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エキスパートレビューアー2020

女性ふばばさん

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切なく妖しく、そして幸せな。

表題作と、短編1作の2作品収録。

「前世と現世と君と俺」
テーマは輪廻転生。ファンタジーテイストなお話。
で、これが思った以上に面白かったんです…
高校生のタカシが急な雨である喫茶店に入ったところから始まります。
タカシと、喫茶店マスターの勲、勲の兄で占い師の律、喫茶店オーナーの鷹次。
この4人が色々な時代で満たされない恋、身代わりの相手、そんな関係性を何度も繰り返し生きている…そんな物語です。
ある時はエジプトのファラオと一兵士、ある時は平安時代の公達同士、またある時は中世ヨーロッパの未亡人と騎士として。
いつもいつも、タカシと勲の想いはすれ違って。
ストーリーもさることながら、絵がいいのです。特にエジプトのファラオが美しい〜。
ただしエンディングが急に尻切れ的で残念。多分この現世でやっとタカシと勲が結ばれる…のでしょうね、きっと。

「玉鏡の君」
こちらは和ファンタジー。
DV継父のために実母が失踪してしまった幼い晴一。
誰もいない部屋を出てあてもなく山を歩く。小さな祠の前で力尽き、一人にしないで、と泣きながら意識を失うが…
目がさめると美しく優しい男性と彼の従者2人がいて、晴一の世話をしてくれるように。
そう、彼らは祠の神、伏見之宮大明神。
ところが晴一は成長するにつれ、伏見に恋情を抱くようになり…
…と切なく展開していきますが、急転直下ハッピーエンドです。伏見はた〜っくさんの子供を産んで、晴一と従者もみんな幸せになりますよ。良かったね!

男2人のプロポーズ旅行

ソライモネ先生の新作はちょっと意外な雰囲気。
付き合っている2人の、海外旅行記。のような。
2人の目標は世界一周!
2人は世界一周できたら結婚しよう、と言っている。ならラブラブな婚前旅行?と思いきや、2人の雰囲気はなんだか友達のようで糖度はまだない。
物語の途中で少しづつわかってくるのは、2人は今29才、慎重なあさひと明るいみづき、あさひはみづきとの関係性を隠している、あさひは大病をしたらしい…
2人の性格は正反対っぽくて、でこぼこがはまる時もあるだろうけど、馴染まない部分も多そうな。
そして今、遂に日本脱出!
こちらは1巻で、まずタイ、インド、そしてジョージアでの2人の様子が描かれます。
そこここで出会う人や料理、風景、空気、風…
旅行につきもののアレコレなトラブルや楽しみ、開放感…
さて、2人のこれからにはどんな世界が待ってるのでしょう?無事に世界一周できるのでしょうか?その後結婚するのでしょうか?
とりあえずこの1巻、深刻展開はまだありません。でもこれからイロイロあるんでしょうね…
とにかく背景の描き込みがすごいです。この熱量は自分もその国に行ってるような気分になれる。
これは続きが楽しみだ!

罪人のキス コミック

水上シン 

切ない話あり、トンデモな話ありの短編集

5作品収録の短編集。

「迎え火」
水上シン先生お得意の軍服ものの一種。そして少し怖くて悲しい話。
冬樹は、夏休みに1人で島根のおばあちゃんの家に遊びに行ったが、体調を崩し寝込んでしまう。すると軍人さんが部屋に入ってきて冬樹を冬彦と呼び優しく声をかけてくれる。冬樹は夢か?と思ったが…
設定は現代。だから軍人さんというのがまず異様なわけで。
お盆に、会いたかった、でも会えなかった…その魂たちが冬樹を通じて再会する…
そんな切ない恋情のお話です。

「汐騒」
水上シン先生お得意の中華もの。
裕福だが籠の鳥の都の貴族の跡取りである少年。家庭教師として招かれた海の町出身のたくましい男に惹かれ…
見たことのない海への憧れ、広い世界への渇望。
物語はひとまずハッピーエンドなんだけど、これからこの2人は大丈夫かな…

「おいしい家庭内恋愛」
これはヤバイんじゃないですか?
明るく楽しく描かれてるけど、ガチ父ガチ兄とショタ弟の3PガチHです。

「竜騎士と王子様」
伝説の竜騎士に憧れ、森に入る王子(ショタ系)。しかし心配するバトラーが付いてきてしまって、王子はおかんむり。だがそのバトラーが実は…
王子は小柄なので、体格差が結構すごいです。

