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他に類をみない名作中の名作です!!

連載から10年…長いようであっという間に過ぎて、いや…長い10年でしたね。日高ショーコ先生本当にお疲れさまでした!!そして、何より心から感謝申し上げます。こんなきれいで素敵な世界、私は知りませんでした。

8巻というBL作品の中では長い巻数で、時代は明治…現代とは違う制度や価値観の中ですすむ内容には正直難しさもあり、なかなか意図や考えがわからずに、何度か読み返して理解することもありました。言葉や制度の意味がわからず、調べた事も何度かありました。
だからこそ、「憂鬱な朝」という世界にどっぷりとハマり、8巻を手にした時は読む前から胸に熱いものが込み上げました。

鎌倉で過ごした日々は「憂鬱な朝」の中では驚くほどに穏やかでゆっくりとして、お互い身体だけじゃなく心に触れ、ゆっくりとしっかりと強く繋がってゆく様が温かく心地よく伝わりました…暁人さまじゃないけど、本当に夢の様でしたね。そして、私も高之さん雨宮と同様、絶対に桂木は暁人さまと英国には行かないと思っていました。夢の中では生きていけない、現実で…その言葉通り己の足で立ち歩んでいけるよう、先を見つめながらも今をしっかりと生きていくふたりが輝いて見えました。二人の選んだ各々の道は、何度も曲がりぶつかり遠くなりながらも、最後は真っ直ぐ太い一本道になったように感じました。

8巻を手にとって、表紙の銀色に輝く「憂鬱な朝」の文字と二人の手をとる姿に胸が熱くなり、読みながら暁人さまの桂木を抱きしめる手の強さに桂木の表情にぐッときて、出港前に身体を重ねる二人に顔がほころび、船内で泣き崩れる暁人さまにもらい泣き、ラストの笑顔で手を繋いで肩を並べ歩き始める暁人と智之にもう…もうもうっ、胸が痛くなりました。終始、涙で視界はボヤけっぱなしでした…心が感じて動いて感動ですもんね、本当に感動しっぱなし。

銀時計に刻まれた通り、名にも生にも家にもとらわれない、何ものにもくくられない従わない「暁人」と「智之」は本当に眩しいくらいでした!!

あと、脇勢のそれぞれもしっかりと描かれています。総一朗とこふさ…予想的中し、やはり嬉しい結末でした。

日高ショーコ先生、完結おめでとうございます!!
私の中に、ずーーーっと暁人と智之は生きております。

素晴らしくて素晴らしいのっ!!

素晴らしいの一言ですっ!!

画力も表現力も心理描写も本当に素晴らしくて、コヨーテの世界に入り込んでしまって…特にリリーに感情移入してしまい、リリーのやさしさと切なさ、マレーネに対する淡い恋心がぎゅーーーっと胸を締め付けられました。

信じたいのに突き付けられる真実と現実があまりにも残酷で、マレーネを突き放し傷付けて放心し、迎えた朝に「…ピアニストの手を傷付けてしまった」っていう想いが一番先にきて、本当に切なかった…。マレーネの過去を知り、身辺調査を始めてからも敵じゃないと信じたい思いがずっとあって、変身した姿でマレーネを拒絶してからの涙には、胸がいたくて涙がこぼれてた。

マレーネのように言葉や態度で大胆に表現こそしないリリーだけど、胸にある想いが深くて強くて、もう心にはマレーネがいるんだなってわかる巻でした。

主役のふたり以外にも個性的で素敵な人ばかりのコヨーテですが、リリーのまわりでのガヤガヤが殺伐としたシリアスな雰囲気を一瞬和ませてくれます。

座裏屋先生の画力には、いつも圧巻で「綺麗」とか「上手」なんて言葉で言うと逆にその言葉の方が安っぽく感じてしまう程です。漫画というより、一冊の画集のようですね…本当に。一度目は内容を読むのだけど、二度目は画をみます。たまに逆さにしたり、画だけでも本当に楽しめます。
たくさん作品があるけれど、作品ごとに画が微妙に違ってて、雰囲気も変わってる様に感じます。

もう次が気になって気になって胃が痛いっ
どうかふたりが良い方向に進みますよう切に願わずにはいられない…ロミオとジュリエットのようだと感想をよくみるけど結末だけはどうかどうかっ!!とそればかり願っています。
「運命とは、最もふさわしい場所へと、貴方の魂を運ぶのだ」マレーネの決断と行動が、リリーの運命と重なりますようにっ!!

あ、えろも素晴らしいですっ!!
巻末のえろで思わず口角が上がります。