色んな感情が渦巻くそんなストーリーでした。
彼らの未来が永遠に幸せであることの余韻にたっぷりと浸ることができて大満足です。

ファンタジックな世界の中に投影されたリアルな現実世界に読む手が止まらない

いやーーー傑作傑作!!
転生したアプリゲームの世界に、働き方改革を推奨していく手腕が実に痛快愉快です。
ブラック企業で社畜スキル値を上げてきた主人公なだけありますね。経験に基づいた現場の声、なるほど納得な提言ばかりです^ ^
人間界における効率の良い働き方を、まさかゲームの世界の労働社会に応用するなんて。ファンタジーの世界なのに、日常の現代社会のリアルが投影された雇用主と労働者の関係がめちゃくちゃオモローでした!

主人公・労が転生したゲームの世界は、元々は彼が勇者のプレイヤーとなって魔王を倒す冒険ルートを辿っており、主要キャラであるエルフやドワーフのどちらかを仲間にしながら魔王との決戦に挑むRPGの世界観です。因みに労は美麗なモブエルフに転生していて、ドワーフの労働を管理するポジションにあります。
エルフとドワーフの間には対立構造が存在するように設定されているのがこのゲームのミソ。この対立構造を、雇用主と労働者に転嫁している二者間の関係が、この作品をより面白く仕上げています。
夢や希望やワクワク感を与えてくれる非現実的なゲームの世界がですよ、私たちが身を置いている社会と同じ構図にあるだなんて、ちょっと笑えてきませんか?(笑)ファンタジックな世界の中の現実世界に、本を読む手が止まりませんでした。

ドワーフたちの労務管理を担う労が、労働改革案をエルフの王であるレンドールに示していく姿は、まるでこの世界の革命家です^ ^
劣悪な労働環境で酷使されているドワーフたちの訴えを吸い上げ、いかに効率よく、また彼らがいかに気持ちよく働くことができるかといった労働環境の整備に着手する働き方改革により、『アナザーゲート』の世界を活気に満ち溢れさせていく物語展開は非常にあっぱれでした!
社畜だった経験を生かしてブラック労働環境の粗を洗い出していくリーダーシップが素晴らしかったです。

一応念を押しますが、これはちゃんとBLです(笑)
労務管理について熱く語ってしまいましたが、BLとしての見どころもしっかりあるので、どうかご安心下さいね。
一番の注目は、労があまり好ましく思っていなかったレンドールのイメージが変わったことでしょう。実際会ってみたらレンドールがめちゃくちゃ理解ある素晴らしい王で、労のレンドールに対する信頼の気持ちが高まっていきます。
そんなレンドールに惹かれていくのも時間の問題で、またレンドール側も明らかに労に対してアンテナを向けているところからしても、2人のBLの芽生えは着実に育っていきます。
2人の親密さが増していくとグッとBLの萌え味も増してくるので、彼らの恋愛模様にぜひご注目下さい♪( ´▽`)

ゲームの設定に組み込まれていた、エルフかドワーフのどちらかが闇堕ちする強制的な干渉に引っ張られていくシリアスなシーンも同時に巻き起こり、エルフやドワーフ、勇者をも含めたハラハラな展開からも目が離せませんでした。
この世界は多くのプレイヤーが干渉するゲームの世界であると同時に、ゲーム内の彼らは、彼らの意思で動く世界でもあります。この2つの世界が対立する戦いをどう切り抜けるかといったところのラストエンドは最後の最後まで息をつかせぬ展開でした。


私は普段ゲームをしない人間ですが、めちゃくちゃ面白くてハマっちゃいました。
私のようにゲームに詳しくない人にも、日々の仕事にお疲れさまな方にもオススメしたい作品です。

親友としての最適解。恋人としての最適解。

千晴と渉の過ごす時間の流れはとても穏やかで、どこにでもあるような大学生の日常の世界線に漂うBLの存在感は相変わらず強めに主張してきませんが、2人の間にある愛情や信頼、尊敬といった絆の強さは巻を重ねるごとにどんどん強くなっていってる気がします。

