これを最高と言わずして何と言う。
下巻……何もかもが神レベル!
最善にして最高でした。
ストーリー、主人公2人のキャラクター、セリフ、糖度、シチュエーション、どれもが私のハートに大ヒットです。
私が予想していたエンディングを軽く超えてきて途中から胸が抉られそうになるくらいドキドキが止まらなかったです。
良と全の2人の未来はとんでもなく明るく、幸せに満ちていることの高揚感で萌え狂いました(≧∀≦)
下巻は勘違いや誤解の回収巻。お互いの本音や想いを恋人にぶつける上下巻通して一番の見せ場があります。
全のために無理して頑張っちゃう良も、思ってることを口に出せない全も、素直にありのままに自分を曝け出します。言わなきゃ伝わらないこともたくさんありますよね、特にこの2人は好きな人相手だと不器用になっちゃうみたいだし^ ^
素直になった全は最強可愛いです。普段はそんなキャラじゃないからか、素直さを発動したときの照れた姿が初々しくて、良じゃなくても惚れちまいそうです。ツンデレキャラが素直になるところって何でこんなにドキドキするんだろう。
全のデレや可愛さが目白押しの下巻です。何度読んでもやっぱり最高だぁー…( ´▽`)
とっても素晴らしい作品だったのであれもこれもと隅々まで触れたい話があるけど、お口チャックしときます^ ^
下巻はどこをどう切り取っても良かった…いや、めちゃくちゃ良すぎたので上巻を読んだ方はぜひ読んでくださいね。イチャイチャがこれでもかーって堪能できますよ。
甘さ引き立つ濃厚イチャイチャシーンも好きですが、私は"お互いの好きなところを5個言い合う"帰り道のシーンがめっちゃ好きです。
恋人が自分の好きなところを言っていくのを聞きながら、自分が恋人からこんなにも愛されていることをジワジワと自覚していくシーンの素晴らしさをぜひ味わって欲しい。非常に感動的で胸アツでした。
この作品は萌えの宝庫。何度読み返しても楽しいです♪
上下巻あわせて素晴らしい内容でした。
読んだ後の余韻が良すぎてしばらく浸りそうです。
前作の大ファンです。
まさかまさかの続編……しかも上下巻のボリュームで。嬉しすぎて狂喜乱舞しました〜(≧∀≦)
恋人期の2人。。。
さ…最高かよぉぉ〜……( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
ケンカップルは相変わらずだけど、社内でのケンカがもはやビジネスケンカと化していて、ケンカの名を借りた、会議室イチャイチャにテンション爆上がりです。上巻の冒頭からこれで心臓もつかしら…?と一瞬不安になりましたが、不安どころか歓喜の嵐でした!(ヒャッハー)
デレが…デレが最高峰の高みへGOしてます。
良も全もお互いが大好き過ぎて、2人きりの時間を濃密に過ごす甘いシーンはドッキドキです。でも大好き過ぎるがあまり、嫉妬や不安にどうしようもなく襲われてしまったりもして、恋人同士だから乗り越えなければいけない壁にもぶち当たります。
ストーリーとしては嫉妬感情を柱に2人の関係を深掘りしていく感じかなと思います。
嫉妬という見えない敵との戦いに悪戦苦闘する良と全のグチャグチャな感情に深く切り込みつつ、恋人としてのレベル値を都度高めていく2人の描きがとっても素晴らしい。
チクッとした嫌な感情や、恋人からもらう嬉しい言葉に対する微妙で繊細な感情のアップダウンにハラハラドキドキ……。そんな2人から目が離せるわきゃないって。
2人とも相手を大事に思い過ぎて、頑張り過ぎちゃったり言葉足らずな部分で不安にさせたりするんですけど、どちらも気持ちが一方通行になっていなくて、どちらも同じ気持ちの上で悩むのが仲良しというか相思相愛っていうかね。彼らの場合、すれ違ってもそれは大好きの裏返しなんですよね^ ^
良のように分かりやすい感情で表す好意と、全のように分かりにくい感情で表す好意との対比が面白く、性格は違う2人だけど、お互いを尊重し合える関係が仕事でもプライベートでも生きているのがグッときました。
良と全の周りをチョロつく同期が登場し、なにやら周辺部が騒がしくなります。2人の甘さを邪魔するスパイシーモンスターな同期も含め、良と全の恋愛を見届けていきましょう。
後半戦の下巻も楽しみです^ ^
いやー……ビックリ。
このアルファ、傲慢なんてもんじゃない。めっちゃクズ男です。
子どもが欲しくないから女と男オメガはお断りだぁ!?
