ちゅんちゅんさんのマイページ

レビューした作品

女性ちゅんちゅんさん

レビュー数22

ポイント数164

今年度114位

通算--位

  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 小冊子
  • GOODS
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

途中まではよかった

人質に出された元王族のうさぎとライオンの王


うさぎと人間が共存する国・クローヴァ国。
その近くに森にハイエナが指導者を得て国を作る動きをしているという。
ライオンの国・アッティーカ王国がそれを警戒し軍隊を派遣することになり、クローヴァ国と協定を結び人質を交換することになります。
その人質に選ばれたのが元王族のうさぎで現宰相の息子・ユウリ(受け)。
等価交換のはずなのに、ライオンはうさぎという圧倒的弱者を前に嘲るような態度をかくそうとしません。それはアッティーカの王であるイド(攻め)も同じ。
でも、ユウリは怯える心を叱咤し侮れれないよう必死です。
そんなユウリの元へハーレムのメスから逃げるために午睡の時間になるとイドが尋ねてくるようになり、交流が始まります。
自分の番になればアッティーカでの地位も盤石になるというイドにユウリはハーレムの一員なんて冗談じゃないと相手にしません。

既作「おおかみ騎士とたれ耳従者」と同じ世界ということですが、(実際おおかみ騎士は一瞬登場した)未読でしたが問題ありませんでした。
ただ、ユウリは早々に国を出てしまうので、何故元王族のユウリが人質にならなければならないのかという納得いく説明がないのでよく分かりません。
普通なら、現国王の身内だろうに。
ユウリは納得していたけど何か読む側に説明あってもよかったのでは?

ハーレムのメスに襲われそうになったり、クーデターに巻き込まれそうになったりしますが比較的淡々とふたりの2人の交流が続きます。
何故か、ハイエナ討伐のために始まった話のはずなのにそちらが全く進まない。

クーデターを阻止したまではまではよかった。
でもその後、ライオンの国のダメダメ具合が危機を招きます。

ライオンは強いオスが王になると言うのはわかるけど国としての体をとっているとは言い難い。
追放した大臣の1人がハイエナ側へ行ったことに対する対応を見て、ユウリが危機感を持って怒るのもわかる。
なのに、イドがしたこととといったら‥
今の状況でしなければならないことは、ユウリの機嫌を取ることではないだろうに。

実はちゃんと考えていたというオチを期待していただけにがっかりでした。

結局は侮っていたうさぎたちに助けられるんだから、偉そうにしていいとこなしです。
おおらかなところはイドの良いところだと思うけど、せめて王を支える人材をもっと周りに置くくらいはするべきだったと思いました。
ライオンの王は周りが敵だらけだから孤独で、安らげる相手が見つかって良かったとは思いますが、なんとも締まらない話だったように感じました。

気がついたら異世界転生していて、のんびり暮らしていたら…


乙女ゲームのモブと攻略対象の話

高熱を出して命の危機から生還したシリス(受け)は、直前の一年間の記憶を無くした代わりに前世の記憶が蘇ります。
チート能力もないし特に何かの物語に転生したわけでもないと、優しい家族に囲まれてのんびり成長していました。
が、魔法が使える貴族が全員通うという王立学園への招聘の手紙が届いたことでここが生前やり込んでいた乙女ゲームの世界だと気がつくのです。
が、自分はゲームの中で登場することもない完全なモブ。

ルートは
主人公ガーネット
攻略対象は王子、騎士、学者、敵王子、教師

ルートによっては内乱や戦争が勃発したりするので、そうならない相手とくっつくようにさりげなく手助けできないかと考えます。
が、早々に攻略対象たちのうち騎士のエメラルド(攻め)に求婚されるは、学者と知り合いになり同じクラブに所属することになるは、敵王子と友達になったり、敵王子が自国の王子と攻略対象同士で恋仲になっていたりと思わぬことの連続で、主人公たちと同じクラスでないため、ガーネットが誰を攻略しようとしているのか把握できないし、自分の成績を落とすわけにもいかないし、毎日が大わらわ。

