またしても唯一無二のARUKUワールド降臨!
はじめに。私はARUKU信者なのでこの「ARUKUワールド」は素晴らしく感じるけれど、万人におすすめかと言われたらそこは保証できません。あしからず。
舞台は終戦後。
主人公は肺病病み(結核)で戦争に行かず生き残った画学生・桃里。
ここからわかる通り、戦争や死の影が色濃い。
そこに、近年のARUKU先生の作風が継続して、可愛らしくも同時に少しの毒も感じさせるメルヘンの要素。
例えば、家の床下にナニカがいたり、庭のカエルたちが喋り出したり。
突然現れる托鉢僧。
死んだはずの伯母。
梔子の木に実るしゃれこうべ。
夢のようなふわふわ甘い戯れと。
後悔と恐怖と、死へ転げ落ちていくような過去の記憶。
それらは交互にやってきて、でもそれが人の一生なのだと感じる。
はじめ不幸一色その後幸せに、とか。
はじめ裕福のち転落、とか。
そういう一方通行はわかりやすいけれど、人生はそうじゃない。
愛も死も、善も悪も、いつだって同時にある。
恋は桃色。
空は青色。それは烏羽には死地の色。
桃里が会った友人たちのいる海も。
さて、烏羽が生活の何もかも面倒を見てくれるが、桃里には全く心当たりがない…
その理由が明かされる後半を読んで思ったことは。
「生きていていいのだ」
ということ。
いつもの。
カクカクした静止画のようなセックスシーン。硬そうに絡まる体。
でもそれは生の証。今生きているから。
読む人が何を感じるのかは人それぞれだけど。
私は。
涙が出そうな全ての肯定。
「きのう何食べた?」の同人誌第7弾!
内容は、
①本編11巻♯85、アウトレイジディナーのちょっと前、のお話。
②本編17巻♯130、ケンジが常連客のマンションで怖い思いをした後の夜の話。
…の2本立て。
①薄毛を気にしてたケンジだけどバッサリ切って短髪にイメチェン。
シロさんはそんなケンジに、病院行ったからって直るとは限んないの?と尋ねます。
するとケンジは、薄毛治療薬の副作用で男性機能の衰えがあり得るからやめちゃった、と。
それを聞いたシロさん。「絶対やめてくれ!」
いつも涼しげなシロさんだけど、まったく!枯れてないんですね〜…
自然にできる限りはヤリたい、んだな。
そして、今回非常に素直なシロさんなんだけど、これ単にちょっと迫力の出たケンジの見た目が好みに合ってた、という事みたいです。
②未だプンプンが収まらないケンジ。
やっとお風呂から出て、シロさんにチューくらいしてよ!と八つ当たり。
すると、あっさり「いいよ」と。
チューどころかおクチで奉仕し始めるシロさん!そしてゴクン!
すっかりスイッチの入るケンジですが、ふと気づく。シロさん、準備してる?したかった?待ってた?
さ〜て。同人誌の方でちょいちょい顔を出すちょいSなケンジの言葉責め。
シロさんはもうトロトロで…
いや〜「何食べ」の方では絶〜っ対読めないシロさんの乱れ顔が拝めます。
事後抱き合って眠る図もよき!
結論、最高。
心が捩じ切れそうなのである。
死と生。
生きるために食べる、という生の根本的なストーリーから始まって、貧しさ、ひもじさ、人間が他のいきもの達を使い尽くす(食べたり皮を剥いだり)エゴ…
そんな人間の残酷、それに並行してゴドーとはづの甘くて優しい空気感。
両極端の同居する驚くべき世界。
この2巻の展開として、また、また。ゴドーが死んじゃいます。
布人形が「死ぬ」とはこれいかに。
はづはまた一から旅を始めることになります。
そこで出会う色々な存在。
仕立ての魔法に似た「編み物の魔法」を持つ女性や。
拾ったボロ人形や。
嫉妬に苦しむ「帽子屋」や。
無人の遊園地でまだ働いているぜんまいじかけの自動人形や。
全てエピソードに共通して、はづはおもて裏無く自分の真心を差し出す。
それはまるで「幸福の王子」のよう。
残り少ない布と糸で少しでも役立つように何かを仕立てて、惜しみなくあげてしまうはづ。
でもそれらの全てがまるで恩返しをしてくれるようにはづを守る何かに変化する。
それはイカサマの賭けにも勝てる賭け事の神であり、黒猫の正体であり。
ただ、はづ本人は何も望んでない。恩返しなど。
だから自分を守るためにまたしても護堂が消えた時、「僕は何もいらないのに…!」と慟哭するのだ。
そしてまた、残った腕を開いて小さなゴドーを作り直すはづの姿に震える…
このストーリーはまだ続いてくれるのだろうか?