ベータ男としか寝ないだぁ!?
しかも中出しできるから安心だぁ!?
ふざけんじゃねーって感じ!全く腹が立つ。
秘書に手を出すのは当たり前。
セフレが複数人いるのも当たり前。
どんだけ下半身がゆるゆるなんだって話です。
仕事は出来るけど、それこそ傲慢で我が道をいくタイプ。でも結果は出してるし、取引先とはいい関係を築いているようだから、それに関してはある程度ワンマンであっても許せます。
でも奔放な性事情と、気に入った秘書(歴代の)に手を出すのはいただけない。セクハラと紙一重なんですけど、社長がこれで良いのか…?
悠斗がオメガだと知ったときの態度とか、本当に最っっ悪!悠斗に代わってブン殴りてぇ〜
謝ってきたら許してやってもいいだと…?
自分の態度を置いといて悠斗の態度を非難するとはね。いやはや…コイツのクズっぷりには逆に拍手を送りたい。北斗神拳をお見舞いしてやろうかと思いました。
どっかで島崎にギャフンと言わせられないかなと期待してましたが、悠斗には味方が多く周囲の人たちが私の代わりに怒ってくれました^ ^
傲慢な島崎も初めて人を愛して、いかに自分が身勝手だったかを知るいい機会になったようです。
悠斗パパへの失礼極まりない態度……面白すぎました。ご乱心ぶりが最高〜…ザマァ極まりないです。
悠斗のことが好きで堪らないくせに、優位な態度でいようとするからこうなる。もっとお灸を据えてもいいくらいです。
島崎の人間性に辟易しつつも、ザマァ展開はあるし一応はスッキリ。個人的にはもっと制裁があってもいいですけどね。
傲慢でクズで強気で俺様な島崎には嫌悪感しか湧かなかったですが、これからの彼の変化と誠意に期待していこうと思います。
ストーリーは島崎と悠斗の視点から交互に語られる物語構成で、2人の気持ちが手に取るように分かるのが良かったです。それゆえに、島崎のクズさも手に取るように分かりましたけどね。
島崎についてボロカスに言ってしまった私ですが、エンディングの読後感は良かったです。
終わりよければ全て良しってことで、萌2相当の星4つにしました。
最初から最後までドキドキドキドキ。はー…心拍数上がりまくって息苦しかった…
ドキドキって言っても良い意味も悪い意味も全部ひっくるめてのもの。嬉しさも切なさもいっぱい詰まったストーリーに目頭が熱くなりました。
まさに心理描写が激アツな作品。見せ方も魅せ方も上手いです。
告白から始まるストーリーで、親友・琥珀の思わぬ告白に戸惑い葛藤する柚希の心の揺れ動きをメインに展開していく物語となっています。
琥珀から突然告白されたことで、それまで安泰だと思っていた親友関係に動きが出てくる序盤。柚希の気持ちは告白の日からグラグラです。琥珀は特に柚希に何も求めてはいないけど、そうはいくかよ、ってのが柚希サイド。琥珀のことを意識しまくって、琥珀が自分にとってどんな存在なのか改めて見つめ直しているようでした。
琥珀と出会った日のことや琥珀と過ごしてきた日々のことを思い返しては、自分の中での答えを導き出そうとしている柚希。彼なりに琥珀の気持ちに向き合おうとしていますが、一筋縄ではいかないんですよね。
まぁ、その葛藤ぶりが面白いんですが^ ^
琥珀は親友関係の変化を望んでないのに、柚希の方がスパッと割り切れないのはきっと柚希の中に思うところがあったからだと思います。
恋愛的にアリかナシかで言えばナシ。なのに、ナシだと言い切るには心許なく、琥珀のことを考えれば考えるほど、自分の正直な気持ちをこじ開けていることに繋がっています。
琥珀の告白を聞いてから右往左往する柚希が困惑しながらも琥珀の側を離れなかったのは、きっとそういうことでしょう。居心地の良かった親友ポジションを失うことが怖かったのかも知れません。"親友"でも"恋人"でも、お互いが特別な存在なのは間違いないのにね。
"どっちか?"より"どっちも"を選んだっていい。名前のつく関係は1つじゃなきゃいけない決まりがあるわけじゃないし、その型にこだわって大事なものを見失わないで欲しいなと思いながら、2人を応援していました。
最後まで喜怒哀楽の感情に襲われたストーリーでした。
