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女性ポッチさん

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読後は幸せな気分になること請け合いです

『酷くしないで』の10巻目。
1巻が出たのが2007年。長きにわたって、読者からも、そしてねこ田先生からも愛されている人気作品なんだなあ、としみじみ思いつつ読み始めました。

正直に言ってしまうとネムくんの白ブリーフにもちょっと飽きてきたなとか思ったり(BLで白ブリーフって斬新で、始めは新鮮に読めたのですが)、くっついた後の2人ってどうしても展開が読めることもあって今巻も買おうかどうしようか悩んだんですよね。

が、うん。
そんな不届きなことを思った自分を殴りたい。

めっちゃ萌えるやん…。
最高やん…。

ねこ田さんてもともと綺麗な絵柄を描かれる作家さまではありましたが、最近美しさに磨きがかかってるっていうか。とにかく美しい。真矢のイケメン度が爆上がりなのは当たり前として、ネムくんの可愛さは反則級です。イモ感を残しつつ(褒めてます)あの可愛さ。もうKO。

で、ストーリーも良き。
今巻はもうとにかく甘々。糖度120%のどこをどう切り取っても甘さしかないめちゃ甘&エロな1冊なのです。

真矢くん、無事引っ越し先が見つかり縞川さんともども彼らの恋人との蜜月が楽しめるようになるわけですが、そこでのネムくんの可愛さよ。

そして、ペアリング。
某有名ブランドに二人で買いに行くけれど。

そこでのスタッフのお姉さんの優しさとか、シルバーを選ぶ時のネムくんの理系男子っぷりとか、それを受け取った時のエピソードとか。もう勘弁してくださいっていうくらい萌えた…。

そして、1冊のうちの半分くらいが沖野くんのお話で占められているのですが、彼のお話も良い…!

もうね、何がいいって久谷さんですよ。

まじで?マジで君は〇〇(書きたいけど壮大なネタバレになるのでぜひともご自分で手に取って確認してみてください)もできるのかい?あの可愛い沖野くんが、久谷さん大好きで「どうにでもして」状態のあの沖野くんが、もしかしたら攻めちゃったりする…?

見たい。
ぜひとも見たい!
ねこ田作品では見たことのない○○カップルがもしかしたら?と期待しつつ次巻を待ちたいです。

今作品の素晴らしいところは、恋愛面だけではなく、彼らのひととしての成長が描かれているところかと思われる。

子どもだった高校生時代。
そこから脱皮して、少しずつ大人の男に成長していく。
もはや親になった気分。
陰からそっと彼らを見守りたい。

は―。
読後はほっこり、大満足。
最後の一波乱をどう回収していくのか、今から次巻が楽しみです。

あらすじにビビったけれど。

作家買い。
小中先生はコミカルなものからドシリアスなものまで書かれる引き出しの多い作家さまですが、今作品はコミカル寄りなお話。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




主人公はしがないリーマンの青年。
ゲイではあるが腐男子ではないその青年だが、とあるBLゲームをクリアしたばかり。挿絵は神、でも肝心の中身は非常に面白くないと言われているBLゲーム「SAINT」。彼がそのゲームをクリアしたのには理由がある。腐女子の妹が、イラスト目当てでクリアして欲しいと頼んできたのだ。

で。

クリアした、と思ったら、彼はそのゲーム「SAINT」の中にトリップしてしまい―?

というお話。
異世界トリップものですが、トリップした先がクリアしたばかりのBLゲームという斬新なストーリーです。

彼はゲームの中のジョシュアというキャラと入れ替わってしますが、このジョシュアという青年は悪役令息という立場にいる青年。ジョシュアというキャラを知っている彼は(何しろゲームをクリアしたばかりだ)、このままでは自分の未来はお先真っ暗だと知っている。そこで、少しでも明るい未来を目指し奮闘を始めるのです。

