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前半と後半のギャップが激しすぎる


融通の効かない生真面目な山神さまのお世話係とパワハラで病んだ元営業

上司からのパワハラで病み、心配した両親より祖父母に家に静養することになった秋(受け)。
買い物に出かけた先で出会ったのは不思議な力を使う晄太という幼児とその幼児を山神さまと呼び自分は山神さまのお世話係の山守だという勇吹(攻め)。
晄太を普通の幼児として扱う秋に対して余所者余所者と言っては嫌味のオンパレードのような態度を続ける勇吹ですが、晄太が秋から離れないため仕方なく日参するようになります。


秋は今まで周りと荒波を立てず、流されるように生きてきました。友人関係も恋人も全て来るもの拒まずさるもの追わずで、人に対して執着もありません。
うまく人生生きてきたと思っていたのに、そんな生き方を嫌がる人が上司になったことでひどいパワハラを受け、病んでしまいます。
心配した両親が、母親の実家で今は無人の亡き祖父母の家で過ごしてみないかと提案します。そこでも布団から出ないような生活をしていましたが、母親が帰り、食べるものもなくなり仕方なく外に出るのですが、田舎ならではの視線が痛く逃げ帰ろうとすると、迷子らしい幼児を見つけます。交番に連れて行っても近くの人に聞いても何故かその子が見えないようで愕然としていると、勇吹に出会います。
晄太と名乗るこの幼児が秋と離れるのを嫌がって突風が吹くという超常現象を起こすのを見て、山神だと信じることにした秋は晄太を家に連れて帰り気が済むまで世話をすることにするのです。

雑誌掲載の表題作と書き下ろしの2篇です。

勇吹の余所者に対する嫌悪感がひどいです。
理由はわかるけど土地のものだけでは生活が成り立たないのもまた事実で、それなのに十把一絡げに余所者嫌いって態度を貫いているのが不快でした。
秋に対する態度も表題作の2/3過ぎくらいまで全く軟化せず、こんなに余所者扱いしてくる勇吹に好意を持つ秋にも全く共感できず、申し訳ないけど読むのをやめようかと思いました。その直後、話が動いたため最後まで読むことが出来ました。


書き下ろしは、これからも晄太と勇吹と共にいたいけど、何を生業にするかと悩む秋が目標を見つけるまで。

こちらはくっついてからの話なのでストレスなく読めました。なぜ秋が余所者なのに晄太を見ることができるのかの謎が解けたり、2人の出会いが予想通りでした。

勇吹と繋がっている晄太が勇吹の変化とともに成長するのが印象的でした。
晄太の成長しないことが自分が原因だったと気づき始めた勇吹はさぞかし悔しい思いをしたことでしょう。

秋の事情をこの辺りの人がみんな知っているのが、よく考えたら究極の田舎の形でちょっと怖いような気もしました。

私は溺愛ものが好きなので、勇吹が軟化し始めるのがもう少し早かったら、☆も多くしたと思うのですが、もう少しで読むのをやめようかと思うくらいのストレスを感じたので少なめで。

異世界転移した特殊能力持ちの獣医



動物の言葉がわかる獣医・碧人(受け)は事故に遭い、なぜか異世界に転移してしまいます。
右も左もわからない碧人は片言の言葉を話す人型の竜コンラート(攻め)に保護されます。
初めは妖精の赤ちゃんだと思われて世話されていた碧人でしたが、話が通じるようになってからは、コンラートが管理している子竜を保護する施設や里子の仲介をしているカフェで手伝いするようになります。
やがて、コンラートの身分とか目的とかを知り、自分も役に立とうと獣医としての知識をフルに使って薬の開発に着手するのです。



碧人は動物の言葉がわかるという他人にはない能力を持っています。それを生かそうと獣医になるのですが思い通りに行かないことも多く、思い悩んでいた時、事故に遭いそうになっている患畜を助けて自分が事故に遭うのです。

コンラートに助けられた当初(碧人的には攫われた)、コンラートは碧人を妖精の赤ちゃんだと思って甲斐甲斐しく世話します。嫌がっても体格の差で全く歯が立たずお世話されるのですが、碧人が囲われているドームの近くにあるコロニーに保護されている子竜と出会い少しづつ他の人(竜人)とも接触するようになります。

タイトルから、異世界にある猫カフェならぬドラゴンカフェの獣医になり、そこのオーナーと恋仲になる話かと思ったら、ちょっっと違いました。

動物の言葉がわかる能力ゆえに獣の子竜の言葉はわかっても半人半獣のコンラートの言葉は片言しかわからないと言うのが新鮮です。

碧人は、コンラートが毒に苦しめられている同胞のため、親を亡くした子竜のために手を尽くしているののに感銘を受け、毒を癒す薬の開発を薬師たちと進めます。そして、並々ならぬ執着で碧人を大切にするコンラートと少しづつ距離を縮めていく話でした。

