蛭塚タウン先生インタビュー

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蛭塚タウン先生インタビュー伊予弁大学生の遠距離恋愛は… 上京流され×地元で不安な元ヤン!! 初コミックス『トーキョー・ジャーニー』

2018/07/29 19:23

毎話のベッドシーンで、心の距離を表現！恋の行方はいかに!?

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第1697回
蛭塚タウン／ふゅーじょんぷろだくと／ポーバックス BABY comics
コミックス『トーキョー・ジャーニー』6月25日発売

STORY
海と山、緑の瑞々しい町で同級生・なつめとの恋を育んできた翔。二人は地元の同じ大学へ進学するはずが、翔は東京の大学に合格してしまう。彼は流されるままに上京、そして一人暮らしを始める。居酒屋でのバイト、動画配信に夢中になる同級生、流行のファッション、環境の目紛しさに必死になる翔だったが…。繊細な心理描写が響く、蛭塚タウンデビューコミックス。

――作品紹介をお願いします
遠距離恋愛を描いたBLです。
田舎で育った幼馴染のカップルが、進学を機に東京と松山での遠距離恋愛になる物語です。
物語は上京した攻めの視点で描いてあり、心模様の移り変わりと、恋人との関係を中心に、主人公の成長群像劇を描けたら…と思って執筆しました。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
東京に翻弄される攻め×変わっていく恋人に不安を抱く受けです。
攻めの翔は、生真面目な反面流されやすく、ちょっとトラブルに弱いタイプです。　
受けのなつめは、見た目はクールですが人懐っこい元ヤンです。

――当て馬や重要な脇役は？
翔が上京後に出会う友人の、藤本と山田です。
沈みがちな翔を助けてくれたり、新しい物事への気付きの切っ掛けを与えてくれるキャラクターです。
学生時代の友人って一生モノだな、と思わされる事が多いので、これからも翔となつめとずっと付き合ってくれる良き友人であってほしいなと思います。
こんな友達が居たら楽しそう！って思ってもらえたら嬉しいです。

――今作のこだわりははどのあたりでしょう？
最初から付き合っている設定だったので、毎話で二人の心情が大きく変化するタイミングでベッドシーンにもつれ込ませる事です。
ベッドシーンの心の距離で、変化する二人の関係を描くことにこだわってみました。
私のお気に入りは3話のベッドシーンです(笑)

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
楽しかったところは、二人は愛媛の松山出身という設定だったので、大好きな伊予弁を喋らせる所です。
私は松山出身ではないので、伊予弁を調べたり、伊予弁を使う友達に教えてもらったり、セリフだけ抜き出してチェックをお願いしたり…！色々な思い出があります。
伊予弁めっちゃかわええし知ったら好きになると思うけん、みんなも伊予弁覚えて使こーてみてな！(監修済)

――今作にまつわる裏話はありますか？
ボツになったネームで、なつめがヤンキーだった時代の話がありました。
設定としては生きているので、同窓会ではなつめが強面の人達とツルんでいたりします(笑)
バイクいじりが好きなのも元ヤンの名残で、なつめのLINEのアイコンは愛車のバイクです。
実は、なつめが大暴れする3話もあったのですが、主人公がどっちか分からなくなる大暴れぶりだったのでお蔵に入れて、書き下ろしの方でちょっとだけ小出しにしました。

また、藤本はバイセクシャルで、山田はノンケのつもりで描いています。
藤本くんはじわじわ囲っていって、いつか山田くんをゲットする予定です。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
原稿を執筆中に引っ越しました！新しい家はワクワクしますが、親しい人達と距離が出来るのは凄く寂しかったです。
そろそろ猫ちゃんが飼いたいので、次はペット可物件に引っ越したいです(笑)

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
拗らせた同人誌を書いていたところ、今の担当さんにお声を掛けて頂きました。
ワガママを言ってばかりの私を、いつも優しく見守って頂き有難うございました～！

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
今回このような形で表に出して頂けることになり、とても嬉しく思っています。
沢山の方に関わって頂いて本を作るのは初めてだったので、感謝の気持ちでいっぱいです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして、蛭塚と申します！
拙くはありますが、書ける精一杯で二人の物語を描いてみましたので、機会があったら是非お手にとっていただけますと幸いです。
少しでも、御心に触れる事が出来たら嬉しいです。

担当編集より
作画なら緻密な描き込み。背景なら熟考された場所。
シーンなら光と影のバランス。物語なら一つ一つ積み上げていく感情。
とてもとても大切に蛭塚さんが心を込めて作られた物だということが、どのページからも伝わってきます。
是非、ゆっくりとじっくりと作品を堪能して頂きたいです。