私はゲームはしないしラノベはほぼ読まないので、お恥ずかしながらゲームに疎く、「悪役令嬢もの」というジャンルもさっぱり知らず。なのであらすじを拝見したときに、この世界観に入り込めるのか?と正直思いました。「悪役令嬢」(今作品はBLなので「悪役令息」になるわけですが)とか「断罪イベント」とか全然知らない読者で申し訳ない。

が、うん。
さすが小中先生。

めっちゃ面白かった…!
無知な私でも理解できる、その圧倒的な文章力に完敗です。

これ、すごく面白いのは、元の世界にいる主人公の彼に名前が書かれていないんですね。名前が出てくるのは、トリップした先の悪役令息の「ジョシュア」の名前のみ。つまり、今作品の主人公というか軸になるのは異世界に住まうジョシュア、ということを端的に読ませる。

ということで、悪役令息という名称で呼ばれているジョシュアが、実は…、という展開を、読者もするんと受け入れ納得できる展開。

ジョシュアという青年がとにかくカッコいい。
金髪碧眼、儚いビジュアルを持つ彼ですが、中身が「彼」と入れ替わってしまったことにより中身と見た目のギャップが凄い。非常に豪胆でイケメンなのです。彼が啖呵を切るシーンはいっそ惚れ惚れします。

さらに脇を固めるキャラも非常に魅力的。
現世でクリアしたゲームとジョシュアが実際にいる世界では、登場するキャラの中身が少しずつ違う。ゲームをクリアしているジョシュアですが、そういった相違があるために彼自身の力だけではピンチを潜り抜けることができない。

ジョシュアは自身のピンチを切り抜けることができるのか?というところが軸にはなっていますが、二転三転するストーリーが実に秀逸。小中先生らしい伏線を回収しつつ進む展開に、もう一気に引き込まれます。

ジョシュアを助けてくれる攻めのイーヴァルもナイス。
イーヴァルは味方なのか否なのかという謎を残しつつ、めっちゃカッコいい彼の魅力にジョシュアと共に読者も虜になること請け合いです。

可愛いちびっこちゃんも登場して、面白いし、カッコいいし、どこをどう切り取っても萌えと面白さが詰まってる感じ。

そして、現代の「彼」も。
きちんと落としどころがあるので読後すっきりします。

伏線がたっぷり仕込まれていますし、謎が謎を呼ぶ展開ですし、でも読後はさわやか。これぞ小中マジックか。素晴らしい神作品でした。

エロと甘々と、…。

作家買い。
今作品は田中森作品の『ところで今は何番目でしょうか。』の続編です。

もうタイトルが秀逸です。
何番目でも良い、と言っていた健気受け・れんげちゃんが、史郎くんのいちばんめになりました!っていうね。

えっと。
『史郎くんのいちばんめ。』は同人誌でも刊行されています。2021年4月現在4話まで刊行されており、さらにその4話分が1冊にまとまった『史郎くんのいちばんめ。(1)【商業版限定描き下ろし付き】』(こちらも同人誌)も刊行されています。

中身はそれらとほぼ一緒。
商業誌である今巻は、終盤に4Pの描き下ろしと田中森先生の描かれたあとがき(1P)が収録されてはいますが、この5P分のために買うか否かは個人差がありそうです。ワタクシ、田中森先生は作家買いしていますので当然のように買いましたけれども、すでに同人誌をお持ちの方は注意された方が良いかもです。

個人的に敢えてお勧めするのであれば、『史郎くんのいちばんめ。(1)【商業版限定描き下ろし付き】』が一押しです。同人誌なのでお値段は若干お高めではありますが修正が甘い!ただし紙媒体のものに限ります(しかもR18ですので大人の方限定ではあります)。電子の方は白抜きだと思われますし、今作品も白抜きです。同人誌の紙媒体のものはすでに完売してるのかな?と思われますが、もし選べるのであれば修正が違いますよ~、ということでご参考までに。

ということで肝心のレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





『ところで今は何番目でしょうか。』で無事恋人になった史郎くん×れんげの2人。
遊び人だった史郎くんはすべての女性関係を切り、れんげ一筋。史郎くんの「いちばんめ」になったれんげとの蜜月を描いた作品です。