なぜいきなりエメラルドに求婚されたのか、王子たちの恋はうまくいくのか、ガーネットは誰を攻略するのか。

シリルはモブです。クラスも違うのでゲーム本編には絡むことができないためガーネットのことはほんの少ししかわかりません。
そして攻略対象者たちが絡んでくることもあり、話はエメラルドとの恋よりも王子たちの恋の応援がメインだったような気がします。
どちらかと言うと、王子たちが主役でそれをお助けモブ視点で読んでいる感じでした。
傍らで、シリルとエメラルドとの色々が絡んでいく。
何故エメラルドが絡んでくるのか。
記憶を無くしているので悲壮感はないし、家族も本当にいい人たちだし、なかなか酷い目にあった(若気に至りとはいえ)シリルですが、記憶がないからこそ最小限の痛み済んだのではないかと思います。

ゲームの主人公視点でしかゲームの話がわからないので、中途半端な知識で振り回されるシリルはとても疲れる役回りでしたが、ゲームとは程遠い展開になり、皆幸せになったのでシリルとしても満足ではないでしょうか。

ただ、王子たちの話に半分くらい割かれていたこともあり、2人の話が読み足りない。
特に、2人のその後とかもうちょっと読みたかったです。

ヒロインも百合エンド?な感じで、途中重い展開もありますが、みんな幸せになったのでめでたしめでたしでよかったと思います。




独りよがりはろくなことが無い


森に縛られる孤独な森の主と森の主の花嫁の印をつけられた少年の誤解が解けるまで。


父親と禁断の森に入り、1年ののち森の主の花嫁の印をつけて帰ってきた亜耶(受け)。
何故かその間の記憶をなくした亜耶は森の主の花嫁なため村人に保護(軟禁)され、成人を迎えるとすぐ森の主・蒼星(攻め)のもとへ行かされます。
花嫁の印を持っていたため、森の主が恐れる村人たちから飢えさせず傷つけず成人を迎えさせるため軟禁生活を余儀なくされたことを恨みに思う亜耶はなんとか蒼星を篭絡し印を消してもらって自由になろうと考えています。
とっとと出ていこうと思っていた亜耶でしたが、自分のことを気遣ってくれる蒼星を初め眷属たちとの生活は思いのほか楽しく、蒼星は自分と契らないことで逆にいつこの楽しい生活が終わるのだろうかと不安になるくらいでした。
蒼星に海を見に行きたいという夢を語ったことで、森を離れられない蒼星の代わりに自分が見にいって話を聞かせることになり、初めて遠出をするのですが・・・


蒼星は亜耶を大切にしすぎて、自分を押し殺して亜耶を手放そうとしたことは亜耶にとっては有難迷惑なものでした。
13年も軟禁生活をさせられていたら、普通なら引っ込み思案で弱気な性格になりそうなものですが、亜耶は生来の性格なのか強気でポジティブでした。
蒼星は主だし、亜耶は人間なので、蒼星が決めたら二人は絶対に結ばれなさそうですが、そこに蒼星の兄貴分を自称する港のある町の傍の山の主・紅峰が亜耶の手伝いをしてくれます。面白がって手伝ったと見せかけて蒼星のために動いたと思われる紅峰のファインプレーがなければ悲劇になるところでした。



本編は亜耶視点。短編は蒼星視点になっています。
これが蒼星の執着と嫉妬心、蒼星の心根の優しさが垣間見えてとても楽しかったです。

蒼星にしてもらってばかりの亜耶は何か自分でもプレゼントできるものはないかと紅峰に相談します。
蒼星のことを心配していた紅峰は喜んで協力するのですが、それが蒼星の嫉妬心を煽ります。
これは自分を抑えがちな蒼星の箍を外す作戦なのですが、まんまと嵌った蒼星は皆を追い出し、昼間から閨に籠ってしまうのです。