えぇぇ〜?!また留学行くんか……千晴…。
大阪行ったり、留学行ったりと、フットワークが軽いっていうか、所在がなかなか定りませんね。翻訳の仕事に就くためには大事なステップアップなんだろうけど、ここのカップルはめちゃくちゃ遠距離恋愛率高いなぁ(笑)

千晴が留学に行くのを心から応援している渉の姿は好ましく見えますが、でも何だかあっけらかんとしている割り切り感がちょっとだけ寂しく見えてしまったのは私だけでしょうか。
親友目線では最適解の態度も、恋人目線だと物足りなく感じてしまうのは、2人が親友であり、恋人同士の2つのポジションを持っているから。BL的には、千晴に思いっきり寂しいって言って甘えて欲しいんですよね、そしてそれが見たい。
どちらかというと積極的に攻める千晴に対して、アワアワしながらその想いを受け止めるのが渉のいつものスタイルでしたが、今巻はちょっと違う。たまには渉からも千晴を求めて欲しいなと思う気持ちが、今作で報われて嬉しいです^ ^

留学は半年間とのことですが、たった半年とみるか長い半年とみるかは一番の気になりどころでしょう。半年後の2人がどうなっているか、再会のときが楽しみ楽しみ♪
彼らのことですから、距離も時間も問題ナッシングだと信じて見守っていきたいです^ ^
今巻も新見さんが良いキャラを発揮してツボでした(笑)
あのメガネの奥に秘められた、全てを見通すパワーをこれからも期待しています。

確かにワンダーラブラブでした

『コミックパーティワンダーラブ 1』での雷蔵姉が発した言葉が気になっていたので、今作で回収してくれて有り難いです^ ^

やっぱりあの時の発言は誤解でもなんでもなかったことがハッキリ分かったわけですが、同性愛への理解はあっても認めない姉の発言にピシャリと言う雷蔵がめちゃくちゃカッコ良かったです。
巻を追うごとに雷蔵のスパダリ化がすごいことになっていってますが、スパダリ攻めと陰キャ受けの凸凹カップルのワチャワチャ感は、同棲することになっても更に面白い。サブキャラたちの個性にもますます磨きがかかってきて、キャラの濃さも存在感も主役の2人に負けず劣らずでした♪

幸せの絶頂にいる雷蔵のスランプ珍現象も巻き起こり、充実した同棲生活を送る2人のスタートをたっぷりと楽しませてもらいました!

円満完結に引っ張られてしまったかな

召喚系のオメガバースに、子育てエッセンスが入った物語で、ジレモダあり、子育てあり、政情不安あり、誘拐シリアス展開ありの、設定てんこ盛りな作品です。

攻めのアレックス(本名はアレクサンダー)には双子の子どもがいて、その子どもたちのナニー役としてアレックスの屋敷で住まうことになった召喚者である彬。彼はオメガを切望された悪役公爵に無理やり呼び出され、だけどベータだったことからアレックスに払い下げされたいきさつがあり、アレックスの屋敷の使用人として生活するようになります。
それがどういうわけか、急にベータからオメガへと転換することになり、オメガを狙う黒幕に目をつけられるわ、初めての発情期を迎えるわで、召喚されてからの彬の身の回りの生活が劇的に変わっていくことになります。

召喚される前はもちろんオメガバースの概念など分からないので戸惑っていましたが、意外とそこは柔軟にこの世界に適応している彬が意外とタフだな、と。時代も違うし、生活様式も違う上にオメガバースの世界観にいきなり召喚されたにしては、元の世界に残してきた姉家族に思いを馳せることもあまりなく、寂しい感情も露わにすることもなく、いやに聞き分けよくこの召喚を受け入れてることに若干の違和感を感じなくもなかったです。
そのおかげか話がサクサク進むので話を追いやすいですが、色々とご都合主義なところが見えてしまったなと思いました。