ゆるゆるな女性関係を結んできた史郎くん、ちょびっと斜め上の行動をとってみたり、れんげぽよ(史郎くんの元セフレ、カナちゃん命名)の弟・ノエルと史郎くんの意外な過去の繋がりだったり。史郎くん×れんげのホワホワな関係に、所々でぶっこまれる爆笑必至なエピソードを盛り込みつつ進むストーリー。

史郎くん一筋だったれんげの恋の成就に、こちらまで思わずニヨニヨしてしてしまうのです。甘々な濡れ場も満載。史郎くんにうまく丸め込まれてエッチに持ち込まれるれんげちゃんの可愛さとエロさにも悶絶します。

が、まあね。
田中森作品ですから。

甘々、なだけで済むわけない。

当て馬くん、登場です。
「史郎くんのいちばんめ。」の1巻である今巻では不穏な空気が漂うところまで。
けれど、この当て馬くんがめっちゃナイス。すんごくカッコいいです。れんげちゃんとの今後がどうなっていくのか気になります。

れんげちゃんが泣くのは見たくない。
でも、この不穏な空気感もめっちゃツボ。史郎くんが焦るところがみたいです。

ああ、続きが気になるー!
ということで、今から次巻が楽しみ。正座して、待っていようと思います。

エロと、愛と、笑いと。

作家買い。
さきしたさん作品は綺麗な身体に美しビジュアル、そしてこってり濃厚な濡れ場が大きな魅力の一つだと常々思っていますが、今作品はその魅力が最大限に生かされた、そんな1冊でした。

表題作と、短編が3話収録された短編集。
短編集ってページ数が少ない分どうしても読み足りないと感じることもありますが、今作品の短編集は短いページ数にぎっちりと愛とエロがぶっこまれていて非常に読みごたえがありました。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




表題作『クソアンチ・ラブデストロイ』
主人公は派遣社員の浩平。
彼には殺さなければと思う人物がいる。人気作家の氷室だ。
その思いに駆られ、浩平は氷室のもとに赴くが―。

と、書いてしまうとすんごくダークな内容かなと思われるかもしれませんが、中身は意外なほどコミカル。

浩平のちょっとドジっ子でアホな子のところ。
氷室がドSであること。
そして、浩平が氷室を殺さなければと思う、その理由。

そういったバックボーンが、シリアス展開ではなく終始コミカルに描かれているからです。

読者と氷室には、浩平が氷室のアンチでありそして殺したいと思うほどの憎しみを持つ、その「理由」が早々に見えてくるのですが、当の浩平が自分で自分の感情に気づかないところも良き。

そして、殺しに行ったはずの氷室に返り討ちに遭い、あんなことやこんなことを致されてしまう浩平くんですが、氷室が浩平くんに執着するその理由に氷室が気付いていないのも良き。

傍から見たらバレバレな恋心に気づかず、ぐるぐるする二人の恋心がめっちゃ可愛いのです。めっちゃ萌えるのです。エロが素晴らしいのでそちらに目が向きがちではありますが、二人の恋心に胸打ちぬかれました。

さきした作品はワンコな攻めくんが多く登場しますが、今作品の攻めさんはちょっとダーク。浩平くんを縛ってみたり殴ってみたり(流血注意です)、道具を使ってみたり、タバコの火を少し近づけてみたり。個人的にさきしたさんの描くワンコ攻めが大好物なのですが、こんなドSな攻めも良い…。新たな扉が開かされた、そんなCPでした。

『東京Mメスハードボイルド』
二人の殺し屋のお話。
んー、これもちょっとえぐいっていうのかな。主人公が殺し屋なので若干ですがグロい表現が描かれています。
なので、もしかしたら苦手な方もいらっしゃるかも。

