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女性ボトムヘビーさん

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既視感が強く没入しきれなかった作品

某人気BL作品と類似点が多い本作。けっこう重要なテンプレートが同じなので、既視感を強く感じてしまい没入感が薄れます。

・前世の最推しの世界に転生する
・受けが幼少期から始まる
・病弱で魔力漏出病という持病持ち
・魔法陣を書くのが得意

安定感があり読みやすいものの、どうしても先行作品を想起してしまい、物語そのものに集中しきれない感覚がありました。
なんだか二次創作を読んでいる気分になりつつ、かといって本作のカップリングにより萌えられるかというとそうでもなく、比較しながら読むことによるノイズが気になってしまいました。

続巻に手は伸びづらいところですが、夜乃先生の前作・前々作のファンなので、今後また別の作品に期待してお待ちしたいと思います。

"読むこと"が攻略になるおもしろさ。一気読み!

主人公の受けは、現実世界で生命維持装置をつけられており、VR仮想空間で読書にふける毎日。読書ばかりして人との交流が無いのは不健康!と、生命維持装置の管理企業からの薦めで、ほぼ強制的にVRMMORPGに参加することになります。

受けはゲームの中でも異常な集中力で読書し、最初に獲得した称号は「本の虫」w レア職業「編纂士」のスキルを使いつつ、テンポよく話が進んでいきます。受けが加速度的にスキルを取得・レベルアップしていく様は、読んでいてワクワクします。

序盤のクエスト後、まもなく全員参加型のイベント・ワールドクエストが始まり、攻めとの距離がぐっと近くなっていきます。攻めは硬派で警戒心の強いタイプですが、受けに惹かれるにつれ囲い込み気質を発揮していきますw
NPCである攻めの出自は謎が多く、今後の展開が気になります。匂いに惹かれるのが定番の中で、本作では匂いがしない受けに攻めが惹かれるという逆転も印象的です。これもまた運命めいていて、どんな因果関係があるのか気になるところです。

残りページが少なくなるのを惜しむほど没入感が高く、ゲームの臨場感のままに、あっという間に読んでしまいました。RPGゲーム好きには特に刺さる作品だと思います。
現実世界の状況や、作品タイトル名も「編纂士」のことを指してるのかどうか?それとも多重の意味があるのか?など気になります。
編纂士はゲームの創立時にいたようで、受けは史上2人目の模様。異人(プレーヤー)の投入と共に2代目の編纂士として誕生した受けが、今後どんな活躍をしていくのか、とても楽しみです。

完成度の高いストーリー。ラブシーンは好みが分かれる?

猫キックからのキスとか、ちょっと懐かしくベタ展開に感じるところもところどころあるけれど、効果的な伏線配置とハラハラする展開で、物語の推進力を欠かさない王道のお手本のような構成で楽しく拝読しました。

平凡受けものであるあるなのが、「なぜこの攻めが受けに恋をしたのか分からない」という感想を持たれがちというもの。確かに美人受けよりこの辺のハードルは上がるかもしれません。本作の受けは一生懸命で可愛く、攻めの幼少期の黒狐にまつわる記憶をくすぐる魅力的な存在として描かれていて、説得力があったと思います。そもそも恋愛なんて謎の穴に落ちるようなものですしw

ただ1点、初えちで受けによるノリノリご奉仕おフェラは戸惑いがありました。その後の攻め爆睡は開いた口が塞がらないw 初恋同志の初手としては独特すぎるように思います。最後の最後でクエスチョンがついて読了。けっこうな量の萌が一瞬で吹き飛びました…

平凡受けの成立条件と同じく、ラブシーンの展開は好みが分かれるところかと思いましたが、全体としてはストーリーの完成度が高く、安心して楽しめる作品でした。

攻め視点メリットを生かした新鮮な作品!一気読み!

BLでは珍しく攻め視点で描かれた作品。新鮮な気持ちで楽しく読み進めました。
あとがきにありましたが、本作は作者の「攻め視点の作品が読みたい!」という情熱から生まれたとのこと。折しもSNSではBL作品での視点について話題になっていて、特に商業では受け視点の作品が優先されることが多いようです。よく練られたストーリーに魅力的なキャラ達が描かれれば、攻め視点でもすごく楽しめるし、需要は意外とあるのでは? 攻めは受けより行動範囲が広がる傾向があると思うので、ストーリーの動かしやすさという点では、攻め視点は有利なのではと思いました。

登場人物は多めですが、印象的なストーリー展開と共に無理なく読み進めることができます。公爵等の身分設定を効果的に使った作品で、攻めは商才とゴシップで世論をあやつりつつ、理不尽で不条理な状況を覆していきます。攻めはやり手なのに、どこか抜けてる人物像も主人公として大正解で、特に悪筆にまつわる伏線回収はおもしろすぎましたw

