葡萄瓜さんのレビュー一覧

僕達・現在進行形 コミック

橘孝志 

男性向け構造

作品の傾向が男性向か女性向か、と問われれば
男性向であろう、と評者は判断します。
この当時、ボーイズラブと言う言葉は存在したものの
普遍的なものであるかといえばそうでなく、従って
その定義も普遍的ではありませんでした。
この収録作品の初出誌からして「美少年」をキャッチ
フレーズにしたものでしたから。

愛玩される対象が美少女から美少年に摩り替わった、
そう言う世界といえば判り易く…

1

桃色四月少年 小説

菜槻さあり  穂波ゆきね 

ラノベだったら良かったのにねぇ…

思い返せば…評者がこのシリーズよりも先に
国立&育生シリーズを手に取り読んだのは
天の配剤と言うべきなのやも知れません。

国立&育生シリーズと同じ地平線上に存在する
世界ではありますが、ノリは確実に違います。
確かにこれもまたボーイズラブです。
ただ、ライトノベルのノリに相当近しいのでそう言う
点では読み手を選ぶやも知れません。

1

桃色四月少年 2 小説

菜槻さあり  穂波ゆきね 

まだ先は長い様子

男の子同士がいちゃつく物語をボーイズラブと
称するならば確かにこの物語もありでしょう。
たとえそれがイチャツキとドタバタ喜劇だけに
終始しても、ボーイズラブの範疇ならば。

これで物語が完結していれば、まだ良いの
ですけどね。いやほんと。

0

GUST vol.2(アンソロジー著者他複数) コミック

須賀邦彦 

じらしの時代

Vol.1に引き続き「YAOI COMIC」の表記あり。
アンソロジーと言う形態も方向性も確立されて
いない荒削りさと暴走しきれないもどかしさが
同居していると言う感じです。
古典としての参照物件と言うべきでしょうか。

2

愛なんかいらない コミック

七瀬かい 

錆付いた宝刀

ヤクザな攻は七瀬かいさんの得意ネタです。
そして、女装の受もまた七瀬さんの得意ネタです。
この二つが一緒に登場する本作は、それ故に
成功を約束されていた、筈なのです。

どうしてこんなに物語の切れ味が悪いのか、
評者も読んでいる最中頻りに首を傾げました。
進行のテンポもそんなに悪くは無い筈です。
でも、何かが足りない。
七瀬さんの作品にいつも潜んでいる何かひと味が、
見当たらな…

1

君知るや恋の花 コミック

生嶋美弥 

一番身近で最大の障壁

生嶋美弥と言う作家さんは、絵柄からほのぼのした
作風が一番得意だと解釈されがちですが実はとんでも
ない曲者です。
この商業デビュー作からして組み合わせが凄い。
受が32歳の僧侶、片や攻はその友人で檀家筋の造園
業者の息子・14歳。そして攻の受に対する思慕は5歳の
時には既に始まっていたと言う。
更に言えば受の友人である筈の攻の父もまた受に対し
友情の域を少し超えた思慕を彼是17年は…

3

明けゆく天 コミック

生嶋美弥 

明けゆくのは…

それはまだ彼等が壬生狼と呼ばれる前の頃の物語。
そして時代のうねりの中で、舞台は京都へ、そして明日へ。
漢なればこそ自らと直向きに闘う事もあるのでしょう。

『そして春の月』第二集、同時収録作はパラレル学園もの。

1

一人にしない コミック

生嶋美弥 

強かな芯

静かに紐解かれる篠原カヲルの過去。
それは彼と岩田天涯の絆を強固にする為の、
足りない欠片だった。
篠原カヲルは一度は離れ、そして還ってゆく。
彼を愛する友達の元へ。そして、かけがえの
無い二枚貝の一対である岩田天涯の元へ。

護られるだけではなく、自らも闘おうとする
受は誠に美しい。彼も漢である故に。

3

愛と勇気とチェリーパイ コミック

芳本茂珈 

流れの中で

表題作は1998年から1999年にかけオリジナルショタ
アンソロジー『ROMEO』誌上で「ないものねだり症候群」の
タイトルの元発表されたもの。
第二次ショタ商業誌ブームの中での旧作発掘と言う事で
単行本化されたものなのでしょうね。

萌えも確かに感じます。同時に同じ程度の違和感も。
性描写の部分が時々、本当に時々なのですがノルマで
描いている様に感じられてノリが悪いと感じてしまう…

1

君の声がする コミック

生嶋美弥 

過程は比例する

蕗谷忠則が雨宮誉を抱いた理由は
誉を再び立ち上がらせる為でした。
そして、時は流れ。
蕗谷忠則が雨宮誉に抱かれた理由は、
彼を愛したいと自覚したからでした。

雨宮誉が蕗谷忠則に抱かれたのは
誰かに愛されたいと願っていたから
でした。
そして、時は流れ。
雨宮誉が蕗谷忠則を抱いたのは、
包み込む様に彼を愛したいと欲した
結果からでした。

肉体的な立ち位置の逆転は、彼等…

3
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