「罪人のキス」
かっぱらいで捕まり、乱暴者のルイと同じ房に入れられたジャン。
すぐにルイに犯されるが、ジャンはルイに逆らう。
こんなはじまりの2人だけど…というお話。寂しく行き場のない2人がいつしか心を通わせていくところがいいですね。

「天使のキス」
先に出所し、ルイの弟の家に身を寄せるジャン。ルイの面会に行って房で久々に抱かれる…相変わらず乱暴だけどそれなりに甘いルイです。

本命カレシ 電子 コミック

乙吉 

ハッピー短編集

3作品収録の電子限定短編集。

「本命カレシ」
好きな女の子に告白したら、アタシ神八木くんが好きなの〜と軽く断られ。
そう、神八木は学内の女の子たちの王子的存在。
イラつく佐藤紅日(くれはる)。だが紅日は見てしまった!神八木が1年の男子とキスしているところを…
だが次第に性格も良くて優しくてどこをとっても完璧な神八木が段々気になってきて…
色々あった誤解も解け、紅日が告白して両想いになって、というお話。キスまで。
でも、私はモロHまで描かない話も好きですよ。

「初体験ノスタルジー」
ある日、7年間会ってなかったいとこの嗣人(つぐと)がいきなり転がり込んできた。
嗣人とは7年前、嗣人の発言から2人でフ◯ラし合った過去が…
勒は気まずくて、7年前のように逃げの姿勢だが…
嗣人は一途だったし、勒は観念したっていう感じなのかな?

「想定外の恋人」
一途すぎる弟の友人のまっすぐな恋心。戸惑いながらも受け入れる年上美人。
こちら、攻めが可愛いタイプなところが意外と良い。

巻末おまけ漫画「想定外の夜」
「想定外の恋人」の2人がHしてる最中に帰宅しちゃった弟くん。気まずい…
兄のエロ声は聞きたくない〜!というお話。

乙吉先生の絵柄が好みです。
エロ度は低く、これからなのに〜というお話が多いですが、私はそういうのも結構好きだったりする。ちょっとおまけで「萌x2」。

大人っぽい年下攻めにドップリ

「藤に竜♡」のスピンオフ作品。
「藤に竜♡」を読んでなくても大丈夫ですが、やはり先に藤竜を読む事をお勧めします。
というのも、藤竜の竜ことりゅんりゅんの超ブラコン兄の勇次(23才リーマン)が主人公です。

勇次はお酒があまり強くなく、会社の飲み会ですっかり悪酔いして上司である堂原係長が自宅まで連れてきて介抱してくれた。
そこで一緒に世話してくれたのが係長の息子で高校生の観。
観は藤竜の藤こと藤丸の親友ですが、出会いはあくまで上司の息子として。
観は高校生ながらいつも落ち着いていてスパダリ系。彼女にフられたばかりの勇次は年上なのにキュンとして…
その上、観はストレートに勇次への好意を伝えてきて、もう勇次はドキドキが止まらない!そう、勇次の方もドップリ…
…とはいえ、藤竜と同様エロ展開にはならず、キスやバックハグ、そして清いデート描写でキュンキュンいたします。
そして観が誕生日なのに父の係長が出張という事で観に家に招かれ、2人は遂に…!
初Hのさわりだけって感じで、これから!の寸止めで終わっちゃうところが残念なのですが、どうやらまだ続くそうなので期待してます。

ここからは藤竜と同様おまけ漫画がたくさん続きます。
特に本作では観の伯父さん家族のお話が結構長く…実は伯母さんがBL漫画家でいとこたちはその腐環境にげんなりしてる、というお話。

乙吉先生の絵柄はとてもきれいで、可愛い系もすっきり系もどちらもいい感じ。体の線もいいですね。これからも追っていきたいと思いました。

親友返上! コミック

水上シン 

親友が恋人になるお話、2編。

水上シン先生の現代物中編2編収録。
水上シン先生といえば「軍服」「中華」的なイメージがありますが、こちらは現代です。

「親友返上!」
もうタイトルそのまんまなのですが、幼馴染の片方(攻め)が、実はずっと受けのことが恋愛的に好きで、ついに想いが通じて恋人になる、という王道的ストーリーです。
元々ノンケの里見志乃が、幼馴染で大親友の長谷川守と同じ男子校に進学し、守に女子への失恋の痛みを慰めてもらったり、男子校の先輩たちの毒牙から守ってもらったりのアレコレを経て、守の存在の大きさと優しさ、そして守への独占欲を自覚して本当の恋人になる…というストーリー。
もう王道過ぎてわかりきった展開ながら、それでも読んでて面白い。
それは2人とも純粋で一生懸命で嘘のない関係だから。
そして何と言っても番外編が良かった!
夏休みの花火見物エピソードで、里見の浴衣姿がと〜っても可愛い&色っぽい!