特に、ずっと自分の気持ちを抑えてきた琥珀の想いにはグッとくるものがありました。告白してもクールを装っていたけど、きっと不安に押しつぶされていたんだろうな…。柚希と琥珀の過去と現在を追いながら、丁寧かつじっくり気持ちに寄り添うストーリー運びがとっても良かったです。
切なく苦しいシーンが多いけど、そうしたシーンもまたすごく沁みました。読後感も満足度も最高の一冊です。
初めての作家さんでしたが、すごく良かったー…。とても面白かったです。
失声症が題材の作品で、幼いときの虐待から声を失った少年と、同じ施設で育った青年との物語です。
失声症と失語症の違いってなんだろうと思って調べてみました。両者は全くの別物らしく、精神的な原因のものは失声症とのこと。なるほど…1つ勉強になりました。
心因性の失声症ということですが、柚希の場合包帯を首に巻けば一応話すことができます。柚希の限定的な失声症の原因は、同居している塁人が子どもの頃にかけた包帯のおまじないに端を発します。
これにより柚希は話せるようになった一方で、逆にいうと"これでしか"話すことができなくなってしまったわけです。そのことが塁人に罪悪感を抱かせ、柚希の将来への責任感を強くさせます。
というのが導入のストーリーで、この塁人の責任感や罪悪感が、本当に純粋にそれなの?っていうのが注目ポイント。自分でも気付いてないところでムクムクと柚希への愛情が育っているんですよね。柚希が包帯ナシで喋れるようになったら、自分の存在価値は?とか思っちゃう結構独占欲強めな男だったりします。
自分が柚希の面倒をみなきゃいけない責任感が、ずっと柚希の側にいられる理由付けにしてるところとかそんな感じ。だから柚希が包帯ナシで喋ることができるようになることを、心のどこかで怖がっています。
柚希としては好きな塁人の重荷にはなりたくないから頑張るのに、塁人はそれを応援したくない2人のすれ違いが切ない…。柚希と塁人の想いがどっちも分かるだけに読んでいてもどかしくなりました。声が出る出ないのは問題じゃなくて、気持ちが伝わっているかどうかが一番の問題なんですよね。
この辺りの描き方がすごくよかった。切ないシーンも多いけど、心理描写が沁みました。
年上の塁人と年下の柚希。
柚希を守ってやらなきゃと意気込んでいる割には、柚希の方がしっかり者です(笑)
身体の線は細いけど、気持ちは強く頑張り屋なところは好感もてました。塁人のちょっとヘタレ気味な性格とお似合い。尻に敷かれてる感じとかね…既に夫婦感ありです^ ^
恋人期のラブラブが描き下ろし番外編のちょっとだけで、欲をいうならもっと見たかったかな。まあでも、もっと見たいと思うくらい私は楽しめましたので満足です。
読後感ももちろん良しな一冊です♪
3巻……正直予想外でした。ここまで続くの。
いやね、灯と千明の恋がなんとスローリーなことか。設定はSMチックだし、犬だし、身体の関係もあるし、やってることはハードめなんですけど、この2人…ハートがピュア過ぎてそのギャップが実に面白いです。
今巻は灯視点がメインなので、より一層千明の斜め上の言動が目立ちます。灯の千明への想いは至ってノーマルで理解しやすいんですけど、千明がね〜…鉄壁の鈍感力なんで2人の距離が縮まらないのがもどかしい。
千明ーー…頼むよ!( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
灯がとにかく頑張ってます。
千明とのことに真摯に向き合う姿が素敵です。恋人でいたいのに千明から期待されているのは飼い主。違うってー…そこじゃないって〜…と歯痒い思いを抱いたのは私だけでないはず。なかなか自分の気持ちに気付かない千明だけど、灯の本気度は随所に見られるので程よく安心感を得ることができました。
灯は今まで遊びのような恋愛をたくさんしてきたと思いますが、自分から求めにいくようながむしゃらな恋愛はしてこなかったんじゃないかな。千明みたいな思想の持ち主はレアですが、色々と考えながら千明との恋愛に向き合う灯は一生懸命で、もしかしたら灯にとって初めての恋なのかなーと思ったり。
2人の見た目は、少年誌や青年誌に登場するヤンキーさながらですけど、恋や恋愛に悩む気持ちは真っ直ぐで純粋。じっくり丁寧な心理描写が光る一冊です。
今巻はデレのシーンもあり、今までとは1ステージ上の萌え味を堪能することができたので満足です!