けれど、そこはさきした作品なので、ベースはコミカルでエロエロです。
めっちゃエロいです。
個人的にはセックス中にほかの殺し屋に踏み込まれたシーンがめっちゃ好き。〇〇の体位で(ネタ場r寧なっちゃうので伏字にします。ぜひとも手に取って確認してみてください)、銃をぶっ放すいかれっぷりとエロの融合が素晴らしいです。

『モラトリアム・アクシデント』
大学生の三井くん。
彼にはいつもつるんでいる友人たちがいるが、最近構ってくれず暇。
暇を持て余し、友人の一人である佐山くんの家に突撃するが―。

実は佐山くん、アナニ―にドはまり中。
アナルにローターを入れっぱなしにしているのを見てしまった三井くんは、そのまま佐山くんを抱いてしまうけれど。

エロに振り切った内容なんです。
お道具あり、若干無理やりあり。
けれどエロ一辺倒にならないのは、三井くんの無自覚な佐山くんへの想い。短編なので彼らの恋心の行方、というよりはエッチに重点が置かれてはいますが、そんな恋心もチラッと魅せる。その描き方が秀逸でした。

ちなみにこの二人はさきした作品の『友達だけど美味しそう』に収録されている「デッド・オア・ダーリン」のスピンオフ。『デッド~』が未読でも問題なく読めますが、そちらも読んでいるとより面白く読めるかなと思いますので興味のある方は是非。

『射精管理どうでしょう』
大学生CPの晃×雪、のお話。
高校生の時に恋人になり、そこからずっとラブラブな恋人の2人。

が、見た目がクールで飄々としている受けの雪ちゃん、実はかなりの性欲大魔神。
あれやこれやといろいろなエロを堪能してきた二人ですが、雪のリクエストにより今回チャレンジするのは「貞操帯をつけて、晃に射精管理してもらうこと」で―?

はじめは雪に頼まれてしぶしぶ、といった体で始める晃が、少しずつノリノリになってくのが笑いを誘います。

麗人だから、でしょうか。
それともさきした作品だから?

収録されている作品、すべてとにかくエッチぃです。
エロてんこ盛りです。
さきしたさんの描かれる、美ボディ持ちのイケメンさんたちのイチャコラがたまりません。

けれどそこにきちんと愛が存在しているためにエロに終始した内容ではなく萌えが詰まってるのが素晴らしい。そして、笑いがあるのも。

これぞさきした作品といった1冊で、めちゃめちゃドツボに突き刺さりました。
文句なく神評価。
できれば彼らの「その後」が読みたいなーと思うので、ぜひとも続編を描いていただきたいと切望しています。

やっと…!

「花鳥風月」の9巻目。
「花鳥風月」で最も糖度が低いCPは吉利谷×財前の2人だと思っていますが、

キタコレ―!

甘です。
甘々です。

拗らせ捲った男たちの着地点が、やっと見えた、そんな巻でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




前巻で登場した財前の元カノ・天城さん。
財前は人見のことが好きだと思い込んでいた吉利谷にとって、財前の「元カノ」という存在は衝撃を受けるものだったが―。

さすが志水先生。
天城さんの存在を通して、そこから紡がれていくストーリーが素晴らしいです。あまり詳細に書いてしまうと盛大なネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、今巻でピンチに陥るのは財前。

財前を救うべく、吉利谷はすべてを投げ打つが。

秀逸なのは、財前の危機を介して吉利谷の過酷な過去が描かれていること。いつも飄々とした彼のその中身に悶絶した。どれだけのものを、彼は抱えて生きてきたのか。

そして財前も。
吉利谷を陰から支えたいという彼の一途な想いがなんとも泣ける。いつでも、どんな時も、吉利谷は財前の星であり続けてきたから。

幼馴染で、ずっと時を共に過ごしてきて。
大切だからこそすれ違い、拗らせた想いがやっと昇華した。

これを神を呼ばず何という。

財前さん、吹っ切れたのかめちゃめちゃデレがきてます。
貴重なデレです。
財前さんのデレを、めっちゃ堪能したよ…。

財前さん、元カノ持ちなのでねえ、DTじゃないんだなーってちょっとショボーンてしてましたが、いやいや。志水先生は期待を裏切らなかった…!

