本乃和可さんのレビュー一覧

うすくれないのお伽話 小説

凪良ゆう  本乃和可 

寡黙な男の宝物

攻め視点です。
短編で無理なく、しっかり纏められています。
バツイチ寡黙男がひとりきり、残りの人生を忠実に生きるなか、失いたくない宝物に出会ってしまった。
いままでは農家同士の付き合いで必要な作り笑いが多かった男にとって、心からの歓びを得られた。
愛する歓びがひとすじの光となったんですね。
攻めの歓びは読者としてもとても嬉しく、胸に沁みました。
しかし、失いたくない宝物ということはやが…

4

うすくれないのお伽話 小説

凪良ゆう  本乃和可 

凪良ゆう先生、初期の傑作!

小説花丸2008年春の号に掲載された短編。
諸事情あってお蔵入りとなっていた幻の作品らしいです。
たまたま電子書店を検索して歩いているうちに発見し、¥162円というお手頃感もあって即買いしましたが、読んで号泣してしまいました。

物語は、一人の老人の独白から始まります。
幼い少年に語り聞かせる昔話の形をとって、自分の人生を振り返るという筋書きですが、桃の妖精に恋した男はやがて人としての天…

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