村人によって花嫁修業させられていたことを嫉妬し、閨に関しては話すなと亜耶に言っていましたが、結局ぽろぽろバレる内容に、私の亜耶になんてことを教えるんだと村人全員に肥溜めに落ちる不運や鼻緒が切れる不運をくれてやりたいと思う蒼星。
紅峰に対しても、嫉妬させられた腹いせに苦手な梅干しを大量に送ってやらねばと決意していたり、真面目で優しい蒼星ならではのかわいい報復に思わずにやにやしてしまいます。
親しい人を作りたくないと思っていた蒼星でしたが、そんな蒼星を心密かに心配していたと思われる紅峰がとてもいい友人でした。




結局、父親は何がしたかったのかわからずじまいだったのが気になります。
万病に効く奇跡の花を持っていって取り戻すという父親の言葉から母親は死んでいなかったのではないかと思われるのですが、


とにかく、二人はこれまで孤独だった分、これからの長い生活を楽しく過ごせることでしょう。

臆病者は一人にあらず

元カレにトラウマを植え付けられリアルの恋人を諦めていた出版社営業の受けが代打で行ったサイン会で憧れのタレントに気に入られる話。


雑誌掲載の表題作と書き下ろしの中編の2編
表題作は二人が身も心も一つになるまで。
書き下ろしはそれぞれに誤解を招く事件が発生、それを乗り越える話。


出版社営業の五十嵐玲(受け)は先輩の代打で俳優兼タレントの椎名貴博(攻め)のエッセイ出版記念サイン会を担当することになります。
実は玲はゲイで、椎名のの大ファンで販促ポスターも手に入れ寝室に張り、恋人になる妄想をしたり、オカズにしたりと絶対に人には言えないことをしています。
当然エッセイも読む用・予備・保存用と3冊購入。
リアルな椎名に会うなんて全く期待していなかったので、思わぬ幸運にテンパってしまい、椎名を前に感想を延々と披露してしまいます。
やらかしたと落ち込む玲でしたが、意外や意外、椎名は玲の忌憚ない感想に喜び、玲と付き合いたいと言ってくれたのでした。
天にも昇る気持ちでしたが、過去付き合った恋人から「淫乱」と罵られていたことから、「椎名に知られたら嫌われる、きっとすぐに飽きられるだろうから少しでも長く付き合えるようばれないようにしないと」と自分が椎名に振られて傷つくことを恐れるあまり、エッチも消極的になってしまうのです。


玲は意外と絶倫なのに驚きました。椎名に会う前に搾り取るだけ搾り取っているのに、ちょっと触られたらすぐに反応してしまうのが笑えました.
だからこそ、ばれないようにと歯を食いしばって反応しないようにするため余計な誤解を生む羽目になるのですが。
玲だけならともかく椎名も妄想力豊かなので、二人ともが妄想してしまうせいで誤解が生じるという面倒なことになってしまうのです。
玲の努力が空回り、椎名が妄想激しくしているところに、二度と会いたくないと思っていた元カレに再会してしまい、「淫乱」がばれてしまうのです。


この元カレには本当ムカついた。
自分が相手してもらえないからと嫌がらせに、途端に昔のトラウマ抉ってくるとか最低。
自分がED気味でうまく機能しなくてイラついているからといって、恋人を貶めて自分の矜持を守ろうとするなんてとんでもないヤツだと思っていたけど、本気で相手も喜んでいると思っていたみたいみたいだったので、最低な奴というよりは残念な奴でした。
だからといって長年玲を苦しめた罪は絶対に許せない。
今の彼氏にこっぴどく振られるか、誰かにお灸をすえられるといい。


元カレは最低な奴だったけど、他の登場人物はいい人ばかりでした。
ちょっとお調子者だけど玲のことを気にかけてくれる先輩の山田、二人のことを聞いていてさりげなく応援してくれる編集長の大橋(椎名に玲との仲を誤解される気の毒な人でした)。
特に椎名のマネージャーの中野は姉御肌の人で、二人のことを知っていてもプライベートは自由と気にしないでくれる人で、二人の強力な味方でした。
どんな姿を見ても気にしない肝の据わった人で、車に乗り込んだ時に中でキスしてようが、呼び鈴鳴らしても出てこないからと勝手に寝室まで入ってきて二人が寝ていても無表情。そのまま「仕事いくわよ!」と頭をはたくし、果ては、元カレに捨てるようにと押し付けられた大人の玩具の数々を見つけて、「椎名がこんな趣味があるとは知らなかった。他でこんな性癖披露されないように全部受け止めてあげてくださいね」と玲に頼んだときには吹きました。こういう人大好きで
す。こんな人がそばにいれば二人も安心ですね。