吉利谷とともに鼻息も荒く財前の可愛さをじっくり味わいました。

志水さんにしては、と言って良いかな?
今巻はエロ度はやや低めです。
が、その少ないエロの中に二人の深い深い愛情が透けて見えて、非常に満足度の高い濡れ場でした。

財前を抱き枕にしていた吉利谷。
本当の意味でやっと安穏を手に入れた吉利谷と、じんわりと幸せをかみしめる財前の2人のシーンには胸が熱くなりました。

「ヤクザ」というバックボーンを持つ今作品ゆえにちょいと痛いシーンとかも描かれていますが、それを上回る優しさと想いに溢れた巻でした。

文句なく、神評価です。
次巻も楽しみに待っていようと思います。

萌えと面白さがストップ高。

「背中を預けるには」の2巻。
続きものなので前作未読だと理解できません。1巻を未読の方はそちらから読まれることをお勧めします。

んー。
今巻も最高だった…。

異能の力を持つ騎士・イオニアの記憶を持つ辺境伯の末子レオリーノ。
イオニアとは異なり屈強な身体も、敵を倒し主を守る力を持たない美貌の少年・レオリーノだが、彼はイオニアの記憶をもとに愛するグラヴィスを守るための孤独な闘いを始めるが―。

イオニアを愛しつつ、レオリーノも深く愛するグラヴィス。
イオニアの面影を追い続けるルーカス。
イオニアの時と同じく、二人の男に愛されるレオリーノだけれど、ここに、ユリアンという男性が加わることでレオリーノを取り巻く愛憎が蠢いていきます。

なんて言うのかな。
三人とも、レオリーノを深く愛していることは間違いがなく。だからこそこの三人の男たちの想いに胸が揺さぶられます。打算とか、駆け引きとか、そういったものはなく、単純にレオリーノを求めているから。

そして、愛情だけではなく、彼らの立場が大きくかかわってくるのも素晴らしい。

愛しているとか、好きだとか、それだけで動くことができないというバックボーンが非常に効いていて彼らの関係がどうなっていくのか目が離せない。

そしてレオリーノも。
辺境伯の末子という(しかも父ちゃんであるアウグスト伯が有能すぎてこれも神)身分の高さとか、美しすぎるビジュアルとか、足が不自由とか、守られるべき存在であるのにもかかわらず彼の魂が高潔なのがまた素晴らしい。

登場人物たちが等しく魅力的であることに加えて、ストーリー展開が秀逸すぎる。

イオニアの時の記憶をもとに、隠れたラスボスを見つけ出そうとする。

もう、面白すぎてページを捲る手が止められないのですよ。めっちゃ分厚い作品なのですが、一度読み始めたら最後、読み終えるまで本が置けない。

レオリーノが今までひた隠しにしてきたイオニアの記憶。
今巻で、それが信頼のおける人たちに周知されることになりました。

もうさ、ハラハラするんですよ、これが。

信じてもらえるのか、そのことが明らかになることでレオリーノとの関係が変化してしまうのか。

けれど、今作品は、読んでいて安心感がある。
それはひとえにグラヴィスの圧倒的なスパダリ感ゆえ。

彼は国王の弟であり将軍という立場を持ってはいますが、そしてその立場ゆえに絶対的な権力を持っていますが、それだけに非ず。彼は、彼のすべてをもってレオリーノを守ろうとする深い愛情がある。レオリーノはその美貌故に時々ピンチにさらされますが、そのいずれもがグラヴィスによって救い出されていく。

スパダリ攻めさんがお好きな方なら悶絶必至な、ザ・スパダリ攻めな男性なのです。

そしてそのグラヴィスの愛情を信じたレオリーノは、自分の秘密を彼に差し出すけれど。

レオリーノはイオニアの時も、そして今も、グラヴィスを愛している。
そのことが、ルーカスを追い詰めていく。イオニアを忘れられないルーカスと、イオニアも、そしてレオリーノも、どちらも愛しているグラヴィスとの対比が上手に生きている感じ。
この複雑な人間関係が良い…。
めっちゃ良い…。

