葡萄瓜さんのレビュー一覧

太陽の下で笑え。 コミック

山田ユギ 

心憎い三角

高校生の時に夢を語り合ってから十年。
カミングアウトしてグラフィックデザイナーに
なった直樹と事務所を共にする様になった
フリーライターの近沢(チカ)。
そして、ボクサーを目指すも挫折し、根無し
草の遊び人になった壮平。
チカは壮平に片思いし続け十年、壮平は
チカに追いつきたくて十年、そして直樹は
二人の事を母の様に見守り続けて十年。
壮平とチカの距離は壮平が一度捨てた夢を
再…

2

まっかなおとこのこ。 コミック

タカハシマコ 

コンパクト、でも初々しい

2001年に桜桃書房からでた作品集を収録作品は
そのままに文庫にしています。この版で見られる
装丁の差異は…、

カバー絵と中表紙絵は桜桃書房版のものを
トリミング加工している

カラー口絵は両面印刷されており、表面に桜桃
書房版カバー絵の文字無し版、裏面に桜桃書房
版の口絵がそれぞれ縮刷されて収録されている

表題作と「インスタント・キス」の間に挟まった
ページのカットが…

0

守ってあげちゃう コミック

天堂まひる 

解凍過程

借金苦の為当たり屋を企てた一ノ瀬ひかるは腕っ節を
当たった車に乗っていた八代グループ総帥に買われ、
借金全額返済を条件に御曹司・都貴久のボディーガードと
して雇用される。
しかし都貴久はひかるの警護を不要と言い放ち、むしろ
ひかるを夜の玩具として扱う始末。しかしその行動の
元には心の傷が隠されて居り…そして二人は…。

鬼畜もの、と言い切るにはコメディー色と甘々加減が
強い作品で…

0

ドラマチックに恋してる? コミック

天堂まひる 

幼心の一途さ

幼稚園の頃より血縁のない叔父・佳之とともに
過ごす時間の長かった佑太。そしていつか二人は
恋人同士と言える関係になっていた。
佑太の受験を挟んで同棲状態に入った二人の
平穏な様で少し波乱含みの日々が始まる…。

絵柄を見ると単純にショタ気味と短絡しそうですが、
体躯描写はそれなりにがっしりしています。
作品のトーンとしては濃くもなく薄くもなく、読み易い
感じでしょうか。攻の佳之が…

0

センチメンタルガーデンラバー コミック

小椋ムク 

表裏一体

生々しさとあどけなさが違和感無く同居する
表題作シリーズに、やはり生々しい中に何処か
自分の中の大事なものを探して彷徨う短編が
五篇。
BLはファンタジーと言う物言いが良くされますが、
この一冊は言葉本来の意味合いでファンタジー
かと。
只やさしく穏やかなだけではなく、血肉もしっかり
詰まったファンタジーです。

5

溺れる人魚 コミック

ほり恵利織 

ノリ難い

ふとした事で水を怖がる様になってしまった
水泳部マネージャーと花形選手の恋を描く
表題作をはじめ、幼馴染の遠回りな両思い
への過程・夜の男と囲われ少年の一触即発
の恋・田舎での一夏で花開いた恋・保険医と
生徒のアブナイ関係・大学生から社会人に
なる過程のカップルの抱える悩み、と歯応えの
ある話が並んでいる筈なのに、何か一味足り
ないのに評者も首を傾げています。

絵柄と話も良く…

1

汝背(Nase) コミック

Dr.天 

水の中の硝子

表題作をはじめこの一冊は、幸せと言う感情は
ありますが幸せと言う状態からは恐らく程遠い
内容です。
心身のコンディションが悪い時はお読みにならない
様に、と老婆心ながら差し挟みます。

画家の北村はゲイバーで同門だった原田トキオと
再会し、挑む様に同衾の誘いを掛ける。
誘いを受け、自宅に北村を招きいれる原田。
しかし原田は自分ではなく自分が囲っている男・
栄を抱けと北村を挑発す…

5

誘惑するアダム コミック

松崎司 

埋もれる佳作

宮内庁特務局の非合法要員・霊能力者の
香原一成とその相棒で霊体の正宗は特務
局次官・袴田から一件の依頼を受ける。
スイスの生化学研究所で造られた「アダム」を
人間であるかどうか判定しろ、と言うのが
その依頼だった。
その依頼の関係者と関わる内、脳死した
袴田の弟の体に寄生していた正宗は自分を
見失いそうになり…。

軽快なSF仕立てながら骨太な表題作を始め、
一癖も二癖もある…

1

beast tamer コミック

松崎司 

根っこはBL

幼児体験から犬を恐れる様になった元格闘王が
犬と同等に飼い慣らされて行く表題作をはじめ、
新人アナウンサーとサドっ気のある料理研究家との
素直じゃない恋模様・彫師と少年の行きずりの関係・
外人野球選手とキューバ料理コックの穏やかな
関係・罠に墜ちた奔放な宅配ドライバー。そして
息抜きとして古典ネタでのキャラクター弄り。

出力されているのは筋骨隆々とした肉体でありますが、
進行の…

2

恋愛小説ができるまで コミック

松崎司 

性差論では触れられず

BLを性差論の材料として用いる方はいらっしゃるの
ですが、そう言う方は果たして松崎司さんの初期
作品の存在をどう認識しているのだろうか、とふと
気に掛かりました。

国文学界の重鎮・大江山京介が没した後、遺児の
文人は驚愕の事実を知らされます。彼には一切の
遺産が残されない事が判明したのです。
その理由として故人の一言。

「ホモの息子とホモの弟子を持った老人の苦悩を
知るが…

1
PAGE TOP