イラストもとても素敵でした。
特に気に入ったのは、椎名のファンクラブ会員に配っているというストラップです。「たのしいなくん」「むなしいなくん」「おいしいなくん」「はげしいなくん」「うれしいなくん」「りりしいなくん」「さびしいなくん」全部のイラストがかわいくて・・・私も欲しくなりました。

二人ともが妄想過多なので誤解もありますが、ネガティブすぎてというほどでも
なく楽しく読めました。


タマゴが先か鶏が先かの異世界転生


悪役令嬢(女装あり)かつ攻略対象に転生した受けの奮闘


廊下で滑った拍子に自分が生前姉にやらされていた乙女ゲームの悪役令嬢に転生していることに気付いたクロード(受け)。
クロードは女装悪役令嬢で隠し攻略対象も兼ねているという色物設定。
乙女ゲームのヒロイン・アリスを自分の娘と豪語しするクロードは推しの攻略対象で王太子のアルベルト(攻め)とくっつけようと画策します。
入学式で婚約者のいる女性に一目ぼれされたせいで決闘騒ぎになり、うんざりして女装して自分の美しい顔を封印しているクロードは
前世の記憶が戻ったことで早々に女装を辞めたいと思うも、アリスが美しい自分に惚れると困るということで二人をくっつけてから女装を解除しようと奮闘するのです。


いつも楽しいお話を書いて下さる作者さまなので作者買いです。
今回もめっちゃ楽しい話でした。
設定がまた面白い。異世界転生の話はいろいろな話を読んできましたが、悪役令嬢と攻略対象を兼務する話は初めてでした。

要所要所でアルベルト視点が入るので、二人のすれ違う想いがまた楽しかったです。
そして、攻略対象たち皆がクロードに振り回されてる感じがすごく楽しい。
特に、美しい兄に抱き着かれおろおろしてごまかすためにツンツンしてしまう弟のマリウスには同情を禁じ得ない。


そして、応援しているアリスとアルベルトが一緒にいるところを嫉妬するのに、嫉妬する相手を間違えるというポンコツぶりも笑えます。



酷い悪人はおらず、読んでいて常ににやにやするたのしい話でとても面白かったです。
年に一度選ばれる「光の乙女」という異世界(前世の世界)と繋がっていて、微妙につながっているといるので、いつかクロードが読み損ねた話の続きが読める日がくるといいですね。

ペット契約(怪しくないほう)から入る恋愛


性癖を隠すため田舎で暮らす青年と仕事に疲れた青年


地方紙の編集をしている周史(受け)は取材中ぶつかってけがをさせてしまった身元不詳の男・高哉(攻め)が泊まるところがないと聞き、不本意ながら家に泊めることになります。
自分の性癖がバレないようにと誰も家に上げないようにしていたのに、部屋に上げてしまったため不注意で、高哉にばれてしまいます。
恐怖する周史でしたが、高哉の「試しにやってみよう」みたいなのりでセックスしてしまいます。
結局、怪我で6針縫う羽目になった高哉はなし崩しにしばらくの間ペットとして周史の家に住み着くことに(ただしエッチなし)・・・
一緒にいるうちにどんどん惹かれている周史ですが・・・


有名な俳優と女優の息子である周史は早くから自分がゲイだとわかっていて、両親の迷惑にならないようにと、知り合いのいない田舎に移住しています。
人と付き合うことが嫌いじゃないのに性癖がバレるのが怖くて、どれだけ親しくなっても家に上げないなど一線を引いています。
そんな周史に高哉はけっこう無遠慮にはいってくるのです。