イオニアもルーカスを愛してたんですけれども、それに、ルーカスも、イオニアさえも気づいていなかった。そのことが今後どう作用していくのか気になります。

イオニアがめっちゃ良い人だったんですよね。
だから、今のレオリーノを信じ、守ってくれようとする人が増えていくのも良い。

基本的にドシリアスベースなストーリーではありますが、グラヴィス×レオリーノの濡れ場が可愛いの。箱入り息子のレオリーノが無意識にグラヴィスを煽ったり、意図せずに発する言葉や行動の端々にグラヴィスだけではなくって読者も悶絶。

でも、このまま、はい、幸せになりました。というお話ではなので、今後どうなっていくのか次巻が待ちきれない。

1巻が面白すぎるとどうしても続きの期待値が上がり気味になってしまいがちではあるのですが、今巻はその期待を裏切らない萌えと面白さが詰まった作品でした。

次巻も正座してお待ちしています。

王道のストーリーではあるが

純粋な人である純人、見た目も生態も獣の純獣、様々な獣の混血である混合種、の3つの種族が共存している世界、を描いた「もふもふ」シリーズの3作目。

3作とも世界観は同じですが、続きものではないのでこれ単体で読めます。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




混合種である咲夜は母と共に薬師として働く12歳の少年。
ある日、母と共に訪れた屋敷で咲夜は純人の子である春日(2歳)と出会う。とある事情で母親と離ればなれになることになった春日を放っておけずに引き取ることになるが―。

序盤は咲夜視点で始まりますが、その後は春日視点でストーリーは展開していきます。

咲夜は黒豹族の最後の一人。
黒豹族の内臓が薬になると信じられており数多くの同胞たちは純人たちの手によって亡き者にされてきたという過去がある。そのため彼らは薬草などから薬を作り出し、それを純人たちに売ることで生き抜いてきた。そのため咲夜の母親も有能な薬師であり、その後を継いで咲夜も薬師になるのだと思っているけれど。

自分の地位を盤石なものにするために家族すら亡き者にしようとする人間たちに辟易していた咲夜が出会った「春日」という少年が、どれほど咲夜の癒しになったのか。

バックボーンとしてはシリアス寄りではありますが、何しろ咲夜のスパダリ感と春日への溺愛っぷりがそこかしこに溢れていてめちゃめちゃ可愛いストーリーなのです。咲夜が春日と出会い、そして引き取ることになったのは春日が2歳の時。ということで「育成」を兼ねてるんですね。作中でも源氏物語が引き合いとして出されていますが、個人的に幼子を引き取って親代わりになって育てるという展開が大好物なこともあってめっちゃドツボに突き刺さる作品でした。

展開としては、バッサリ言ってしまうと非常にありきたりと言って良いでしょう。先の先まですーっと見通せる展開なんです。が、その王道の展開に華を添えるのが魅力あふれる登場人物たちです。

咲夜の春日への深い愛情。
子ども扱いしてくる咲夜にヤキモキしつつ、一心に咲夜を慕う春日の可愛さ。
彼らを公私ともにサポートする、咲夜の友人である真田。

みんな、すごく可愛いです。
彼らの想いが読者には手に取る様にわかるので、ヤキモキはするけれどハラハラすることはなく落ち着いて読める。最後、ハラハラする展開が待ち受けていますが、このハラハラ感がまた良いスパイスになってました。この展開がなかったら締まりがなくマイルドすぎる展開だったかと。

真田さんも素敵でしたし、もう1CP(と言って良いと思う)の2人もいい味を出していたので、ぜひとも彼らのその後を読んでみたいです。

まさに、ザ・王道というストーリーではあるのですが、その王道感がたまらないっていうのかな。いい意味で「王道」の良さが生きている作品だったように思います。

もう一声ほしい。

木下さんの描かれた表紙とあらすじに惹かれて購入。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は27歳の芳郎。
子どもの時から施設で育ち、学もなく、さらに顔に大きなケガを負っている彼はいい仕事に就くことが難しい。さらに騙されたりすることも多かった彼は「伸也」という偽名を使って生活している青年。

