美樹静さんのレビュー一覧

八月の疵痕 小説

美樹静  如月弘鷹 

ミステリー・サスペンス

前にこの方の本を読んだときも本格ミステリーで、ぐいぐいストーリーに引き込まれたのですが、このお話もサスペンス寄りの本格ミステリーでした。

主人公の陸はカメラマンの叔父、夏生と同居中。
叔父と言っても血のつながりはなく、両親を事件でなくして一人だった陸を引き取ってくれたという複雑な関係です。陸は両親をなくしたことにより、夜中に発作を起こしたり、夜に一人で出かけられない、血やナイフを見ると貧血…

0

True Love 小説

美樹静  香雨 

感情をじっくり描いた作品

とあるバーに集まるゲイの人々を描いたオムニバス形式の短編集で、二つのカップルのお話が入ってるのですが、どちらも短編と思えないくらい、一話一話読みごたえがありました。
一話でも一冊の本として成り立つのでは、と思うくらい、満足できた一冊でした。

心理描写がしっかり書かれていて、「男同士の恋愛」というものを、ストーリーは地味なのにとてもしっくり味わえます。
ドキドキして嫉妬して悲しくて嬉しくて…

3

鬼火 ホラー競作集 小説

花郎藤子  吉田珠姫  峰桐皇  美樹静  波津彬子 

神評価をつけたいところなのですが

とても読みごたえのある短編集でした。
これ一冊で長時間かなり楽しませてもらいました。
タイトル通り、ホラーをテーマにしたBLで、どの作品もしっかりしていて面白い。一つ一つがどれも引き込まれるストーリーでした。
お話として楽しめたという意味では神評価でも遜色ないのですが、萌えたかどうかというと萌えを重視では書かれていないと思います。
そういった意味で星4評価にしました。

「七番目の恋人…

2

レクイエム 鎮魂歌 小説

美樹静  香雨 

ストーリーが面白い

数年前に別れた元彼が自宅の近くで殺され、容疑者にされた主人公が自ら犯人を探すという本格ミステリーでした。
もうストーリーが面白くて面白くて、引き込まれて途中でやめられなくなりました。そのくらい、ミステリー好きの方にはオススメです。

主人公の萩島が友人・知人から話を聞いて、新しい名前が出たらその人のところに出向き、どんどん名前の上がった人をたどっていって手がかりの糸を繋いでいく。本格的で、一…

1

レクイエム 鎮魂歌 小説

美樹静  香雨 

「ゲイが絡んでる推理小説」系BL

面白かったです。大体BL界の推理物というと推理と主人公の恋愛が並行して進むものですが、この作品では恋愛要素がかなり薄めです。メインの二人は肉体関係どころかキスすらしません(兆しはある)。さらに主人公は必要とあらば愛していない相手とも肉体関係を持つので、そういった人物が苦手な読者は合わない可能性大。逆にこだわりが無くいわゆる「ゲイが絡んでる推理小説」が好きな読者は高確率でイケると思います。作中にはバ…

1

八月の疵痕 小説

美樹静  如月弘鷹 

恋愛要素薄め

 十五歳の遠野陸は、四年前の八月に母と義父を凄惨な事故で亡くして以来、義父の双子の弟でカメラマンの夏生と暮らしている。
 それというのも、陸はその事故がトラウマになり、発作を起こしたり、夜一人で眠れなくなったりしていたからだった。
 おまけに、八月という月はまた格別で、両親の亡くなった状況を思い出してしまうから、ますます陸は憂鬱になっていく。

 そんなある日。
 夏生と待ち合わせをして…

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鬼火 ホラー競作集 小説

花郎藤子  吉田珠姫  峰桐皇  美樹静  波津彬子 

レベルの揃ったホラーアンソロジー

花丸文庫の中でもこれは珍しく4人の作家によるホラーアンソロジーです。
これがですね、実に出来が良いんですよ。
ホラーというテーマのチョイスがいい具合に働いていて、各作家の色と持ち味がよく出ていて、夜寝る前に1話読んで寝るにはぴったりな一冊。
文中に挿絵が一切無いんですがこれはむしろイメージを膨らませる効果に繋がっていてそこがいい!
その代りイメージフォトと各話の前に黒地に白文字で作者の言葉…

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八月の疵痕 小説

美樹静  如月弘鷹 

サスペンスBL

両親を凄惨な事故で亡くして4年、15歳の陸は義父の双子の弟でカメラマンの夏生と一緒に暮らしている。
まだ若々しく、優しい夏生が大好きな陸。
たまたま知り合った夏生の仕事相手でトップモデルの章子に束の間母親の面影を見るが、彼女が夏生との結婚を匂わせたため、思わず手ひどい言葉を投げつけてしまった。
ところが数日後、その章子が死体で発見されて……

いつも良い意味であんまりBLらしくない作品を…

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