残酷と感動を繰り返して、はづの願いは叶うのか?
魂は布人形に宿り、護堂は「護堂」として在れるのか?
いつも通りARUKUワールドの凄さに打ちのめされて、立ち上がれる気がしません…
ちょっとぉ…なんで私コレ発売時にスルーしてた⁉︎…と後悔の嵐!
これ最高じゃないですか…
ストーリーはね?まあBL的にはよくある話なんです。
気の合わない冷たい上司が実はエロくて…
はじめはカラダからのセフレ関係だったけど次第に本気で…
…という展開。
正直ストーリー展開的にはどうなるのかは百も承知なわけなんだけど、ならつまらないのかというととんでもない!正反対。
分かりきっていながらもこんなにのめり込んで読めるのか!というある意味驚愕の作品力を感じさせてくれた!
上司の八嶋の貪欲さは度肝を抜くほど。
なのに職場ではおくびにも出さない。そのギャップに若い酒井なんて太刀打ちできるわけない。
だからどんどんはまってく。好きになっていく。
この作品の好きなところは、八嶋も酒井も駆け引きをしないところ。
まあはじめっからカラダ!セックス!という剥き出しの関係性な訳で、酒井は好きになったから独占欲も抱くし、八嶋も一度受け入れるとなれば心も奥まで欲しい、と求めてくるわけで。
八嶋の貪欲さっていうのはつまりは心の渇き。
表面上のドエロさを突き抜けて初めて心まで触れてきた酒井に、身はもちろん心も、となるのは必然。
体と心の両方で激しく求め合う2人は、正に私好みの「ストロングスタイル」。
そしてこの作品は八嶋もいいけど酒井もいい。
ワンコっぽくもあり、囚われた姫・八嶋を恋で救う絶倫騎士のようでもあり。
なにしろ「目ぢから」を感じさせる。その視線に八嶋への恋心も独占欲も嫉妬もきらめいてる。画力ですね。
とにかく、なんで読んでなかったの!と自分で自分を叱りたい良作。
「神」で。
レビューも多いので感想だけ…
とにかく面白い!
最高!
どこがいいかというと…
まず攻めの桐嶋先生の長髪!(私長髪大好き)
そして、始まりはアホエロながらどんどん純粋でストロングなラブストーリーになっていくところ。
まず主人公のノンケガテン・佐伯。
おバカで押しが強いけど、憎めないしどこか可愛げがある。
メスイキさせて!と強引に桐嶋先生にセフレになってもらうんだけど、なんだかんだ言いながらも付き合ってくれる桐嶋の事が段々好きになって…
この恋心の始まりから高まりの描写がいいんですよ。
まるで少年の淡い初恋みたいな可愛らしくて真っ直ぐなドキドキ感!
ヤってることはドエロなんだけど、心情は非常にピュアでストロングなんです。
ストーリーの「転」的にはテッパンの「誤解とすれ違い」展開もキッチリ盛り込まれ。
佐伯が離れていった後の桐嶋の視点からも、佐伯と過ごす時間の楽しさ、かけがえのない存在になっていた事が描かれ。
つまり「両片想い」の切なさに変化していくストーリー運びも巧み。
エロ魔人に巻き込まれたクール美人が、あなたがいないとつまらない、私の隣で笑いかけてほしい…なんて言うようになるんですよ!
この胸熱感!
ストーリーはドストレート、Hはドエロ。その上桐嶋先生のルックス超私好み。
これは「神」ですね!