高哉の得体がしれないのがちょっと不気味でした。
特に出会いなんて、ぶつかったのが周史の方だったとはいえ、後ろ向きに移動している周史をよけられないくらい酔っていて、もう夜なのにその日の宿も決まってないっていう状況があたりやなんじゃないかと思ってしまったくらい。
それか初めから周史の正体知ってて近づいてきたか。
その後も休暇中とかいってペット契約なんて遊びみたいな感じで住み着くし、そんな状態なのに自分のことを話さないって怪しさ満点。
仕事に疲れてちょっとおかしくなっていたみたいだったので話したくなかのだと後になってわかりましたが、高哉が最後は周史を傷つけるんじゃないかと思ってはらはらしました。
結局、とってもいい人でしたが(笑)

田舎とはいえ、ずけずけと内情を知りたがる人もおらず、周史の周りにいる人は皆いい人ばかりだったので、周史も余計にばれてはいけないと自制していたのかと思うと、切ない気持ちになりました。
最後には両親にも友人にも話せて、そしてそんな勇気を与えてくれた高哉というパートナーができた周史はやっと肩ひじ張らずに生きていけるようになって本当に良かったです。


ただ、ストーリーとしては契約からの~という展開はよくあるパターンで、王道といえばそうなのですが、ちょっと目新しさがなかったかなと思いました。
あと、高哉視点がなかったので、いったいどのタイミングでどう思って「考えたこともないくらいヘテロ」だった高哉が周史と将来にわたってパートナーになろうと思ったのかというのがとても気になりました。
感覚的には男子高校生とかならまだわからなくもないけど、三十路の男がっていうともう少し何かあってもよかったかなと思いました。

ホームドラマ家族こわい


学校一人気者(偽りの姿)とぼっちな秀才の割れ鍋に綴じ蓋カップル


女顔なのを幼少時からからかわれ続け他人とのかかわりを避けるようにボッチを貫いていた真宮(受け)は人当たりがよく運動も勉強もできる人気者の伊沢(攻め)が大嫌い。
そんな伊沢が2週間ほど付き合って別れた(まだ3日ほどしかたってない)元カノと放課後の教室でキスしているのを見て、逆上し脅してやろうと写真を撮ります。
でも、いざ脅そうとしても脅す内容がわからずしどろもどろに・・・



初めはコメディなのかと思いました。真宮は脅そうとしているのに、人がいいから全然脅せてない。
困らせるはずなのに傷つけたんじゃないかと気を遣ったり、どう見ても伊沢にからかわれているようにしか見えないのに、脅しているつもりで満足しているし。
読んでいて何やってんだと呆れてしまいました。

そして伊沢はとてもよく周りを見ていてすごくいい子なのかと思ったら、なんか不穏な感じがして、周りをさりげなく支配というか自分の思い通りに誘導している感じがすごく怖い。
そしてそれを誰も気づいていない(例外が一人いましたが彼女もまた異端だったからこそ気づけたのでしょう)


結局、勘違いに勘違いを重ねた(伊沢によって重ねさせられた)真宮の暴走もあって、めでたく二人は付き合うことになるのですが、なんとも不思議なカップルでした。
まぁ、当事者同士が納得の上だからいいのかな。




中編2編で成り立っており、前半は特に伊沢が何考えているのか理解できなくて気持ち悪くて怖くてどうにも好きになれませんでした。
が、後編で伊沢の家族が登場したことで腑に落ちました。


前編はすべて真宮視点でしたが、後編は時々伊沢視点が入ります。
これによって、伊沢の家族が登場するのですが、これが気持ち悪い。
読んでいて、これは台詞があってそれにそって喋っているのだろうかと思ってしまうくらい、ドラマのようなのです。
それもはじめは両親は素でホームドラマの夫婦のような人なのかと思っていたので、こんな家族だったら窮屈でも理想の息子を演じないと仕方ないのかなと思っていたのですが、蓋を開けてみたら、お互い分かっていて理想の姿を演じているだけの夫婦という。
コワイコワイ(∩´﹏`∩)