めちゃめちゃ面白くて、あっという間に読了しました。新書館さん、目利きが過ぎる。商業化されたものしか読まないので、こうした良書をリリースして頂けるのは、本当にありがたいです。小山田先生の美麗なイラストというご褒美付きで最高過ぎました。もっと早く知りたかった!次巻がとても楽しみです。

この作品名の独特さから、やや手に取りにくさに繋がってるのではという感想を見かけましたが、確かに一理あるかもしれません。とはいえ、一度聞いたら記憶に残る作品名でもあります。多様なBL作品に触れてきた読者から、もっとこの作品が広がればいいのにな、と思いました。

美しい文体が素敵です。閉じない関係の相互救済もの

どこか淡々とした静かな文体が好みです。森のざわめきや虫の羽音など、受けの視点から入ってくる静かな世界観が印象的です。嫁ぐまでの受けの人生は苛烈なもので、感覚を遮断するかのような描写にも映ります。

次の章で攻めの視点に変わった途端、攻めの強さや激しさを投影するかのように、文体も少し様子が変わります。攻めの日々の苦労や疲れ、受けが負うことになった処遇への罪悪感がにじみます。

受けは、どこか「薬屋の独り言」の主人公を思わせるキャラクターで、合理的でマイペース。SKYTRICK先生の、このタイプへの解像度の高さが凄い。偶然か折しもSSでは、「ひとりごと」というモチーフのお話が収納されてますw

この不思議な契約夫婦の間には、いろいろな人々がいて、彼らを通してお互いの人物像を知っていくという展開です。相互救済の筋立てですが、共依存のような空気感ではなく、読んでいて安心感があります。

攻めが自分の思いを自覚してから一転、甘い過保護地獄が展開されます。マイペースでとびきりかわいい猫に、伏せをしつつガン見してくる大型犬のコンビのようで萌が刺激されます。

心情と情景がリンクするような描写、文末の終わりの余韻の持たせ方が好きです。
昼寝のまどろみの中で余韻を残しつつのクロージング。オメガバといえばうなじを噛む、のお約束が果たされるまで、続巻を期待して正座待機致します!

お楽しみポイント満載の長寿シリーズ11巻目!

受けの慶ちゃんが副業をする!と宣言して、コンビニに面接しにいって断られたり、ウーバーイーツの配達員になったりと、世相ものとしても読めておもしろい。現代劇で現在進行形ものだと時代の空気感を共有できるのが魅力。モニターに映る配達員を見て、慶ちゃんの姿を探す自分がいるw

眷属たちが、各地の神社を縁としている設定なので、聖地巡礼を楽しめる。このシリーズきっかけに、上野の大権現様にお参りに行って、タヌキのお守りを買い、腹踊りしたいくらいの大満足でほくほく帰ってきました。今回は豊川稲荷に行った後、虎や菓寮であんみつをきめたい。

攻めの有生のような、一般的には理解するのが難しいタイプを描き切りつつ、魅力的に見せることが出来るのが凄い。慶ちゃんは正義感強くてマインド猪木なのに、ちょろくて可愛い。
2人ともちょっとずれてて、ダブルボケみたいな状態なんだけど、眷属の子狸がツッコミ役という面白い構図だなと思います。

今巻では、弐式家と井伊家は陰陽のようなもので、善悪で割り切れるものではないという構図が提示されています。この先、どういう形でクライマックスへ向かっていくのか楽しみです。
世相ネタが出てくるあたり、まだまだ長寿シリーズになりそうな予感もしますw 大歓迎です!!

初代様と犬のDom-Sub構造、好みは分かれるかも

死に戻りもの。いずれ魔王に闇落ちする初代勇者の攻めと、現代日本では不登校のひきこもりだった受けのお話です。

序盤はオラオラ系でクズ味のある攻めと、オドオドした受けのやり取りが続き、なんとも苦々しい気持ちに。共依存に近い関係性は個人的に地雷なのですが、Dom-Subという枠組みで整理すると、物語構造(初代様の闇落ちを回避させる)と性癖設定の噛み合わせはうまいなと感じました。

ヒュドラの死体で遊ぶシーンは倫理的にも引いてしまい、物語上も不可欠なエピソードには思えず、別の展開でも良かったのではと感じます。また自分の名前は犬でいいという価値観も、本人の癖として望んでいるとはいえ悪趣味に思える。Subだって人権あるw 創作上の”信長と猿呼びされる秀吉”の関係性をつい連想しましたが、もともとこの種の主従構造があまり好みではないこともあって、好みとは大きく外れる作品ではありました。

個人的には、最初の「初代様には仲間が居ない!」できれいに完結していた方が、より鮮烈な読後感になったのではという印象はあります。番外編はやや蛇足に感じてしまい、後半は飛ばし読み気味で読了しました。

わちゃわちゃ萌えを楽しめるかどうかがポイント

冒頭の異世界転移シーンは、歴代作品の中でも群を抜いて省エネ。あっという間に本編へ入っていきます。一方で、物語が動き出してからは細かな寄り道が多く、やや集中力を要する構成に感じました。

