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 綾ちはる先生 インタビュー

2013/11/07 16:58

小説『あなたに恋はしたくない』(心交社)11月9日発売
今年8月のデビュー作『イエスタデイをかぞえて』がちるちるでも好評! 綾ちはる先生の第二作は、11月9日に心交社「ショコラ文庫」からリリースの『あなたに恋はしたくない』。前作では死神が登場しましたが、今作では主人公が作り出したある存在が、物語のひとつのカギを握ります。また、今回のインタビューでは、綾先生が将来「書いてみたい」という、時代やキャラの一端をうかがえました。おそらく、萌えの琴線をくすぐられるBLファンは少なくないと思いますよ! それでは「801 AUTHORS 108」227回目のゲスト、綾ちはる先生どうぞ!

Q. 新刊の紹介をお願いします!
主人公は中学時代の失恋を切っ掛けに、失恋相手の幻覚を見始めます。
十年間、その幻覚を恋人として暮らしていたところに、幻覚の元となったかつての失恋相手が現われて、なんとか幻覚の存在を隠そうとする主人公に対して、「お前は俺を好きになる」と予言する、というお話です。
こうして書いてみるとかなり電波なストーリーですが、シリアスです。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか?
俺様風な隠れ○○○×ツンデレ美人な豆腐メンタルです。
○の部分はネタバレになってしまうような気がするので、伏せておきます。読んで下さった方に「そうだったのか(笑)」と思っていただけると嬉しいです。

Q. 当て馬や重要な脇役は?
重要なキャラは、幻覚であるカズオミです。彼がいなかったら、主役二人は永遠にすれ違っていたと思います。

Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう?
自分の殻から抜け出し、外に目を向けるようになる主人公の姿が上手く伝わるといいなと思っています。
あとは、攻めの言動です。読み終わってから、あの台詞はこういう気持ちで言っていたのか、あれはこういう気持ちで行動していたのか、などと振り返って頂けると嬉しいです。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください!
社会人もの…というか、大人が主人公の話を書いたことがなかったので、完全に手探り状態でした。どうしたら大人っぽくなるか分からず迷走しました。
最終的には「二十代なんだから大人の階段上り始めたとこだよ! 未熟なところがあったって変じゃないよ!」と開き直って、いつも通りに書きました。

Q. 今作にまつわる裏話ってありますか?
最初、プロットを2パターン出していました。片方は今作のストーリーですが、もう片方は攻めの沖津がヤンデレで、主人公を監禁するという話でした。
担当さんに「幻覚見てる佑季(主人公)もある意味ヤンデレですよね?」と突っ込んで頂き、ヤンデレ×ヤンデレは濃い!! ということでボツになりました。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします!
引っ越しました。
近くにある某ドーナツショップに物凄い頻度で通っています。家だとサボってしまうので、プロットやその他の作業をやろうとして行くのですが、大抵はぼうっとしています。
カップが空になっていると、すかさずおかわりを持ってきてくれるお姉さんがとても素敵です。

Q. 今、何かハマっていることは?
ゲームが大好きです。
暇があればゲームをしていたい人間です。特に今年はずっと好きだったシリーズの新作が出るので、楽しみでたまりません。
真面目な方面で言うと、明治時代が好きです。大学でなんとなく近代を専攻したら、どっぷりハマってしまいました。
今の私ではまだ難しいですが、いつか、自由民権運動に奔走する青年の話とか文学に傾倒する少年の話とか書いてみたいです!

Q. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう?
緊張と恐怖で震えています。自分でも驚くくらいチキンでガラスなハートなんだということを、最近知りました。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
ちるちるユーザーの皆さん、はじめまして。綾ちはるです。
ありがたいことに二冊目の文庫を上梓して頂ける運びとなりました。
受けも攻めも、下手したら周りのキャラも粘着質という、ある意味前作とは間逆な雰囲気になりました。
はたから見れば鬱陶しい恋模様ではありますが、温かく見守っていただけると嬉しいです。
北沢先生のイラストがとても素敵なので、ぜひ手に取ってみてください!

担当編集より
ショコラ新人賞デビュー作家・綾ちはる先生の二作目のキーポイントは『幻覚』です。
単純に「幻覚と暮らす主人公」というとかなり病んでると思われがちですが、この主人公・佑季はちゃんと現実と幻の区別がついていて自分がおかしいことも自覚しています。まぁ、幻覚を作り出す時点で充分病んでいるのですが(笑)。
対して、知らぬ間に自分の幻覚を作り出されていたお相手の沖津ですが、彼は彼で不憫な子なんです、幻覚の件以外でも…。
あまり書くとネタバレになってしまうので書けませんが、未熟な二人が再会し、過去のトラウマから開放され、精神的な意味で大人になっていく…という、シリアスですが重くなりすぎず・暗くなりすぎず、でも心情はリアルに丁寧に描かれていて読み応え抜群です。
ぜひ、お楽しみください!

特典情報
コミコミスタジオ限定:イラストカード

(c)綾ちはる/北沢きょう/心交社

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