が、最近は楽しい日々を過ごすことが多くなってきた。仕事仲間に恵まれたこと、気の良いおかみさんがいる小料理屋を知ったこと、などが理由だ。その日もおかみさんに買ってきて欲しいと言われたネギを携え小料理屋に向かっていた。

その時に、彼は交通事故に巻き込まれてしまう。とっさに子どもをかばった彼は自分は死んだな、と思う。けれど、そのことに後悔はなかった。

はずだった。

が、彼が目を覚ました時、死んだはずの自分は生きていた。助けたはずの、高校生の男の子・拓人として。

芳郎の身体は死んでしまったが、中身は拓人と入れ替わってしまった。というファンタジー要素モリモリのお話です。

27歳の芳郎が、いきなり知らない高校生の拓人になってしまった。
「中」にいたはずの拓人はどうなってしまったのか、芳郎はこれから拓人として生きていくのだろうか、と、どうなるのか気になってページを捲る手が止められませんでした。

が、今作品はBL。
拓人はゲイで、誰かに片想いをしているようだった。

拓人が好きなのは誰なのか?という部分を軸に、BL展開していきます。

拓人が通っているのは中高一貫校の男子校。
周りには同じくらいの年の男子がたくさん登場してきます。うんうん、誰に片想いしてるのかな?と思うわけですが、ここ、あらすじに書いてあるんですよねー。

拓人が好きなのは、姉の元家庭教師の市島という、弁護士で、イケメンでさわやかな男性。

そういった「拓人の内面」を、芳郎は様々な手段を経て知っていくけれど。

んー。
バックボーンとかストーリーはすんごく面白いんですよ。
面白いのですが、なんて言うのかな、ちょっと薄っぺらい?

まず、27歳の成人男性が、全く知らないDKになり替わるっていうのは正直無理がありすぎると思いました。事故のために記憶が錯綜しているとか、ケガで学校に通えないとか、そういう展開に持っては行けると思うのですが、拓人は普通に高校生活に戻っていくんですよね。進学校に通うDKの学校の授業についていけるのかとか、友人たちとの関わりとか(話し方とか癖とかで友達に違和感を持たれそう)、いやいや、無理でしょ。と思わず突っ込んでしまった。

そして肝心の市島とのかかわりも。
さっくり恋人になってしまうというか。

あまり書いてしまうとネタバレになってしまうので詳細は書きませんが、とあることをきっかけに、二人は一気に近づいていく。が、これ、中身が拓人本人であってもさっくり恋人になってしまった可能性があったわけで、それなら中身が「芳郎」である必要性は全くない。

芳郎が子どもの時から施設にいたこと、芳郎の顔にケガがあったこと、芳郎の偽名が「伸也」であったこと。ストーリーを膨らませようと思えばいくらでも膨らませることもできたと思うのですが、その辺りが非常にあっさり書かれていることもあって今一つ感情移入しづらい。

そして市島の過去も。
非常に重い過去を持つ彼ですが、そのエピソードって必要でしたか?と思うくらいあっさり描かれています。

過酷な過去を持つ芳郎が、温かく幸せいっぱいな家庭で育った拓人の身体に入り込んでしまった。だから、はい、幸せになりました、というストーリーではないし、BL展開もあっさりしているし、過酷な過去は今一つ生きていないし、バックボーンが非常に魅力的だった分残念感も半端ない感じがしました。

反対に言うと、痛い展開になることはほぼなくさっくりと進むストーリーですので、木下さんの可愛らしい挿絵も相俟って、ほのぼのした展開なので甘々なストーリーがお好きな方にはお勧めかと思います。