伊沢は、家がリアルホームドラマ家族だからそう演じるしかなかったというより、そう演じることを強制されていたというかそういう風に誘導されていた。


読んでいて違和感がありました、家事完璧な理想の母親とかいっているのに、伊沢はいつもコンビニ弁当。
他人を卑下するような言動・・・
お互いそのことをわかっていて夫婦やってるようなので当事者的には満足なんでしょうが、巻き添え食らってる伊沢は気の毒です。
両親ともが要領よく何でもできてしまう人達で伊沢は二人の能力や気質を受け継いでしまったのでしょう。
でも、早くに自分たちの異常に気付き、そうならないように自省しようとできる伊沢はそのせいで自己嫌悪に陥ってしまったりきっと色々悩んだのだと思うと伊沢は伊沢でとてもかわいそうな子だと思いました。

両親が伊沢のことを貶していた時は、あなた達の遺伝子きっちり貰って、要領よく生きてますからーって言いたくなった

裕福な家のようなので伊沢が大学で家を出るのは可能そうなので、きっと高校を卒業したら異常な家族から逃げることができるでしょう。

そして、真宮の目立たないスキルも凄い。成績に響かないようにやっているふりして目立たないのはまさに職人技。運動神経があまりないのと人とのかかわりが苦手なのは仕方ないとしても、どちらもスペックは高いので二人でいれば鬼に金棒でしょう。

大学に入ればもっと人とのかかわりは希薄になるし、二人とも息を思いっきり吸えるようになるのではないでしょうか。
数年先の二人がどんな感じが非常に気になります。


二人の話というよりは、伊沢の家族が気持ち悪かったので、すごく気持ち悪いというのが印象に残っていますが、伊沢は真宮を見つけられてよかったねというのが最終的な感想です。

因習には実は意味があることも多いけど

生まれながらの宿命をもった二人


最後の肉親を亡くし孤独になったパン職人のミハル(受け)は助けてくれた両親の故郷の王子・アレクセイ(攻め)に連れられて両親の故郷へと帰ってきます。
出会った時からアレクセイが何くれと世話を焼いてくれるおかげで、パン屋を開くことができ、周りの人達の助けもあって順調に町に馴染んでいきます。




二人ともとても芯が強い。どちらも人とは違う宿命を持ち、それを受け入れながらも強く前向きに生きようとしている姿が好感が持てます。
そして、周りの人達もいい人ばかりでとても住みやすい豊かな町です。
そんな、豊かな国にも愚かな因習があり、アレクセイはそのために危険な任務を負うことが決まっています。
ミハルそのことを知り心配します。
儀式を終えた時、再会を約束する二人。



アレクセイの部下は優秀でよい人ばかりだし、ミハルの周りの人達もいい人ばかりなのに、アレクセイの儀式が不穏で読んでいる間ずっとドキドキしました。
基本ミハル視点なのですが、要所要所でアレクセイ視点になり、話の作りがとてもうまくできていたと思います。

アレクセイのこと、ミハルの出自のことと謎や心配が続きましたが、最後は大団円と言ってよい形になって本当に良かったです。
ただ、せっかく見つかったミハルの仲間について、できればもう少し一族の人達との交流とかを読みたかったと思いました。


裏表紙と口絵が最大のネタバレになっていて、読む前から双子ができるのかーと思い、ずっとドキドキしながら読んでいながらも最後は絶対大丈夫と安心して読めました。

おとぎ話のようなお話でした。

海千山千のオーナーにはかなわない


自分の大切な居場所を守るためにがんばる正反対の立場の二人が手を取り合うまで



うさぎの獣人・ノエル(受け)は故郷から離れ、自分を受け入れてくれたホテルオーナーの的場のもとでホテル「ナーサリーライム」でティールームのチーフをしています。
自分の唯一の居場所であるホテルを守りたいノエルでしたが、由緒あるホテルとはいえ、これから生き残る戦略として大神(攻め)という男がアメリカから招聘され改革ののろしが上げられるのです。
イギリスの由緒正しいティールームを維持したいノエルと集客のため大幅にテコ入れしたい大神との間では常に意見対立しあうのです。