私が無理筋ではと思ったのは、アレックスの元奥さんとの番関係は偽装だったということ。彼女の子どもをアレックスは自分の子として育てて、そこに彼女への愛がなく、彼女もまた自分を愛していなかったと断言できる夫婦関係ってよく分からない。
彬が、アレックスは元妻を愛し続けていると気にしている気持ちを和らげるための言い訳じゃなかろうかと思ったのは私だけ……?
偽装とはいえ番になってるんなら、身体の関係はもちろんあったと思うし、おそらく彼女には発情期もあったはずなのでそれをアレックスが慰めていたと考えるのが自然でしょう。そこには家族愛しか存在していないって……??ホントかいな。
一緒に過ごすうちに情が湧いたりしない?本当に割り切って夫婦ごっこをしていたのかしら?と疑問がいっぱいでした。

本当に偽装だったとしても、彬を安心させるための無理くり設定に見えてしまって、ストンと落ちませんでした。彬への好意を示す言動も分かりにくすぎて、アレックスの攻め像は私にはあまりハマらなかったです。
硬派で不器用なアレックスのキャラは嫌いじゃないけど、彬と円満に結ばれていく展開に少し引っ張られ気味になってしまったかなと思ってしまったところで、中立としました。

2人の運命力は偶然か必然か

よ……よすぎた。よすぎましたぁぁぁ……\(//∇//)\
1話目の陽汰の1人エッチのシーン、ギャップがやんばい。

保育士の仕事をしている陽汰がお世話をしているちっちゃい子どもたち。お目目がくりくりで可愛くて、天使たちがいっぱいいる〜♪とか思っていたら、その次の次のページにドびっくり。
天使たちの可愛いさに浸る間もなく、エロス神のドアップと、そこに畳み掛けるように現れた清廉潔白な保育士さんのあられもない痴態。脳内ドーパミンが大分泌フェスティバルでした!

えっちで可愛くってちっこくて一生懸命で、陽汰の魅力にメロメロになった一冊です。
ちょっと天然のところも、エッチなことに興味津々なところも推せるキャラで、控えめでありながら、推しに邪な目線を向ける人たちに怒りを見せる姿は凛としていてカッコ良かったです。
可愛くてエッチなだけじゃない陽汰の素敵さに、隣人の海江田がどんどん惹かれていくのも納得でした。

そんな海江田はというと、陽汰の推しAV俳優だったのですが、彼が時おり見せる何か思わしげな態度がめちゃくちゃ気になる。いや、気にさせてきます。
たまーに腹黒さを見せたり、陽汰のことをまるで前から知っていたかのような発言も出てくるので、この男……なにかあるな?というのがこの作品の見どころです。

ヤバい系の作品?……では全くないのでご安心してお読みくださいね^ ^
ヤバイどころか、彼らのどこまでも繋がり合う縁にとてつもなく感動至極でした。
陽汰のことをいつも気にかけている海江田の表向きの顔、裏の顔…彼の表情や態度・セリフから垣間見える陽汰への執着にぜひご注目いただきたい。陽汰が海江田と過ごす時間に溺れていくのは、何も陽汰がエッチなことが好きなだけではありません。
そこには陽汰がそうなるように誘導している海江田の思惑が含まれており、海江田がいかに陽汰に執着しているか、いかに陽汰を愛しているかといった海江田の愛の重さを強く実感できることでしょう。
第4話の終わりの「捕まえた」の海江田セリフが全てを物語っています。
このページを見た瞬間にはゾクゾクヒャッハーしました!!


設定や構成、キャラ、絵、エロ度やかわいさ、どれもが素晴らしかったです。伏線のあるストーリーや2人の運命力から終始目が離せませんでした。
エロ度は高いですが、エロ頼みのストーリーではなく、ストーリーの良さで魅せてくれる逸品作。ページを追うごとにどんどんワクワクしていく読み応えに気付いたらどっぷりハマっていました。
陽汰の推しポジを根こそぎ持っていく海江田との関係は、まさにベストカップル賞。ずっと甘い2人からは幸せな未来しか見えず、心が満たされていく読後感にいつまでも浸っています( ´▽`)