作品はまだ続くとのことですが、騒がしくなりそうな学園生活の中で2人がどんな恋愛をしていくのか楽しみにしています。
"ストーカー"という物騒なワードが出てくるもんだから身構えてしまいましたが、思いもよらない角度から攻めたストーリー展開にドキドキワクワクしました。
先にこれだけ。
作品情報はなるべく閲覧しない方が良いのかなと思います。
ストーカーが一体誰なのか?ってところが作品中1番の見どころでして、情報欄を迂闊にも見ちゃうとテンション下がる読者さんが続出しかねないわけです。今のところはシークレットでやんわりと表記されているので大丈夫ですが、念のため気を付けて下さいね。
ストーカーの正体はやっぱり作品を実際読んでからの方が面白味が増すので、ぜひご自身でミステリアスなストーカーの身バレ展開を楽しんで欲しいと思います^ ^
ということで……
ストーカーがモチーフのストーリーですが、ちょっと心が温まるお話。主人公・角谷の身の回りをこっそり世話する見えない謎の人物が、ストーカーさんです。掃除や食事の支度、そして性的なお世話まで何でもござれ。異様な状況なのに、至れり尽くせりの生活にすっかり絆されている主人公はどっか抜けていて不思議ちゃんな感じです。
前半はホラー的かつミステリーなテイストを醸し出していますが、それは最初だけ。奇妙性はありますが、嫌な感じが全然しないので非常に読みやすかったです。BL版「靴屋と小人」みたいなそんな印象を受けました♪
角谷の天然な性格がなければ成立していない状況がとっても不思議な感覚で、作者さんの目の付け所がすごい。今まで読んだことない内容にすっかり引き込まれてしまいました。
ストーカーの正体もおおよそ検討はつきますが、ここからどうやって身バレに繋がっていくのか気になって仕方なかったです。
評価値が高いのも納得。
絵もきれいだし、ストーリーも良かったです。
社畜気味な角谷の天然キャラもどこかクセになる感じでした。
溺愛系ストーカーさんの愛ある奉仕プレイをぜひお楽しみ下さい。
今でこそDomSub作品を読むようになりましたが、少し前まで苦手な設定でした。評価が高いのは知っていて、気にはなるけど手が出なかったんですよね。
BLとDomSub設定は深い結びつきがあり、今やかなりのシェア率。読まず嫌いしていた私も、今では積極的に読むようになりました。
中でもこの作品は私の大好きDomSub作品の中でトップ3に入るお気に入りになりました!
発売から1年後に読むことになって、もっと早くに読んでおけばと悔しい思いです。
痛くて苦しいテイストが多いイメージだったDomSub作品を、こんなに幸せな高みにまで押し上げたストーリーはそうそうお目にかかりません。今でこそ心温まるDomSubも増えましたが、この作品は幸せの高揚感だけじゃなく、スッキリと気持ちよく終わる後味の良さが爽快です。
2人だけがハッピーじゃなくて、外堀もまるっとひっくるめて最高の締めくくりになっているのが、もう最高最高最高!!
私はDomがSubをコマンドで加虐するシーンが苦手です。でもこの作品のプレイ中のコマンドはDomが優位に立つためのコマンドじゃなく、 Subのため…キョウに奉仕するためのコマンドになっているのが素敵だと思いました。どっちが従属の立場なんだかって話なんですよ。めちゃくちゃ甘くて優しい…。
プレイ中は強引よりなのもあるけど、嫌な強引じゃなくて、それこそプレイの一環でキョウの気持ちを満たすためのもの。とろけるようなプレイが、こう…首筋を撫でられているみたいにゾクゾクっとしました。
DomとSubにランクがある設定も面白かったです。このマウント性がストーリーに深みをもたらしています。ランクに奢る奴もいれば、ランクに劣等感を抱く者もいる。色んな人間模様が渦巻いていたのも、この作品にハマった理由の1つです。
クリスマスプレゼントの話もそうだし、家族の話も、職場体験の話も全部良かった。どのエピソードも愛がいっぱいです^ ^
最高のDomSubに出会えて良かった!
