total review:308377today:3
ようこそ!ゲストさん
無料会員登録
ログイン
ログイン 無料会員登録
58/138(合計:1371件)
尾崎南
葡萄瓜
『絶愛』と時折重なりつつ、時に『絶愛』よりも 深い部分を見せる。 尾崎南の構成要素としては商業も同人も必要 だったのでしょう。 荒々しい劣情を至高の関係の構成要素とした、 その手腕は両輪が無ければ成立し得なかった でしょうし。
恐らく、『絶愛』の基盤となった感情を描く手法で 出力された同人誌の総集編としてはこの巻で 一区切りになる筈です。 絵柄もまだ80年代の名残を留めておりますし。 いわば正伝の終わり、と言う感じでしょうか。 しかし伝説はここでは終わらなかったのです。 終わらせる事が出来なかったのかも知れませんが。
『絶愛』を深く知る為には、『独占欲』を通読した 方が良いのかも知れません。 『独占欲』が裏に当たるのか表に当たるのか、 評者も未だに判じかねておりますが。 目に見えない空気に劣情を含ませるのは、 技でしょうか。
尾崎南さんの紡ぎ出す作品が単純にエロだけ だったならば、評者は多分BLの世界からさらりと 足抜けが出来ていたでしょう。 まったく。 劣情を綴ったその筆で永遠を説かれては、つい コロリと行ってしまうじゃないですか。 そう言う時代だったのかも知れませんが。
尾崎南が尾崎南でしかなく、他の作家さんと 同じ位置に安住出来なかった理由はこの本に 収録された『汚レタ純情』を読めば判り易いかと。 アンソロジーに収録されているのは、無毒化された 尾崎南の出汁ガラに過ぎないか、と。
多分これは評者の勝手な思い込みですが、 キャプテン翼同人誌に触れた方の中で 尾崎南さんの作品に触れた事のない方、と 言うのは多分居ない様な気がします。 評者も彼女の作品に洗礼を受けてしまった 一人です。 粗筋にある様にこの「独占欲」と言う再録 シリーズはこの版に至るまでに二回版が 重ねられています。 筆者が触れたのはこの版になる前、二回目の 版だった筈です。 もしこのシリ…
烏山千歳
収録作の初出の割合を考えればこの版元ではなく ビブロスから刊行された方が幸せだったのだろう、と 思いを馳せてしまう一冊です。 何故ならこの本が刊行されてから一年もしない内に 版元が夜逃げ同然に倒産してしまい、再販が困難な 状況に追い込まれてしまったので。 閑話休題。 表題作は読み取り方によってはBL作品の筋の 組み立て作法とも読み取れる作品です。 が、陰湿な部分が一つも無い。…
西原ケイタ
『我慢できない』以外の全作品に対する所感は 一言に集約できます。 ずばり「じゃじゃ馬慣らし」です。 舞台設定を変えてはありますが、展開の基本は 「じゃじゃ馬慣らし」。攻は受より下の位置にいる 事は無い。 そう言う作品が四皿続いて箸休めも同じ様な 趣向で続いたら…正直飽きます。 『我慢できない』で漸く逆の構図が見えたので 読者としては救われましたが。 ただ、表題作含む四作品の…
評者は正直テーマアンソロと言う奴がどうも苦手です。 テーマの縛りだけでも充分なのに、たまに地雷の様に 要素を盛り込み過ぎて個々の作品の持ち味を殺して るんじゃないかと閉口するものがあるので。 で、この本ですが。 各作品個々のバランスが良く、又全体のバランスも 非常に良い。丁度コース料理を食べる様な感じで 違和感なく胃に収まりました。 〆のデザートに当たる山田酉子さんの作品が若干…
擬人化もここまで来てしまったのか、と 溜息が出る一冊には違いないでしょう。 その溜息が失望か納得かは別問題として。 評者は結構美味しく戴きました。 表紙のキャッチコピーでボケツッコミを かましているのは一寸どないやねんとは 思いますが。 閑話休題。 きちんと練り上げた設定の上で世界観が 展開されておりますので安心して読める 部類の擬人化本であろうと思われます。 惜しむらく…