葡萄瓜さんのレビュー一覧

二次創作

北高男子の蜜月(アンソロジー著者他複数) コミック

じわじわ

ジャンル自体の持つ雰囲気なのか、それとも
作家さんそれぞれの個性の融合の結果なのか。
既刊三冊(暴走・熱情・誘惑)に比較すると
心理的な部分に重きを置いた編み方になって
いると感じます。
肉体描写を抑えているので余計にそそられる
ものがあると申しますか。

1

月光のイドラ 小説

野阿梓  春日聖生 

装い、より一層

93年に刊行されたハードカバー単行本を
C★NOVELS Fantasiaの一冊として刊行
したもの。挿画をBLらしくしたのは時流に
合わせての事でありましょう。

但し、本文の骨太さに些かも変わる所は
ございません。耽美でありつつもSFとして、
冒険活劇譚としてしっかり読める構成と
なっております。
殿方の書いた初期BLとしても稀少なもので
ありましょう。

2

月光のイドラ 小説

野阿梓  小島文美 

美が至上となる迄に

衆道志向の下集った私塾で縁を持った公彦と雅。
二人の関係は密やかな敬愛も絡んで中々に濃厚な
ものとして描かれて居ます。
その縁で結ばれた二人の活劇譚、と言う一面も
愉しめるでしょう。

元々SFの手練れであった野阿梓氏が試みた『やおい』です。
続刊である『緑色研究』上・下もかなり良い歯応えです。

2

いちばん優しい 小説

音理雄  日の出ハイム 

素直じゃない男

好きな気持ちが嵩じて…の行動が好転するか
暗転するかはその後の駆け引き次第です。
その点で言うとこの話の攻は手腕にも環境にも
恵まれたのではないかと。
決め手になったのは受の想いでしょうけどね。

日の出ハイムさんの挿絵が実に良く合った佳作です。

0

放課後まで待てない J★GARDENアンソロジー (2)(アンソロジー著者他複数) コミック

まんだ林檎 

Jの方舟

このアンソロジーを紐解くだけでもJUNEと言う
ジャンルが一筋縄では行かないと言う事を体感
して戴けるかと愚考します。
JUNE=耽美は概ね正解ではあるのですが、
それ以外の要素…自虐を含む笑いや迸る劣情等も
併せ呑んだ上でこのうねりは静かに育ってきたのです。

そこから十年経ちました。
JUNEの方舟はどの方向に進んでゆくのでしょう。

1

恋の渇き コミック

高口里純  穂波ゆきね 

割り切れない、割り切らない

タイトルが全てを物語ってしまっています。

主人公達はそれぞれの恋のために渇き、
そして同時に共犯者であり、そして肌を
重ねている。
そこには多分想いの入り込む余地は
無いのでしょう。

良き作画者を得たお陰で、張り詰めた
空気に少し潤いが加わったのが幸いです。

2
二次創作

氷堂涼二 E.T.D編(2) コミック

氷堂涼二 

補足としての二次創作

『E.T.D編』1後半収録の「部長、交換。」シリーズの続編
「部長、交換。DX」シリーズを丸々収録した一冊。
原作にツッコミと補足を入れながら楽しめる二次創作仕立てと
なっております。

あえて言えば、ブライト出版より一冊に纏められて刊行された
「部長、交換。」シリーズよりもこの一冊の方がカバーデザインが
良いですね。カバーの美を優先して敢えてハイランド版で揃えると
言うのも一つの…

1
二次創作

死ぬ気で笑え!M-1パラダイス 笑いがいっぱいギャグオンリーアンソロジー(2)(アンソロジー著者他複数) コミック

まず…ありき

REBORN!ギャグオンリーアンソロジーと
なってはおりますが、作品世界の前提として
BL視点での解釈が介入します。
完全に健全なギャグを求めたい方は避けて
通られた方が無難でしょう。

愛も高ずれば笑いに転じるという事で。

2

レプリカントの夜 コミック

加山弓 

しなやかに品あり。

幼い頃に憧れていた先輩と再会して、暴走する。
そう言う筋書きを只暴走のまま描くのではなくじっくりと
磨き上げて描く手腕は、お見事と言うばかりです。

惜しい作家さんが逝去されてしまいました。
もう三年が既に経過致しましたね。

2
二次創作

氷堂涼二 E.T.D編(3) コミック

氷堂涼二 

甲乙難き

後年ブライト出版より『氷堂涼二 15少年漂流記編』として
版を新たに刊行される事になる一冊です。
『15少年漂流記』と言う同人誌の世界を完全に味わい尽くし
たいのならばブライト出版より刊行された完全版をお奨めします。
ですが、このハイランド版も評者からすれば捨て難い魅力があります。
多少なりとも換骨奪胎された部分がありますから。

装丁の違いで決めてみる、と言うのも一興でしょう。

2
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