「ストリッパー」
これ、2002年作品ですよね…ここからすでに男性ストリッパーモノがあったんですね!
こちらも幼馴染ものBL。しかも下克上的な?
小さい頃のいじめられっ子が、大きくなってその時庇ってくれていた子を助ける王子になる、というお話。
AV撮影の強要とかストリッパーとか、かなり荒唐無稽ですが読後感は良い。

アクの強さも美しさもエグさも。

軍服モノといえば、の水上シン先生は、中華ものも物凄い。
本作は、アノ中国文学の古典であり四大奇書の「金瓶梅」をBLにアレンジした作品です。
原作では悪女として描かれている「金蓮」が、悲惨な運命に翻弄される薄幸な少年となって、これでもか〜!と不幸な人生が描かれます。
母は梅毒に冒された娼婦。
母に売られ、自分も体を売らなければならなくなる金蓮。
その寸前、助けてくれるのが武松。
この武松が初恋の相手となるのだけど、ここから金蓮の流浪の人生が始まります。
生き人形、性奴隷、男妾…
生き別れた武松には、薬商人の西門と共謀して兄の武大を殺したと誤解され。
その武松は西門と金蓮を討つために梁山泊に参加し。
…と、本家「金瓶梅」のストーリーにある程度沿って展開していきます。
どんなに陵辱されても美しい金蓮。
いよいよ西門を討ちにやってきた武松は、金蓮の涙を見て再び金蓮の手を取る。
燃え盛る屋敷の中で、永い初恋がついに実る…

「金瓶梅・奇聞 春香る」
西門の他の男妾たちも皆梁山泊に助け出された。全員大変な美形なので漢たちに大人気。
この男妾たちはみんなとてもポジティブ。明るい生命力を持っています。
そして金蓮はといえば、武松だけの恋人としてやっと静かで満たされた毎日を得ました。
めでたしめでたし。

…と、本編の「炎のくちづけ」では拉致され、輪姦され、モノとして扱われ、という非情な性行為がバンバン出てきます。
それでも想い人の武松との行為は違うのですね。心と体が求める相手とは途中で笑顔が出るのですね。
中国古典BLということもあって、他のどの作品とも違う読み応えを堪能できます。
一度は読む価値あり。

腐女子のドリーム詰め込んで

「黄昏アウトフォーカス」のスピンオフ作。
絵はますます美しげになってる。
「黄昏〜」の時から市川が気になってたの。だから本作はそれだけでもう期待も上がる!
そしてその期待を裏切らず、どころか何倍も上回って最高だった。
というのも。
まず設定からして腐女子の大好きなポイントが盛り込まれてるし。
ケンカしてる最中の事故のようなキス!
高校最後の作品作りという熱!
寮!
ケンカ・その実意識してる市川と同室に!
市川は部屋だとやけに素直!
なのに学校だと敵意!
このギャップ、さてど〜なんのぉ〜?腐女子ならこう思うわな。絶対に。
そこに、2年の作品テーマのBLが出てきて、菊地原と市川が部屋で一緒にBLを読みふけるという、なんとも美味しい展開へと続く。
そして…
まず来るのが菊地原の夢だ。この流れ、上手いですね〜。
まあともかく夢からの意識!そして好き!恋心!
あれこれ悩まずスパッと告白まで行くのは意外だったけど、こういうスピーディさは好きです。
その後は比較的菊地原優勢で、市川が流されるのを是としたのかねぇ…または流された体で自分も捕まえようとしてる、というのかな。
2人部屋を暗くして映画を見る。その2人のしどけない姿。気を許して打ち解けて、そして心も体も相手に開いていく…
事後の市川のカラダの線がぁ〜〜!
そして3年引退とかモロモロ青春場面もバランスよく配されて、もう恋も青春も眩しさに溢れてる。
ただ、市川の言葉で「残りの時間ゆっくり過ぎて欲しいよ なるべくゆっくり」。
煌めきは永遠じゃないからより煌めくんだよね。
とにかく絵もストーリーもすごく良かった。
神寄りの「萌x2」で。

