水上有理さんのレビュー一覧

陰陽師葦屋道満 地の巻(表題作 狐童子) 小説

剛しいら  水上有理 

柑子 VS 鼠の決着は…

完結巻となるシリーズ第2巻では、道満と晴明との有名な術比べとその決着が描かれます。

あらすじ:
夢のお告げを武器に主上に取り入り、裏で鬼達に都を襲わせる美童・安倍晴明。
晴明との術勝負に挑む道満だが…。

陰陽師ものでは主役として描かれることの多い安倍晴明ですが、本書では純然たる悪役。
年上の陰陽師・加茂保憲を身体で籠絡させるその姿には、童子とは思えぬ狡猾さと禍々しさを感じさせます…

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陰陽師葦屋道満 天の巻(表題作 夢通い) 小説

剛しいら  水上有理 

道満に注目した陰陽師もの

剛しいらさんの陰陽師もの、全2巻の第1巻。
晴明でなくライバルの道満にスポットライトを当てた珍しい作品です。

歌舞伎などで悪役として描かれることの多い道満ですが、本書では晴明の方が悪役。
その解釈も面白いし、耽美かつコミカルな世界観も魅力的で、オリジナリティ溢れるパラレルワールドとして楽しめるシリーズです。

あらすじ:
桜庭の中将という若き貴族に仕える家人・友則(受け)は、主の恋…

4

花宴 小説

ごとうしのぶ  松岡なつき  森内景生  山藍紫姫子  おおやかずみ  鳥羽笙子  中川勝海  水上有理 

やおい期の名シリーズ外伝集

90年代当時、人気作だったものの外伝を集めています。

さて、現在もバリバリ現役でなおかつ中央にいらっしゃるのはやはり
Flesh&Bloodの松岡なつき先生と、耽美の女王・山藍紫姫子先生かと思いますが、
こういう昔のものを読んでも、このお二方の作品ていうのはとても読みやすく
あまり古臭さを感じないです。普遍性といってもいいかも。

タクミくんシリーズの外伝は、あぁ学園モノの…

1

花夜叉 小説

山藍紫姫子  水上有理 

山藍センセイに見る赤江瀑の影響

さて、おそらくは若い世代の方々にとっては「えー!?」なキワモノ小説、
しかも能楽の世界ですから入りにくいことこの上なしと思いますが、
1980年代は同人誌レベルでもこういう作風ってありがちだった気がします。

私自身、80年代中期に当時で言う「耽美系同人誌」に参加しておりましたが
参加していたところの主幹がですね、血縁関係ドロドロ系好きで、主幹がソレですから
権力・血縁・執念でドロドロ…

7

花夜叉 小説

山藍紫姫子  水上有理 

入手完了w

文庫版を読みまして、これが衝撃作。
いろんな感想を書いておられるブログをめぐっていたらデスね
やっぱりハードカバーの挿絵がいい!!
という話を聞きまして
どうしても欲しくなって古本で見つけてまいりました(´∀`)
執念てすばらしい。
全体的な感想は、文庫版のほうに思いのたけをぶつけてしまったので
割愛させていただきますが、
挿絵がつくと耽美さが増しますね!!
弟のアキラくん。この…

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