すごく良かったです!思いっきり期待以上でした。
というのも、私的には単に「女装男子もの」をちょっと読んでみようみたいな感覚だったので。
読んでみたら、駆け引き無しの真っ直ぐなストロングスタイルが私の好みど真ん中でした。
その中に等身大の高校生ものらしい清潔さ、若さ、切なさと恋心がギュウギュウ詰まってる。
冒頭は女装男子なんですよ。
女の子みたいに可愛いクラスメイトの南。
その姿にいわば一目惚れして、男だってわかってからも気にかかってしまうまっすぐ男の高松。
でも初めは変化球的なんですよね。南は鈍感フツメンの潮田にずっと片想いしているんです。
その事を南から直接聞いた高松は南を応援するわけなんだけど…
この3人が(大人からの目線的に)なんかとっても可愛くて。
変な嫉妬とかあざとい駆け引きとか全然無くて、すごく自然で、すごく真摯で、直球で。
嫌なこと悲しいことは一つも起きません。
鈍感な潮田は残酷でもあるけれど、高松がいるから南にも救いがあるんです。
でも、潮田に全く見込みが無いから仕方なく高松に行くわけじゃない。
ちゃんと高松を好きになって、高松との恋に進んでいくんです。
2人の初Hったら…もう〜〜!読んでてジタバタしてしまった…!
誠実高松と、ヨユーぽいけどやっぱり真剣な南。やーんカワイイ!
で、卒業して。
ちゃんと続いてて。
これからもまだ続いていく2人が。
も〜うめっちゃ尊いわ…
やっぱツブキ先生、ストーリーの組み立てとか心理の流れの描き方とか、うまいですよね…絵もいい。
読み応えありました。この「超えてくる感じ」に「神」を。
ズバリ傑作。
なんか…心にズバッと打ち込まれたみたいな気分。
一言で言うと、セックス恐怖症気味な受けが心優しいデリヘルキャストと一緒に心と身体の両方を解放させて、ラスト愛を知り愛を得るお話…なのかな。
付き合ってた相手から投げられた酷い言葉。
復讐を胸にいざ床上手修行!
なんていう軽いノリでは全くなくて、なつめさんのセックス時における強張りや怖さ恥ずかしさは非常に深刻です。
しかし、話を聞いたキャストのコウは一緒に少しずつ克服できるように導いてくれる。
導くだけでなく、初回から結構自分もズッキュンきてたりして。
でもそうやって抱きしめられたりキスしたり、体を触られたり相手を触ったり。
そのうちに、自分の態度の方も相手を傷つけていた事がわかりはじめ…
そうですよね。コウの言う通りセックスはひとりでやるもんじゃない、あったかいもんだ…
いつもいつも指先が冷たくなってしまっていたなつめ。
それが伝染るように心が冷えていった恋人。
震えても強張っても許してくれるコウとなら。
セックスの練習的なストーリーだからHなシーンは多いです。
でもエロエロというよりなんかジーンときちゃう。
今までのつらい記憶を乗り越えようとするなつめ。
思い通りにならない身体をなんとか解き放とうとするなつめ。
コウの優しさを心でも体でも感じるなつめ。
元カレに謝りたいと思うようになるなつめ。
コウに好きと言えるなつめ…
なんか涙が出そうになっちゃう。
全国のちるちるに集いしリバ民よ…
隠れているアナタも出てきなさい。ここにまた一つ、リバストーリーが降臨なされた〜!
…とでも言いたくなるような可愛くて素敵なお話でした!
主人公は高校生CP。寮の同室なのかな?
後輩の古萱(こがや)が告白して藤和(トワ)先輩と付き合い始めて数ヶ月、今日は初めてお祝いする先輩の誕生日。
何が欲しい?と尋ねる古萱に「今日一日なんでも言うこと聞いてほしい」と。
唐揚げ一個ちょうだい、昼寝起こして、委員会終わるの待ってて…
そんな普段と別に変わらない小さなお願いばかり。
不安になってくる古萱だが…
そう、その晩。
受けのトワ先輩が古萱を抱きたい、と。
古萱ははじめちょっと拒否気味です。でも結局…
はじめて受けの準備から一部始終をトワ先輩にしてもらって。
トワ先輩がどんな感覚だったのか、どんな感情だったのか、を身をもって知る。
不快感や恥ずかしさや。
どんなに声を出しても乱れても大丈夫なのだという事も。
本作はいわゆる「同軸」。
一回のHで攻守交代してます。
そうして元々攻めの古萱が受けてみて何を得たのか。
愛されてる、そして受け止めてる、と。
いいなぁコレ!リバって愛だと思うんですよ。
攻めと受けは上下関係でも勝ち負けでもない。絶対に。
古萱が先輩のこと、2倍に、もっとそれ以上に好きになって欲しいよね。
リバップルってそういう加速する愛が感じられる。だからリバ大好き。
本作のような優しくて愛の溢れるリバ表現、大好きです。