葡萄瓜さんのレビュー一覧

JADE コミック

びっけ 

空気の問題

主人公のフランツと対の存在になるのは
「翡翠」―JADE―と名付けられたGEMと
総称される精巧なからくり人形。
彼等の絆を説明する為にはボーイズラブと
言う枠組みはとても便利です。
しかしながら彼等の絆は受攻と言う力学作用に
よって左右されると言うものでもないのです。
あくまでも彼等の絆の存在がボーイズラブと
言う枠組み・文脈を使えば説明出来る、と言う
だけで。

GEMを…

3

やれるものなら! コミック

柊のぞむ 

ケモノと理性

純情を理想にしてても体が反応してしまえば
そちらに引き摺られてしまう。
高校生と言うのはどうもその辺のバランスが
危ういお年頃の様です。殊に男子の場合。
表題作の悲喜劇の根源も正しくそこで。

それにしても良くぞ高校生ばかり一冊に詰め
込まれたなと感心します。又どいつもこいつも
それなりに暴走しやがって可愛くて仕方が無い。
巻末二作品に登場する鬼畜でさえも可愛げが
ある様に思え…

0

ぴかぴかBrand-new day コミック

依田沙江美 

さり気なく、成長

安井(保井)と旭の関係って、淡々としてる様で
結構激しく進展していますね。最初に肌を重ねる
直前なんてそれこそそう言う仲になる様な前提で
お互い状況を受け入れていますし。
いや、むしろ互いに激しい内面を抱えているからこそ
通じ合うものがあって、それで穏やかに関係が
収斂していくのやも知れません。
ああ、そう考えると史郎が幾ら旭をかっ攫いたいと
がつがつしても旭が揺るがない事に合点が…

1

mellow mellow ドラマティック・ボーイズラブ Vol.5(アンソロジー著者他複数) コミック

雁須磨子  中村明日美子 

期待し過ぎましたか

特集「彼氏腐男子」と言う事で。

特集に惹かれて手に取った一冊でございますが…
腐女子が千差万別である様に、一応腐男子にも
個体差異と言うものはございまして。
何が悲しゅうて腐男子のアレコレ展開のステレオ
タイプを繰り返し目にするのかな、と。

この特集は、少々時期尚早でしたでしょうか。

2

緑色研究 下 小説

野阿梓  小島文美 

余りに重い一夏として

時代が軋みつつうねりゆく中、
引き裂かれた運命は再び出会い、そして空白を
埋める様に濃密な情愛を展開する。そこには
世情の律の入り込む余地なぞ一切無い。
やがてひと時の騒乱が過ぎて後…。

仮想史書として大きく広げられた風呂敷が耽美と
言う過程を経て収斂され、思念の対峙と言う
SF的過程を経て日常へと還って行きます。

執行雅が過ごしたのは、青年への階段と
一言で言うには余り…

1

緑色研究 上 小説

野阿梓  小島文美 

鉄と蜜の狭間で

「月光のイドラ」で描かれた事件より一年後、
執行雅は寵愛される者としての美しさを開花
させつつも未だ不安定な心理状態の中にあった。
その最中に巻き込まれた理不尽な状況。
そして雅は否応無しに濃密な性愛の儀礼へと
巻き込まれてゆく…。

耽美とSF、そして精神理念を融合させた妖しくも
硬質な世界が展開されています。
暗い美しさにじっくりと浸る事ができる作品でしょう。

1

白衣の戦士オペレンジャー コミック

伊井トモ 

日曜日の朝に捧げる

白衣の戦士・オペレンジャー。
彼等は横尾医院院長・横尾ゲンの趣味と道楽に
よって集められたピンクをリーダーとする戦隊だ!
悪の組織・ビョウマの魔の手から日本を守るべく
彼等は今日も戦うのである!

……退かないで下さい。この作品もBLです。
BLの妖しさを飛び道具に使ったある意味卑怯な
作品ですが。

さてこの作品、ある条件下で読めばかなり
面白い作品である事は請け合いです。…

1

秘書は社長に口説かれる コミック

高倉知子 

定型の陰り

収録作全編がリーマンもので表題作を除き
攻が受を敬愛崇拝すると言う展開形式です。
評者にとっては美味しく戴ける筈なのですが、
どうも全編に渡り物足りなさを感じております。

どうもリーマンものと言う定型の最低限さえ
守れば後はどうでもいい、と言う感じの展開
処理が目に付いてしまって…。
リーマンものを描くなら描くで、もう一捻りは
欲しきものです。

1

Little Dog Liar Cat コミック

暮越咲耶 

心地よい幅広さ

デビュー作が和風ホラーだったり他の収録作が
ホラーに見せかけたコメディ・ハードSF・モデルの
恋愛事情と幅広く、描き下ろしの表題作続編は
受を廻る攻と小姑の攻防戦、と言う。
そこまで風呂敷を広げると何処かでボロが出そうな
ものですが、この方はどの作品もきちんと味わいを
引き出して供しているのが凄いですね。

各話とも短編としての収まりがとても良い感じです。

1

ある日 空から 突然に。 コミック

暮越咲耶 

尻切れ蜻蛉

完結さえしていれば神レベルかと愚考するのですが、
この巻に収まっている内容の限りでは『萌』評価も
贔屓目に近いものやも知れません。

ファンタジー作品であると割り切っても、ここまで
中途半端に放り出されたのでは評価に苦しみます。
第一この巻の進展では、やっと物語の序盤から
中盤のさわりに入った所と言う感じでしょう。
この巻に第六話まで収録されているこの物語、
少なくとも評者確認の…

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