みやしろちうこ先生インタビュー

三十路半ばでいきなり王の兄だと言われ、溺愛され…


主人公の足弱(あしよわ)は、山奥で野人のように暮らしていた三十路オヤジ。ところが、生まれて初めて上京した都で、トラブルに巻き込まれます。なぜか、若き国王の兄だと言われ、宮殿に保護されて……。3月17日発売、みやしろちうこ先生の初小説『緑土なす 黄金の王と杖と灰色狼』。小説投稿サイトで大人気を博している古代王朝ファンタジーが、待望の書籍化です！ 王のレシュイヌは足弱を溺愛!! しかし、足弱は状況のすべてに困惑していて!? 多くの興味を引く設定やキャラの関係を楽しみながら、思いっきりはまり込んで読みましょう!! それでは「801 AUTHORS 108」第1214回、みやしろちうこ先生どうぞ！

Q. 作品紹介をお願いします！
異世界の古代王朝を舞台とした、受のオヤジが、年下美形国王攻に溺愛される話です。
攻はこの王朝最後の王で、血族しか愛せません。受のことを異母兄である、自分の「兄上」だと言い張り、深く求めます。
受は育ての親から、王族の礼を乱した生き方を批判する教えを受けて育ち、「兄ではない」と、むしろとんでもないと拒否します。
はたして受は王族なのか。攻の愛は受け入れてもらえるのか。最後の王を迎えた王朝はどうなるのか。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
国王としては優秀で英明、個人としては甘えたで寂しがり屋な美形年下攻×30代半ば、野人、世間知らずなオヤジ受です。

Q. 当て馬や重要な脇役は？
メインふたりに仕えて護る家臣、灰色狼一族です。
自分の命より王族が大事な一族です。
かれらの奮闘もご注目ください。


Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？
おじさんが、年下美形に溺愛されていること。
そのふたりのＨだけでなく、物語という流れをつくること。
自分好みのカプで、異世界で、物語に長く浸って読めること。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！
適度に笑いを突っ込み、暗くなりすぎないよう気をつけました。
これは楽しかった点ですね。
苦労したのは、書くとき、同じ姿勢ばかりしていたので体がガチガチになったことです。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います！
著者校正を、消せるインクのペンでしていたのですが、深夜、芯を替えようとして、ペンの胴体を回したら、それは硬くて……硬くて……。ゴムを巻いたり、お湯で温めたり、ペンチで挟んだり……。翌朝、購入した書店の文具コーナーで事情を説明し、不良品なので交換してほしいとレシートとペンを差し出したところ、店員さんが、きゅっとひと回し。
「最初は硬いことが多いんですよ」
昨夜からの奮闘がすべてコメディにされた瞬間でした。

Q. 今、何かハマっていることは？
今年は久しぶりに手帳を買いました。星座ダイアリーです。毎日短い日記をつけたり、本制作の日程をメモしたり、月や星の動きも見て、なかなか重宝しています。

Q. BL作家になったきっかけを聞かせてください！
好きなカプで異世界ものを。しかもできるだけ長くその世界に浸りたい――という欲求から、自分で書きました。その作品を「ムーンライトノベルズ」さんに投稿し、完結後も長く応援して頂いて、編集者さんからご連絡を受けました。

Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
二段組で上巻下巻あります。ずっしりくる厚みで、読み応えもたっぷりあるかと思います。
くわえて、この機会に上巻下巻それぞれに書下ろしをしました。
WEBで繰り返し読んでくださった方々に、紙媒体と挿絵と書下ろしを楽しんで頂きたいです。
単行本で初めて拙作を見かけた方は、厚みに躊躇するかもしれませんが……そこは、お試しを読んでご検討ください。
ご存知の方にも、初めての方にも楽しんでもらいたいな、という気持ちでおります。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして。オヤジ受好きが、年下美形攻から溺愛されて困惑するオヤジ受を、全身全霊で書きました。お楽しみ頂ければ幸いです。


担当編集より
誰もが認めるWEB発BLノベル屈指の傑作『緑土なす』がついに書籍化！
一度読み始めたら止まらない、その魅力は…。

(1)主人公・足弱の不器用さ
山奥で野人のように暮らしてきたにもかかわらず、いきなり「王の庶子の兄上」にされてしまった主人公、足弱。物語の最初では髪も髭もぼうぼう。今世王と灰色狼に“発見・保護”された後も、宮殿の贅沢な食事が口に合わず、餓死しかけます。30代後半でありながら、そのいたいけさ、不器用さに胸を掻き毟られます！

(2)究極の溺愛物語
血族しか愛せない宿命の王族なのに、たった一人流行病から生き残ってしまった今世王。孤独のために死にかけ、愛の飢餓状態にさえあった今世王が、野人のように暮らしてきた朴訥な足弱に出会った時……強烈な一目ぼれをします。そして、とにかく、縋るように、しがみつくように、愛する。全身全霊をかけて愛する。それがいいんです！

(3)王族命の家臣一族「灰色狼」たち
「緑土なす」のもう一方の主役は、王族を愛し、王族のありとあらゆる世話をし、王族に尽くすことを生きる喜びとする家臣一族「灰色狼」。今世王と足弱の二人の関係がゆっくりと深まっていく裏で、影に日向に支え見守る灰色狼たちの群像劇が進行します。身命を賭して王族を守り抜く彼らの生き様に泣けます！

まだまだ、『緑土なす』の魅力は語り尽くせません。
言いたいのはただ一言。ぜひ読んでみてください！

小説『緑土なす 黄金の王と杖と灰色狼』『緑土なす きみ抱きて大地に還る』

特典情報
アニメイト限定：書き下ろし小説ペーパー
コミコミスタジオ限定：書き下ろし小説ペーパー
有隣堂限定：書き下ろし小説ペーパー

「緑土なす」特設サイトはこちら

(C)みやしろちうこ・user/リブレ