なんじゃこりゃ!
なぜに今まで気づかなかったのか…すっごい面白かったです。
先生を脅す生徒。ヤベー…と思っていたら、後半戦で分かる先生・水谷を好きな理由にすごくキュンときました。しかもですね、私の好きなインテリキャラの悪魔な天使に好感度爆上げでした。好きな相手と対等にいたくて…ってすごい真面目だし、一途じゃんって。
基本強引だけど、実は溺愛の裏返しなのがすごく良かったです。やってることは悪魔風でも、実験や研究に没頭し楽しんでる天使が妙に可愛くて、こうした表と裏のキャラ性にすごく引きこまれました。
水谷は予想通り絆されていくけど、これは仕方ない…。読むうちに天使の良さがどんどん溢れてくるんですよね。最初、なんだコイツって思ったけど(笑)
ただ水谷のことを好きって気持ちで動いてなくて、水谷と同じ世界線にいたいために動く天使のプライドに胸が熱くなりました。これは間違いなくスパダリになるでしょうね^ ^
サブキャラたちも何気に濃くて、ストーリーを楽しくするための大事な要員でした。ストーリーは最高だし、キャラも設定も良かった。続編もあるみたいなので、これは読まなきゃですね!
これギャグ漫画?って思うほど、前半たくさん笑わせてもらいました。完璧を自負する光太郎のワードチョイス、不能になった自分への客観的視点とディスりネタが最高に面白い。
女性相手に勃たなくなったアレが、とある男にイジられたらビンビンになっちゃって、あわわ〜!?ってなるストーリー。BLでは割とよくあるお話かなって思いますよね。私も読み始めは、それがメインで進む話だと思っていました。
けど、光太郎の完璧を追求する姿勢がやたらと強調されるストーリー運びに、こりゃ何かあるなと。奥が深そうな予感を感じました。
光太郎の勃起不全を治すゴールドフィンガーの持ち主がまさかの部下ってところも面白さなんですけど、読めば読むほど"完璧"な光太郎が実は完璧じゃなく、人間味溢れる人柄だってことが面白いんですよね。
そうした面白さの裏で、実はトラウマ的な深い話にも言及していくストーリーの幅と奥行き。緊張と緩和のバランスっていうのかな。前半はコミカル・ギャグで頬を緩ませて、後半は切なさと苦しさで涙腺を緩ませる……忍と光太郎の動きから目が離せませんでした。
光太郎の完璧でいなきゃいけない強迫観念のトラウマが実はこのストーリーの軸となる部分で、救済が隠れテーマになっています。
親の何気ない言動が子ども心を深く傷つけトラウマを植え付けるっていうところに、少しばかりの社会派的な一面が垣間見えました。完璧を求めていたのは母親なのに、いつの間にか光太郎自身が自分の完璧を求めるようにすり替わっていたのはやるせなかったな。
……なんか真面目に語ってしまっちゃいましたが、この作品の読み始めは大笑いしていたと思えない振り返り(笑)でもそんくらい見せ幅が広い作品だよーってことです。
光太郎の完璧強迫観念の原因となった母親の言動がなければ、彼はのびのびと自分らしく生きれたはず。でもその完璧モードがあったから、忍と出会えたキッカケにも繋がったのは間違いないです。
しかもしかも。光太郎が忍に救われたように、また忍も光太郎に救われていたことを考えると、彼らの巡り合わせは運命だったと言うしかありません。気持ちが通じ合った2人のその後に心が温かくなりました(*´꒳`*)
忍のオフモードの方言も萌えどころの1つです。特にベッドシーンでの方言は攻め感がすごい…!方言が好きな方には堪らないと思います。
完璧の殻を破った無自覚かわいい光太郎の姿と共に存分にお楽しみ下さい。