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表題作トーキョー・ジャーニー

小日向翔・大学生
佐久間なつめ・大学生

あらすじ

初めての上京。初めての一人暮らし。
初めての遠距離恋愛。

東京に翻弄される攻め×変わっていく恋人に不安を抱く受け
君が誇れる男になりたい、ただそれだけだった。

海と山、緑の瑞々しい町で同級生・なつめとの恋を育んできた翔。
2人は地元の同じ大学へ進学するはずが、翔は東京の大学に合格してしまう。
彼は流されるままに上京、そして一人暮らしを始める。
居酒屋でのバイト、動画配信に夢中になる同級生、流行のファッション、
環境の目紛しさに必死になる翔だったが…。
繊細な心理描写が響く、蛭塚タウンデビューコミックス。

作品情報

作品名
トーキョー・ジャーニー
著者
蛭塚タウン 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
ISBN
9784865894981
3.3

(40)

(9)

萌々

(11)

(11)

中立

(4)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
11
得点
126
評価数
40
平均
3.3 / 5
神率
22.5%

レビュー投稿数11

すっごく個性的

松山が地元の高校生カップル、翔となつめ。
二人で受けた地元の大学に翔が落ちちゃって、記念受験した東京の大学の方に合格したことで遠距離恋愛になった二人のお話。

松山に残ったなつめと、東京で新しい経験を重ねる翔。
たとえ連絡を取る間隔があいたとしても時間を作って互いに行き来して、愛を確かめ合う。

東京の生活に慣れようと努力しながら満喫している翔の変化に気づいているなつめは、はじめのうちこそ垢抜けたと褒めてくれたけれど、次第に言葉少なになった。二人を引き離した物理的な距離は、確実に気持ちにも影響を及ぼしているはず。

微妙にすれ違ってるなぁ、
って感じながら読んでいる間はずーっと切なかったです。

遠距離の最中は、ちょっとした誤解はあっても、浮気もなく、誰かに手酷く騙されたり相手に隠し事をしたり、大きなトラブルに巻き込まれたりすることはありません。

松山のシーンに至っては、二人の家族すら出てきません。いつもなら背景に物足りなさを感じそうなのに、純粋に翔となつめ間のラブ度だけに焦点を当てて描かれているのが逆に新鮮で、ハラハラさせられながら読んじゃったのが不思議でした。

翔の大学の友人二人がサブキャラとしていい役割を果たしているし、実際いいヤツらです。でも最後の「extra」の終わりが彼らにとって不穏すぎます笑

ひょっとして続編かスピンオフありますか?

絵柄は少し耽美っぽくて、各章の扉にポエム的な文章が掲げられていて、
エロが劇画調だったりして、横文字のタイトルからは想像できないレトロな雰囲気に満ち満ちています。なんだかクセになりそうな作風です。

そのポテンシャルに「神」を捧げたい。

10

変わりゆく中で、変わってはいけないモノ

変わっていくモノ、変わらないモノ。
そして、変わってはいけないモノ……

遠距離恋愛となった2人を通じて、誰かを愛することの尊さを改めて感じることが出来ました。

環境が変われば、誰しも翔くんのように価値観が変わってしまうことでしょう。
元いた場所の変化のない様に、居心地の悪さを感じるかもしれません。
それでも、好きになった人を、誰かを好きになったという自分の気持ちは大切にしないといけませんね。

『アルファ戦隊アルレンジャー』や『さよならスーパーダーリン』のようなギャグ要素はありませんが、丁寧に描かれる描写が素敵な作品でした。

3

お互いに、ひとだけ変わらなかったもの

遠距離恋愛で、相手の事が大好きなのに何でかすれ違って上手く行かない。一生懸命なのに、相手に分かって貰えずに気まずくなり身近な友達の方が居心地が良くなって気持ちまで離れてしまう2人。切なかった。
きっかけ作ったバイト先の女子高生の香ちゃん、翔の荷物盗んでアパート届けて何がしたかった?好意からなんだろうけど、翔がアパートに居たとして、荷物届けた段階でドン引きだろうに。
オープンキャンパスで会って勉強教えて下さい以降に登場しないので、尻切れトンボ状態です。そこ描いて欲しかった。連絡先交換までは台詞にあったけど、実際に勉強教えたかは分からない。悪い子にはギャフンと言わせて欲しかった。
結局、翔はなつめに逢いに行こうとしたけど、すでになつめが東京に来てた。連絡無かった間、なつめ寂しかったろうに。東京の友達にも紹介出来て良かった。

5

青春ってやっぱりいいよね~(#^.^#)

「遠距離恋愛」ってだけで切なくて胸キュンしそう!と思い購入しました。

個人的には美人でエロい誘い受けが好物なんですが、残念ながらそんなお変態は登場しません(笑)
絵柄も私の好みとは違うのですが・・・
なんだろう、そんなことに関係なくストーリーにグイグイ引きこまれ一気に読みました。

全体的にとても丁寧に書き込まれているのですが、特に田舎の風景がとても美しく日本の原風景のようで、こんなステキな田舎で育った2人はすごくいいコなんだろうなぁとか

すれ違うこともあるけれど、お互いに相手を想う気持ちとか、すごく良かったです!
かわいい甥っ子の成長物語のような応援したくなるカプでした。

何よりも作家さんの熱量というか伝えたい情熱とかそんなものがすごく伝わりました。
良い邦画を見終えたような、心にジワジワくる1冊でした。



5

土と空と緑の匂い、アスファルトの匂い。

地方住の私にとって、大学入学して東京住まいは実感はわかりません。
だけど、やっぱり高校卒業して進学してからの2~3年目くらいは毎日、毎日自分だけど自分を探す、自分を知るような日々だったと思うんですよね。

この作品は、気になりながらなかなか読めなかったんです。
今、あの頃とは違うけどまざまざと思い出してしまいました。

伊予弁、初めて触れました。文字だけど生きている言葉って感じました。もちろん、私の地元の言葉も生きている。
感情の乗った話し言葉って本質が良くわかる。
翔となつめの、松山での日々は美しい!
あけびとか、自生していて帰り道に取って食べる。
一転して、翔が進学した東京は違う。
どっちが、どっちじゃなくて心の拠り所が何処に有るのかなんですよね。

ふらふらになっても、自分と誰かのために踏ん張る事の意味を、この作品を読んで考えてしまいました。

翔となつめが、迷って悩んで、選んだ未来に繋がる自分たちの事は彼らの選んだ精一杯のベスト。
読んで、ほんと良かったです。

18~20才ちょい迄の期間は、悩めば良いし、流されても良いし。もちろん、その先も流されても良いと思うんです。
でも、根っこの自分は残すんだよね。

うーん、色々思うところ深い、良い作品でした。

1

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