優しいお話だとも思うけれど、ちょっと読んだ後モヤモヤが残っている
荘志は子供の頃から緘黙があって言葉が出ないことを容姿の美しさが災いして誤解されたまま生きてきてしまった
30歳近くまで一人で心通う人もなく…恐らく菓子職人になっているってことはお母さんとは良好なんだろうけれど、職場の人たちも良い人たちに見えるけれど、荘志が話したがっているとは思っていないみたい
話したくないから話さないんだと思われている
遣斗は子供に接する仕事を目指していて、根が優しく付き合えているけれど、緘黙だと気遣う様子は見られないし、子供に恋愛の相談しちゃっているところは本当にダメって思ってしまう
でも好い人だとは思うから良いんだけど…良いんだけど…
壮志にとって始めて親しくなった相手で、隣人で友達の遣斗が友達ではなくなってしまうの切ない
なんか、勝手に思い込んでしまっているだけなんだけれど、友達こそが壮志がもっとも欲しかった存在なんじゃないかと思えてしまうせいでなんとなくモヤッとしてしまう
幸せになったんならそれで良いんだけどね
竜くんが友達枠に入ってくれたら良いのかな大分年下だけれど音楽仲間になれるもんね
私にとって緘黙が個人の悩みとして想像するに重たすぎてそこが「恋人ができました」でめでたしになりきらず残ってしまったお話でした
壮志はとってもきれいで、遣斗は可愛らしく、きっと読み返したら楽しく読めると思う