攻めはナイスバディの凄腕の戦士でありながら、完璧なお母さん、あるいは有能すぎる執事のような印象です。あまりにもドリームを詰め込んだようなキャラクターですw

物語中のおもしろ脱線も、本作の持ち味ではあるのだとは思いますが、やや脈絡が薄く感じられる場面もあり、テンポ重視で読みたいタイプの自分には少し合いませんでした。キャラクター同士のやり取りは賑やかですが、物語としてどこへ向かうのかという予感がつかみにくい印象です。のんびりとキャラクター同士のわちゃわちゃや空気感を楽しむ作品であって、オタクの生態や、ハムスター扱いされる受けにどれだけ萌えられるかが、読書体験の分かれ目になりそうです。

個人的には、異世界設定からもう少し大きな展開を期待していたこともあり、恋愛大作戦中心の流れにはやや肩透かしを感じました。レビューを拝見したところ駆け落ち展開になるとのこと。そこまで追いかける気力が続かず、1/3ほど読んだ時点で今回は途中離脱となりました。

前作の「恋をした優等生の悪魔的な変貌について」が面白かっただけに、本作との作風の違いには驚きました。振れ幅の大きさは作家さんの挑戦でもあると思いますが、読者としては好みとの相性を見極める必要がありそうです。

2度恋に落ちることができたのは、クラウスだけ…?

無垢な神官シリーズのスピンオフで、2020年の「聖なる騎士は運命の愛に巡り合う」の続巻。本作だけでも楽しめるけど、「2度恋に落ちる」を堪能するため、できれば前作の再読をお薦めします。
記憶喪失からの2度恋に落ちる設定は、古からの定番ではありますが大好きな神設定です。2人はなぜ惹かれ合ったかという本質を問い、運命と魂の証明をする物語のように感じられます。

ティモはこのシリーズの不憫受け・可哀そう受け担当のような印象。本作でも容赦無く不幸が降りかかります。記憶を早く取り戻したいと焦るクラウスに対し、ティモらしい労りに満ちた声を掛ける場面。そうだった、ティモってこういう人だったと、前作でクラウスがティモに惹かれていく様子の記憶がよみがえります。読者にデジャブのように想起させる展開がさすがです。
そしてティモもまた、記憶を失えどクラウスらしさを見るにつけ、尊敬の気持ちを新たにします。
あとがきで、釘宮先生の当初の意図に反して、クラウス自身?がティモを選んでいたと知ってびっくりしつつも、2度恋に落ちるだけの強度のある2人なんだなと思いました。

個人的には、記憶を取り戻す前に、どうしようもなく惹かれてベッドインするパターンの方が好みではありますw 記憶を失った状態でなお、お互いを選び取る方が、魂の証明としてはより鮮烈に感じます。
個人的な解釈ですが…ティモのキャラクター上、自分よりふさわしい人がいるのではという自信の無さからくる迷いが根っこにあるので、このルートはない。
クラウスは自分に自信のある人なので、自分の選択を疑わない。だから記憶がなくても、ティモの手を離すという選択肢は取らない。自己評価が低くて迷いの多いティモと対極的に感じます。
記憶にこだわるティモに対し、2度恋に落ちるのはクラウスだけのように感じられて、少し物足りなさはありました。

ティモの揺らぎはリアルで魅力でもある一方、物語的カタルシスはやや控えめになる印象です。終盤でティモが自身の迷いを反省する場面がありましたが、本当にちゃんと反省してくれたかなあ?クラウス自身、かわいそう受けが好きだし(証拠はあるw)、このまま囲い込まれる未来が見える。できれば、割れ鍋に綴じ蓋的な話で終了せず、ティモが自分の価値を掴み取るところまで昇華して欲しいなとは思います。続巻希望です!

本作でもおなじみの動物達が大活躍します。優しく賢くて頼りになりすぎる。ピーノとロッコは銅像立てていいレベルだと思う。

オメガの巣作りはかわいいけど、アルファによる巣作りは要注意

教団により神の代弁者として仕立てられ、幼少期に薬で五感を鈍らされた受け。第二王子である攻めはその事実を知り、教団を追い詰めていく展開は読み応えがあり、筆力の高さを感じます。一方で、五感の不自由さゆえ常に庇護され続ける構図は、救済であると同時に囲い込みにも見えます。物語の構造そのものが庇護を完成させており、その徹底ぶりには強いフェティッシュを感じます。攻めの周囲のキャラクター達がツッコミを入れることで、辛うじてバランスを保っています。

受けが自ら主体を取り戻す展開はまだ描かれず、次巻以降、五感の回復がゴールになる予感もあります。徹底した溺愛にカタルシスを見いだせるかで、評価が分かれる一作だと思いました。このまま完璧な共依存へ突き進むのか、気になる反面、次巻を読むかは少し迷うところです。
改めて見直したら、文庫の帯に「番を囲い込む究極の独占愛」って書いてありました…以後、気を付けます。