かわいさ特化型の幼馴染再会ボウイズラブ

ひとことで言うとかわいい♪
高校の同級生設定を生かしたボーイズラブの可愛さが最大限に描かれている作品です。
幼馴染の同級生と再会したことをキッカケにボーイズラブが始まっていく2人の恋愛模様は、焦ったいのか進んでるのかよく分からない距離感のバクが非常に面白い。ヤンキーの凪が和真を前にすると、ヘニャッとなるギャップ……笑えます(笑)
まるで猛獣使いのような構図で、2人が幼少期にそうしていたように、高校生になってもまるで変わらない2人のイチャつきにはニンマリでした^ ^

2人の関係はノーマルモードでも甘いしイチャッてるし、くっつく未来しか見えません。腐の道に入りたてのビギナーさんでも分かりやすいBL感です。
リアルな世界であんな風にイチャつく高校生、いますかね?(笑)
フツーに学校内でギュッてしちゃうしさ、同じクラスの女子たちのニヤニヤと黄色い悲鳴が聞こえてきそうです( ̄∇ ̄)フフフ…

最初っからイチャイチャ気味な彼らですが、ただそれに終始してるだけの話では実はないんですよ。
何で凪がこうも和真を慕うのか。繰り返し回想されるの2人の幼少期にその答えがあります。
それを見ると和真が凪にとってどれだけ大切で大事な存在だったかが分かります。凪が和真をどれだけ心の拠り所にしていたかが分かります。
そして、凪が和真に惹かれていくのがどれだけ自然なことかも分かります。

同じ幼少期を過ごした第三の男・冴も登場し、ちょっとした三角関係が巻き起こっていきますが、和真ってつくづく人たらしだなぁ…としみじみ。小さな身体で大きな正義感を持つ和真に、同性ながらも恋しちゃうのも納得です。
まぁ…冴は少々ヤミー(闇・病み)な男だったけど、不器用なところが嫌いになれませんでした。凪のダチの宍倉に絡むエピソードにはめっちゃ笑いました。

可愛さ特化型の幼馴染再会ボウイズラブ、最高に楽しかったですヽ(´▽`)/
キス以上…それ以上のシーンも少なめではあったけど、ちゃんと恋人同士の甘さに浸ることができて大満足でした。

改革の大きなうねりの中で育まれていく主従愛から目が離せない

正義と悪の対立構造がここまで分かりやすいと、物語にグッと入り込めちゃいますね。
ストーリーは実に単純明快!
腐敗してしまった王国を、牢獄に追いやられた1人の王子と兵士見習い、そして身の回りの世話をする奴隷たちとで本来の国家のあるべき姿に取り戻していく王国再構築のストーリーとなっています。

中身だけを見ると、BLとは思えない読み応えです。
追いやられた者同士が数年の時を経て、国家最高権力者とその側近として国難に向けて取り組む奮闘劇が、かなりの面白さ。愚かな貴族たちの抵抗に遭いながらも着実に身分制度廃止に向けて動き出すユリウスは、王としての資質が抜群で、牢獄の中でコツコツと勉学に励んできた成果を発揮していく姿は、なるべくして王になった選ばれし者だと言わざるを得ません。
あの小さかった子どもがこんな風に立派な王になるなんて。ああ……めちゃくそ最高です。゚(゚´Д`゚)゚。

もちろん立派になったのはユリウスだけじゃなく、フェルノも腕を磨いて立派な騎士になりましたし、奴隷の子たちも側仕えとしていい働きをしてくれています。
逞しく成長したユリウスは、フェルノの背丈を追い越していつの間にやら立派な執着攻めへと華麗に転身(笑)基本的に忙しい2人ですが、2人だけのちょっとしたイチャつきの時間は、束の間の癒しのひとときです。
物語が物語なだけに、どうしても国家改革や貴族との対立についてのボリュームが多くなるけど、ちゃんとBLの存在感もハッキリと出してくるのでBL欲も十分に満たされました^ ^