んー。

「簡ロマ」の4巻目。
今巻で高校生編が終了し、次巻から大学生編になるらしいけれど。

んー。
んんー。
なんだろうな、今一つ萌えがやってこなかった。

「高校生編」の終わり方が急ぎ足感に溢れていたからかも。
こんなにあっさりと、予想通りの終わり方をするのであれば、これまで引っ張ってきたのは何だったんだろうな、という感じ。4巻という冊数を必要とする展開だったのかなあ…。

人気シリーズゆえに大学生編という新章に突入していくのでしょうが、高校生編のあっさりした終わり方に不完全燃焼な感想しか持てなかった。1巻を読んだ時ほどの萌えは感じず、こういうありきたりな終わり方だったのが残念。

レビューも高評価ばかりの中こんな感想で申し訳ない。
次回作に期待。

糖度が足りない

作家買い。
西野さんに、このタイトル、そして表紙ときたら、西野さんお得意の複数攻め、執着攻め、そしてエロエロ~だろうなと思いつつお買い上げ。

複数攻めだし、執着攻めだし、エロエロだし、まあ予想通りのお話でしたが、うん。

んー、個人的には今一つ攻めさんの想いが分かりづらかった、というか共感しづらかった、というか。お好きな方にはドはまりするであろう、そんな1冊でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は芦原という国の若き国王・璉歌。
清廉に生きることを良しとする芦原で、璉歌は父の跡を継ぎ国王として立派に国を治めてきた。が、強国に攻め込まれ、芦原は陥落する。

国を守るため、璉歌は敵国の提示してきた取引に応じることにした。
「風俗都市」と呼ばれる、メトシェラの「月牢」という娼館で、娼妓になることを。

そこで璉歌を待っていたのは、かつて璉歌が淡い恋心を抱いたこともあるウルナス。メトシェラの総督でもある彼の手により破瓜され、そして多くの客を取らされることになるが―。

というお話。

いやね、あらすじを拝見したときに、娼妓になるといってもウルナスに溺愛されてほとんど客なんてとらされないんじゃないの?って思ってたわけですよ。表紙から3Pものだろうとは推測できていたので、せいぜいそこどまりだろうと。

ところがどっこい。

がっつり客を取らされます。
しかも「あの」芦原の王である璉歌を抱けるとあって、各国のVIPたちが大枚はたいて璉歌を買いに来る。

雑食で、ほぼ地雷のないワタクシではありますが、モブ姦は苦手なんですよ…。

璉歌に執着したウルナスが、どんな手を使ってでも璉歌を手に入れたかった。

という部分が軸になっていて、その執着心はあっぱれだし萌える。
でもね、好きな子を他の男に抱かせるのを良しとする、その心理には全く共感できず萎え萎えな気持ちになりました。

NTRとはちょっと違うかな?
でも、心理としては同じかも。

ウルナスであれば、璉歌を娼妓に落とさなくてもいくらでも手に入れられたであろうに、と思うと余計に納得がいかない部分はあるのですが、まあこれは完全に好みの問題かと思われます。

終始、視点は璉歌で描かれていきます。
どんな境遇であっても自身の役割を果たすべき、という彼の男気には惚れ惚れしました。そして、快楽に弱いという西野作品の受けちゃんの王道はきっちり踏襲されています。
璉歌視点で描かれていてなお、ウルナスの璉歌に対する愛情とか想いが透けて見えてはきますが、ちょっぴり少ないんですね。出版社ペーパーとか、コミコミスタジオさんで購入するといただけるSSカードにはウルナスの璉歌に対する想いががっつり描かれていて、なぜそれが本編で書かれていないのか残念に思いました。

そう、甘さが足りないんですよ、結局のところ。

さらに言うと複数攻め、ではありますが、西野作品のお馴染みの「全員が同じ熱量で愛し合っている」という複数攻めではないので糖度は低め。

NTRとかモブ姦がお好きな方には超楽しめる1冊かと思いますが、反対にそれらが苦手な方には注意が必要な作品かなと思います。

西野作品はいつも大変美味しく読ませていただいていますが、今回はツボに刺さらず残念。次回作に期待。