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びっけ
葡萄瓜
ネタバレ
主人公のフランツと対の存在になるのは 「翡翠」―JADE―と名付けられたGEMと 総称される精巧なからくり人形。 彼等の絆を説明する為にはボーイズラブと 言う枠組みはとても便利です。 しかしながら彼等の絆は受攻と言う力学作用に よって左右されると言うものでもないのです。 あくまでも彼等の絆の存在がボーイズラブと 言う枠組み・文脈を使えば説明出来る、と言う だけで。 GEMを…
柊のぞむ
純情を理想にしてても体が反応してしまえば そちらに引き摺られてしまう。 高校生と言うのはどうもその辺のバランスが 危ういお年頃の様です。殊に男子の場合。 表題作の悲喜劇の根源も正しくそこで。 それにしても良くぞ高校生ばかり一冊に詰め 込まれたなと感心します。又どいつもこいつも それなりに暴走しやがって可愛くて仕方が無い。 巻末二作品に登場する鬼畜でさえも可愛げが ある様に思え…
依田沙江美
安井(保井)と旭の関係って、淡々としてる様で 結構激しく進展していますね。最初に肌を重ねる 直前なんてそれこそそう言う仲になる様な前提で お互い状況を受け入れていますし。 いや、むしろ互いに激しい内面を抱えているからこそ 通じ合うものがあって、それで穏やかに関係が 収斂していくのやも知れません。 ああ、そう考えると史郎が幾ら旭をかっ攫いたいと がつがつしても旭が揺るがない事に合点が…
雁須磨子 中村明日美子
特集「彼氏腐男子」と言う事で。 特集に惹かれて手に取った一冊でございますが… 腐女子が千差万別である様に、一応腐男子にも 個体差異と言うものはございまして。 何が悲しゅうて腐男子のアレコレ展開のステレオ タイプを繰り返し目にするのかな、と。 この特集は、少々時期尚早でしたでしょうか。
野阿梓 小島文美
時代が軋みつつうねりゆく中、 引き裂かれた運命は再び出会い、そして空白を 埋める様に濃密な情愛を展開する。そこには 世情の律の入り込む余地なぞ一切無い。 やがてひと時の騒乱が過ぎて後…。 仮想史書として大きく広げられた風呂敷が耽美と 言う過程を経て収斂され、思念の対峙と言う SF的過程を経て日常へと還って行きます。 執行雅が過ごしたのは、青年への階段と 一言で言うには余り…
「月光のイドラ」で描かれた事件より一年後、 執行雅は寵愛される者としての美しさを開花 させつつも未だ不安定な心理状態の中にあった。 その最中に巻き込まれた理不尽な状況。 そして雅は否応無しに濃密な性愛の儀礼へと 巻き込まれてゆく…。 耽美とSF、そして精神理念を融合させた妖しくも 硬質な世界が展開されています。 暗い美しさにじっくりと浸る事ができる作品でしょう。
伊井トモ
白衣の戦士・オペレンジャー。 彼等は横尾医院院長・横尾ゲンの趣味と道楽に よって集められたピンクをリーダーとする戦隊だ! 悪の組織・ビョウマの魔の手から日本を守るべく 彼等は今日も戦うのである! ……退かないで下さい。この作品もBLです。 BLの妖しさを飛び道具に使ったある意味卑怯な 作品ですが。 さてこの作品、ある条件下で読めばかなり 面白い作品である事は請け合いです。…
高倉知子
収録作全編がリーマンもので表題作を除き 攻が受を敬愛崇拝すると言う展開形式です。 評者にとっては美味しく戴ける筈なのですが、 どうも全編に渡り物足りなさを感じております。 どうもリーマンものと言う定型の最低限さえ 守れば後はどうでもいい、と言う感じの展開 処理が目に付いてしまって…。 リーマンものを描くなら描くで、もう一捻りは 欲しきものです。
暮越咲耶
デビュー作が和風ホラーだったり他の収録作が ホラーに見せかけたコメディ・ハードSF・モデルの 恋愛事情と幅広く、描き下ろしの表題作続編は 受を廻る攻と小姑の攻防戦、と言う。 そこまで風呂敷を広げると何処かでボロが出そうな ものですが、この方はどの作品もきちんと味わいを 引き出して供しているのが凄いですね。 各話とも短編としての収まりがとても良い感じです。
完結さえしていれば神レベルかと愚考するのですが、 この巻に収まっている内容の限りでは『萌』評価も 贔屓目に近いものやも知れません。 ファンタジー作品であると割り切っても、ここまで 中途半端に放り出されたのでは評価に苦しみます。 第一この巻の進展では、やっと物語の序盤から 中盤のさわりに入った所と言う感じでしょう。 この巻に第六話まで収録されているこの物語、 少なくとも評者確認の…