これまで確立してきた身分制度を廃止することは、相当な苦労の道のりです。故に、物語も後半から終盤へと動いていくと、かなりシリアスなシーンも出てきます。
貴族という上流階級に守られ、のうのうと生きてきた私腹を肥やす面々には吐き気がしますが、じわじわと貴族たちを追い詰めていく大きな社会のうねりには、大・興・奮!華美な衣装を身に付け、国民から税を過剰に搾取し、奴隷をモノのように扱う貴族たちの没落はスカッとしますよ。
貴族たち保守派とユリウスたち改革派との戦いは、息をつかせぬ展開のオンパレードでしたが、あっちもこっちも見どころいっぱいの大決戦はクライマックスに相応しい盛り上がりでした。


ユリウスとフェルノの甘い恋愛を思う存分楽しめるのは全てに決着がついてから。あああ…待ちかねましたともさ(//∇//)!ようやく拝めた最高の景色でした。
この作品は主人公2人だけでなく、脇を固めるキャラクターたちも個性ある面々が多く、彼ら1人1人の動きからも目が離せなかったです。
隣国の王の圧はすごいし、奴隷出身の側近2人も面白い。フェルノの師匠も実はすごくいい人でしたし、キャラクターあっての物語だったと思います。
また読み返したくなる面白さでした。読後感、満足度、ともに素晴らしかったです。

普通の日常の世界線にいそうな2人の等身大の恋愛に浸ってみませんか?

なかなか告白してこない親友に焦れたりとか、ちょっと意地を言って最後に困らせちゃうとことか、ほんの些細な親友同士のやりとりなんだけど、普通の日常の世界線にいそうな2人の空気感がめちゃくちゃ好き。

好きな親友から意地悪を言われて涙をホロッとさせるシーンなんかね、結構感情移入しちゃったくらいです。いや、あんな風に冷たく言われたらそりゃ泣くって。
しかも、好きというのもバレていて思考回路が定まっていない中で、畳み掛けるように突き放すように言われちゃったら尚更です。
圭悟も圭悟で、なおの口から何がなんでも言わそう言わそうとする腹黒さ。絶対ドS確定(笑)
ずっとなおの告白を待ってたんだろうな……自分も好きだよって言いたいけど、好きになったのはなおが先なんだから絶対あっちから告白させたいって思ってて、今の間際にまで何も言ってこなくて、それで焦れて怒った、と。そんな筋書きでしょうか。
背景は詳しくは分からないけど、こういう変な意地を張る圭悟の気持ちも分からなくないかな。めっちゃドキドキしました。

この部分の1話は、読み切りだったとのこと。
そのあとの2話からは付き合ってからのお話になっていて、遠距離恋愛で愛を深める圭悟となおの姿や、不安感からケンカしてすれ違う2人の姿だったりが描かれています。遠距離恋愛の良いところ、悪いところ、周りにカミングアウトするか、しないか……色んな角度から2人の恋愛を見届けていくことにハラハラとドキドキでした。
ストーリー的には特別大きな出来事というよりは、遠距離恋愛カップルなら起こりえそうな内容で、ありがちな恋人同士のやりとりなんだけど、日常の現実に即しているせいか身近に感じるリアルさにグッと引き込まれます。

元々親友同士で、そのポジションだったら圭悟もうまくケンカの処理ができたんだろうけど、恋愛となるとそう簡単にはいかないナイーブな問題を孕んでいますし、その辺りの難しさが露呈していてつい読み入ってしまいました。
圭悟がまさかの涙……こちらまでもらい泣きです。
1話ではなおが泣いていて、最終話では圭悟が泣いていて、男の人は滅多に流さない涙のシーンだからこそ(元フィギュアスケート選手の織田信成みたいな人もいるにはいるけど…)、好きな人のために流す涙にはとてもアツいものを感じました。

親友歴十数年の彼らも、恋人歴は数ヶ月のまだまだ初心者みたいなもん。これから先また色々とすれ違うこともあるだろうけど、きっと大丈夫だと思える2人です^ ^
加藤くんも素敵な良いキャラでした。
もし彼のストーリーがスピンオフで出るならぜひ読みたいです!