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54/138(合計:1371件)
佐藤真理乃
葡萄瓜
表題作はタイトルで既にネタバレになっている 感もございます。 思春期に発生した一瞬のボタンの掛け違いを 残酷に、そして鮮やかに展開させた物語です。 併録作の前者は言うなれば片思いへの自問自答。 そして後者は劣情の中に紛れた真意の物語。 収録作はいずれも発行から五年程遡って紡がれた ものですが、色褪せるどころか一層鮮やかに 煌いています。きっと瞬間が記録されたのでしょう。
中田雅喜
この作品がJUNEに掲載されていたと言う 事実を改めて考えると、評者は暫し立ち竦んで しまいます。 JUNE=耽美、と言う基本方針をこの作品の 存在は軽々と揺るがせてくれますから。 流行は回帰すると言うのが世の常であるならば、 この作品が回帰するべきは恐らく今ではないか と愚考します。 それだけの力を含んだ作品ですので。
JUNEの初期の空気が竹宮惠子さんの作品で 彩られたとするならば中期は恐らくこの方の このシリーズが醸しだす空気に彩られていたの だろう、と評者は勝手に思っております。 巻末の中島梓さんの解説も恐らくJUNEに潜んで いた空気なのです。仮令今の感覚にそぐわないと しても。 そう言う空気を味わう為に一読するのも多分 ありでしょう。
吉杜玖美
評者の場合、擬人化と言う区分で読むと 萌えが発生しませんでした。 この物語世界の展開で登場人物を擬人化として 当て嵌める必然性が正直希薄だと感じ取れる のです。 擬人化フィルターを掛けるにはそれなりに 説得力が必要でしょう。 擬人化フィルターを無理に掛けた部分で損をして 居るかも知れない作品だな、と感じました。 変に名前を作ってしまった時点でノリ難かったの かも知れませんね…
「ハート・ブレイク・カウンター!! KOされたい」 「はじめの一歩」で商業アンソロジーを作ろうなんて、 何処でどう企画が持ち上がったのでしょう。 結果として濃厚な一冊になったから良いようなものの。 まさか出ていないだろうと言う事でスルーされがちな 一冊ですが、機会あらばお手に取る事をお奨めします。 味わいが中々にございますので。
タイトルから既にお察しの方もいらっしゃるでしょうが、 「め組の大吾」二次創作アンソロジー四冊の中の一冊です。 冒頭からどういう顔ぶれだとのけぞりそうになりますが、 皆そう言う時代を経てきたのだと言う事で。 オヤジと汗臭い男が好みであるならば、偶然手にした時に 一度目を通しても良いかと思われます。 テレビドラマの方とは確実にリンク致しませんのでご用心。
ネタバレ
表題作シリーズはぶっちゃけて言いますと ナマモノ二次創作を基盤にした創作です。 あの人ですよねと確信された方の直感は 正しいでしょう。 その直感は同人誌より採録された短編二編に よって確実に裏付けられる筈です。 同人誌からの再録分には一切誤魔化しの 為の加筆がございませんから。 資料として読み返した筈が作中からはみ出る アッケラカンとした愛着につい共感してしまう、 そう言う…
水野透子
ショタ作品の中にさり気なく毒を織り込んで いたりするこの作者さんの割合に正攻法な BL短編集です。 表題作とワイド4コマを除いて全てが学園もので 構成されています。 性描写の部分でこの作者さんを知った方には この本の各作品の展開の歯応えに少し戸惑いが あるかも知れません。 が、そう言う基礎がないとさり気ない棘を作り出す 事は多分難しいのです。 短編ならではのコクが、さらりと…
こうじま奈月
4コマ展開の分量がぐっと減った今巻。 ストーリー部分が増加して展開が明確になったかと 問われれば評者は首を傾げざるを得ません。 4コマのノリとストーリーのノリとは似ている様で かなり違うものですから。 物語の基本設定集と解釈して読むと面白味が 多分引き出せるかと思われます。 作品として展開するにはこの続きがどうしても 必要になりますが。
明確にアレコレしているカップルもいるには いるのですが、そいつ等の話は番外編扱い なので受攻無しと区分しました。 4コマ作品が基盤ですので笑いとお遊びが 作品世界の身上です。垣間見えるシリアスな 部分は楽屋裏と解釈してそれなりに愉しむのが 良いでしょう。 敢えて一言で言えばこの作者さんの遣りたい事の 九割九分が詰まった一冊であろう、と。