少ないながらもさまざまな獣人が存在する世界。
うさぎの獣人は発情フェロモンによって周りを惑わす淫乱な人種だと周りに思われており、それにより起こった拉致事件により、故郷に住めなくなったノエルは恩人の的場に誘われて来日します。自分のような獣人を雇ってくれる場所などなかなかないということを理解しているノエルは獣人であることを隠して、なんとしても居心地のよいこの場所を守ろうと必死です。

大神は狼獣人の母親(近親婚を続けた家系のため精神を患っている)のため母親の居場所として「ナーサリーライム」を守りたいと思っており、「ナーサリーライム」を維持するため改革していかなければと思っています。

オーナーのとりなしもあり少しづつ折り合いをつけていく二人でしたが、フェロモンを抑える抑制剤の効きが悪くなってきたノエルは体調を崩してしまうのです。

大神の母親が狼の獣人だったので大神もそうなのかと思ったらまさかの狐。
狼にしろ狐にしろ兎はおいしく食べられる運命ですが、おいしく食べたい狐に食べられたいうさぎでうまく言って本当に良かったです。


でも、最後はオーナーに全部持っていかれた感じがして笑ってしまいました。
結局まだまだ青二才な二人はオーナーの手のひらの上なんですね。
そして、オーナーの息子のようで二人とも父親がいないのでこれからも可愛がってもらいたいものです。
このオーナー、場の雰囲気が悪くなった時など突拍子もない言葉や行動で皆をけむに巻く得体の知れない人でしたが、本当にいい人で良かったです。
とはいえ、本題のホテルがどうなったかがわからなかったのがちょっと残念。


今回はイギリスの紅茶やティータイムの話がとても詳しく書かれてあってとても勉強になりました。
そして、ホテルのラウンジでもおいしくない紅茶が出たとき、こういうものかと思っていましたが、そうとも限らないのかなとちょっと納得しました。
そして、家で飲む時にアールグレイが美味しくないことが多のにも理由がわかって納得でした。

自分のことを変態だと思っていたけど

自分を変態だと思っていた大学生が同室の男に性癖がバレ、それに付き合ってもらううちにお互い本気になってしまう話。



普通じゃないことにコンプレックスを持つ大学生・杉山琳央(受け)は自分の被虐趣味を嫌悪しながらも、性欲には勝てず、色々な道具を購入し自慰に浸ることで折り合いをつけています。
寮で同室になった渡良瀬(攻め)は大きな男にひどくされたいと思う自分にとって好みのドンピシャで、最近は渡良瀬を妄想のネタにして、賢者タイムにはいつも自己嫌悪しているのです。
そんなある日、鍵をかけていつものとおり自慰していたら、帰ってこないと思っていた渡良瀬が帰ってきてしまい、見られてしまいます。
「おわった」と思った琳央に渡良瀬は「危ないから自分がいる時にすればいい」と言ってくれるのです。




琳央はみかけは王子様そのもので、女子の多い学部なこともあって周りの女子から王子扱いされています。
自分が変態だと思っているのでそれをひたすら隠すため、常に周りに気を遣っており、それが王子様に拍車をかけています。
渡良瀬にばれてしまってからは、渡良瀬が自慰の日程まで管理され、定期的に自慰するようになります。
実際には渡良瀬には渡良瀬の事情があって全然負担に思っていないどころか好きでやっていたのですが、あくまでネガティブ思考な琳央は「このままではいけない」と思ってしまいます。
琳央はネガティブ思考なのですが、内にこもってうじうじするタイプではなく、突っ走ってしまうタイプなので、自ら危険に飛び込んでしまうのです。
結局、すんでのところで逃げ出すのですが、渡良瀬はさぞかし肝を冷やしたことでしょう。
その後もネガティブ思考を展開させては明後日の方向へ思考を飛ばしてはすれ違ってしまうので、「気になることがあったら話し合う」を合言葉にこれからも仲良くやっていただきたいものです。


琳央は自分のことを変態だと称していますが、結局のところちょっと強引にされたいという性癖の一つのようでした。
好きな人を快感で泣かせたいというのと変わらないと思う。
そして、泣かせたいと思うタイプの渡良瀬とはまさに「割れ鍋に綴じ蓋」でしたね。