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葡萄瓜
基本設定の作りこみの統一性が売りの アンソロ第二弾。 今回新キャラが三人増えて混乱するか …と予測された方もお出でかと思われ ますが、それは杞憂だった様です。 むしろキャラクターが増えた事でツッコミ所が より濃厚になった感が致します。 キャラクター設定も上手く現実と折り合いを つけておりますし 表紙の表を飾るのはモス&マクドナルド、 そしてシェーキー兄弟のバーガー組。 お…
牛乳リンダ
七話構成の収録作「年上の人」が 表題作に相当します。 物語の骨子は典型的なのですが、 その中に含ませているものに陰惨さの 欠片もないと言う所がこの方らしい 作品ですね。 第一話の時点で読み切りだった筈の 作品をここまで育て上げ、加筆と改稿で 更に良く仕上げた点に感服します。 同時収録の短編二編も良い味わいです。 殊にしんがりとなる「ラブってバニー」は こう言う視点もあった…
小野塚カホリ
普通に小野塚さんの作品が好ましいと思う方なら 併録作を褒めるでしょう。 表題作は小野塚さんの持ち味がしっかり詰まった 一編でありますがそれ故に胃にもたれ易いかと 評者は愚考します。 カバー下のワンカットこそが表題作の行き着く処で ある筈です。ただ形通りの縁よりは。
月夜の珈琲館
表題作を読み解く為には併録作『セントジョンズ ワートの庭』をじっくり読み、その後過去作品を お浚いした上で対峙する必要があるでしょう。 話の構成がややこしい訳ではありません。 話の骨格が骨太過ぎるのです。 でもこれもまたBLと言う文脈の結晶の一つ。
松下キック
強いて言えばこの一冊の中で描かれているのは 衝動の言語化なのかも知れません。 受攻が一応割り振られているにしてもそれは多分 結果論でしかなく、欲を一瞬感じたと言う点で きっと彼らは共犯者なのでしょう。 その共犯の責任をどう扱おうかと言う惑いが、 個々の作品の結末を導く鍵なのやも知れません。
東司麻里
収録作個々の筋立てについてはあえて触れません。 表題が総てを物語っており、ただそこにある程度の 深みが加わっているだけですので。 とりあえず荒削りな熱は時に熟練を超えるのです、 とだけ申し添えます。 イラストはかなり少なく、ほぼ文章だけできちんと 展開しておりますし。
一足先に申し上げますと収録作全編に渡り キャラクター崩壊と言うべき現象が発生して おります。 ただこれは作者の御乱心と言う訳ではなく、 物語世界の円熟に伴う登場人物の寛ぎの 結果と認識する事が出来ましょう。 この巻からシリーズを遡ってみるのもまた 面白い読み方かも知れません。 後書きではこの後もシリーズの商業出版が 継続する見込みだったとの様子が伺えますが、 現時点ではこれ…
表題作が元々書かれたのは後書きから 逆算すると1999年頃の事である様です。 そう言う部分を含めて読むとこの作品は 又新しい表情を見せる事でしょう。 そして表題作の後日譚とも言うべき 「泳げない魚」によって更に物語の世界は 転回します。 お約束の様でお約束ではない、そう言う方向に。 その中で収録されたN大シリーズは 医学生の心象風景を描いたもの。 さらりとした痛みのある一編…
映画に準拠した内容を、と言う事で今回も描き下ろしが 多くなっております。六名様が描き下ろしで参加となって おりますね。 そして全体のトーンとしては事に及ぶ前の緊張感を 至上としている手応えがあります。 緩やかに作家陣の交代が見られるこのアンソロジー シリーズ、果たして何処まで続くのでしょう?
渡瀬悠宇
今回、評者は邪道ではありますが巻末から 読み進めました。 そして半ばで小休止し今度は巻頭から。 この物語は謎解きが眼目ではないのですから その云々を俎上に載せるのは野暮でしょう。 それでもただ一点だけ評者は躓きました。 でもその僅かな曇りも無かった事に出来る程、 細やかな心情が紙幅からは感じられます。 これは、一つの儀式を成就させる為の物語です。 そして儀式が成就した瞬間…