利火羅 コミック

水上シン 

中華ものの迫力に目を奪われる

水上シン先生といえばまず「軍服」というイメージですが、「中華」も非常に大きな柱だと思います。
本作もそんな中華BL3編と現代物2編の短編集。2003年発行。

「利火羅」
残虐な漢の王は、ただの退屈しのぎに小さな部族を殺戮した。捕虜として連れてきた族長の青年・利火羅の美しい顔を見て、彼をすぐには殺さず慰み者にする。
同じく彼に魅了された妾腹の皇子・聖天。いつもは虐げられて大人しい聖天だが父王が利火羅を犯すのを見て利火羅の激しい恨みが乗り移ったかのように…
首斬りなど残虐描写あり。
愛も恨みも全て強烈。

「牢獄に咲く花」
中国・成都。融通の利かない堅すぎる裁判官・白兎が憧れの先輩・青丈に恋人(♀)がいるのを見て地下牢で泣いていたら…
牢の中の罪人・童黒に見られ、脅されて…
童黒と行為を重ねるうちに色気が増し、堅いだけの心情も変化していく、という話。
牢の格子越しに弄られる白兎がエロいです。

「未練」
こちらの登場人物も利火羅という名前なのですが、「利火羅」とは関係ない話?
辺境部族の利火羅は、都の年若き君主・氷貴の危機に焦って馬を走らせるが、川に転落してしまう。目覚めるとなぜか氷貴の屋敷で…
離れるな、という氷貴の命令で何日も共に過ごすが、何かがおかしい…
美しく気高い氷貴に忠誠を誓うたくましい利火羅の対比がいい。短いけど切なさと耽美さのある話。

「セミダブルベッドで君と」
現代物。
高校時代のサッカー部の先輩と後輩。想いが通じあって社会人になって同居する事に。いよいよ2人きりで初夜を…
…というところにサッカー部の奴らがドヤドヤと。また翌日は元サッカー部OBが待ちかねていてそのまま部屋にドヤドヤと。
でもやっと愛し合う2人のラブラブなストーリー。絵柄は古め。

「タッチアウト!」
現代物。
野球部で練習中、キャプテンの玉置がボールを校長室に打ち込んでしまい、学園の後援者にも怪我をさせそうに。廃部の危機になり、部員たちでその後援者・宮川忍の屋敷で働く事に。
忍はいつもクールな大人の男性で玉置はすっかり憧れてしまう。忍も玉置を可愛いと思い…
…はいいんだけど、その後すぐ強烈なベッドシーン。まあ短編ですからね…
玉置はとてもいい子なので読後感はいいです。

やはり中華ものの迫力がすごい。こういう作品て今見ないから逆に新鮮で印象に残ります。

絵柄綺麗、切なさ満点、だけど

時代設定、登場人物の背景、戦争に向かっていく世相…
どれを取っても思い合う2人の心が何かの形を取れるわけもなく。
お互いの子供時代からの照れ隠し、また幼い独占欲、また意地、その修復もできず。
だけど、御曹司の颯太朗さんは随分甘ったれさんですね。さすが御曹司。
世の中の戦争に向かっているキナ臭さなんてどこ吹く風、ご自分の裕福なご身分を隠しての丁稚奉公。
多分初めから春臣は見破っていたでしょうね。
離れていた間のお互いの暮らしぶりは描かれてはいないけれど、春臣の方がより「恋心」的にとらわれていたのではないのでしょうか。
お互い、最終的なその一言を言えない/言わせない空気の中で颯太朗は伯爵令嬢と婚約する…
この辺りも時代物でしかも身分違い的なBLでは鉄板的な展開に思えます。
そしてまたすれ違う日々と、酷くなる戦況。
大変切ないストーリーだとは思います。
しかしご安心ください。
ふたりは長く想い合いながら果たされなかった「添う」という未来をやっとつかみます。
ここまで何年だったんでしょうね。絵柄が綺麗だから経年変化がありません。そこ残念。全体にすぐに展開が見えてしまう部分にも物足りなさを感じました。
私的には、春臣付きの虎司さんがなんか気になります。