ただ、全体的にこの異世界についての知識があまり開示されておらず、わからないことが多いまま話が終わってしまったので、どうにもスッキリしない話だったように思います。


碧人は希人だからいいけど彷徨い人だったら災いだから殺すとか、彷徨い人と希人との違いは召喚されたかそうでないかで、希人は青い瞳を持っているということですが、もともと希人は青い瞳で、そもそも日本人に青い瞳はかなり少数だと思うので、青い瞳の人が召喚されるのか、召喚された人が青い瞳になるのか。今までの希人は一体何をしたのか。
他国との戦争はこれからもずっと続くのか。
国王とコンラートとの間には王族の行動規範に違いがあるようだけど、他の王族との関係は良好なのか。(盛大な結婚式してたくらいだから悪くはないのかな)
他の国との争いはどうなったのか
他国と通じていた兄王子ファーレンの罰は。
毒を恐れなくて良くなっただけで根本は何も解決してないような気もするし。
召喚についても資格がどうとかも、軽く説明されていたけど、いまいちよくわからなかった。
碧人の狭い行動範囲の狭い交友関係の中で話が進み、説明もあまりないので、碧人ができることをできる範囲でで行動することしかはっきりしたことがなく、あとは曖昧で全体像が見えない。

コンラートの心情もよくわからなかったし。
初めから碧人が希人だと知っていたわけでもなさそうなのに当初から独占欲バリバリだし、
そもそも他所の国の希人を強奪していいの?
せめてssでコンラート視点で読みたかった。

子竜たちはとてもかわいかったのですが、どうにもすっきりしないのが残念でした。

微妙に中途半端な気がする


人狼一族当主の側近と靴職人の人狼

靴職人に育てられた人狼の青年・エミル(受け)は師匠である養父のオーレに連れられてお得意様のお城を訪ねます。
そこで出会ったのは、この辺りの領主だったモーアン一族の当主で家具職人のルーカスと、その側近で家具メーカー社長(当主が職人になってしまったので立場が入れ子になってる)ヨハン(攻め)。
ヨハンからはとてもいい匂いがしてエミルはドキドキします。
ルーカスの靴をオーレに注文するついでにヨハンから見習いのエミルに注文が入り大張り切りです。どんどんヨハンに惹かれるエミルですが、ある時突然発情してしまいます。
耳と尻尾が出てしまったエミルに対し、ヨハンは秘密を知っているからとエミルの発情を鎮めてくれるのですが、直後には無かったことしようと拒絶されてしまいます。
実はルーカスも人狼で当主であるルーカスの番候補だからというのがその理由なのですが、エミルは納得できません。
エミルはヨハンを捕まえられるのでしょうか。


3作目だそうで全く知らずに読みました。
前作の前日譚だそうですが、問題なく読めたと思います。ただ、読んでいたほうがもっと深く読めたのではないかと思います。


これは好みの問題だと思いますが、私は受け様が好きだ好きだと頑張る話よりは攻めが頑張る話が好きなので、2人がくっつくまではいじっぱりなヨハンにイライラしてしまいました。
ルーカスの番候補だからエミルの告白は受け入れられないことは初めからわかっていたのに、思わせぶりに世話を焼いておきながら拒絶するなんてひどい。それなら最初から一歩引いた態度をとるべきだと思うのですルーカスにもバレバレな態度をとっておきながら、番候補だからなんて勝手だと思います。確かにエミルが可愛いと思っておきながら我慢しないといけないのは気の毒でかもしれないけど、拒絶されるエミルの方がもっとかわいそう。エミルからしたら意味わかんないって感じだと思います。

両思いになってからはヨハンはエミルに甘々でそれなりに楽しく読めました。
そして、くっついてからが、前作の時系列になるのでしょうが、超遠距離恋愛になります。私はこれもが苦手でこれが遠距離じゃなかったらもっといいのにと思ってしまいました。


番がどういうものなのかがよくわからないままだったのですが、人間と人狼では番にはなれないようで、だったらエミルが感じたヨハンの匂いは一体なんだったんだろうと思いました。あんなにもヨハンを求めるエミルの気持ちはいったいどこから?
人種は違ったけど運命のつがいだったというオチなのかと思ったのに違うかったし、謎。

番になるというのもよくわからなかった。もしかして前作に書いてあるのかな。
狼に完全体になれる個体と誕生日にセックスする。と言っていたけど、ルーカスは完全体になれない相手と番になれた奇跡にようだと、番になれたら何か証でもできるのかしら????となってしまった。番とはなんぞや。
オメガバースとかみたいに何かあるのかな。

そして、こちらと違う方法でつがいになったというルーカスを真似てヨハンがためした方法で結局つがいになれんのかーいとつっこんでしまった。
つがいになって終わりでよかったんじゃないかしら。

後、オーレの事情について。
たとえかなり昔のことだとしても当事者が生きている程度の昔なのに、当主がなにがあったかよくわからないなんてあり得ないでしょ。
そしてオーレがエミルの養父となった事情もわからないまま。
当時の当主の息子なのに、一族から離して養育しないといけない理由がわからない。
お陰で、エミルは人狼であることをひた隠しにしないといけない人生で友人も作りにくかったのに、よほどの理由があるんでしょう。
説明を求む。

そして、パーティにいた、身持ちの悪い男女。
エミルに薬を飲ませるためだけに出てきたような2人は必要だった?
あっという間に回収されて、ポカーンだった。後で説明もないし。
手慣れてるし、あんな事しょっちゅうしてるんだろうか。ただの強姦魔じゃない。
それも一族だからお咎めなしなんておかしすぎる。

と、気になるところが多くて、よかったよかったとはならなかった。
ページ数もあまりないから、この辺りを明らかにしてもよかったのでは。
必要ないと思ったのかな。私は気になって仕方なかったけど。