「BLのLはラブのL…」というのをいつもより多めに唱えながら描きました
同じ大学に通い、同じアパートに住む八潮と山吹。それ以外の接点はなかった二人ですが、山吹が八潮に急接近してきて……!? 8月25日発売、すもも先生の新刊『恋ひぞ暮らしし雨の降る日を』。恋に臆病な八潮とチャラく見える山吹が、結ばれる過程が丁寧に描かれ、読んでいて一緒に恋のドキドキを、これでもかと味わえます！ それでは「801 AUTHORS 108」第406回、すもも先生どうぞ！
Q. 新刊の紹介をお願いします！大学生同士の連作を含めた短編集です。
あとは、また別の大学生同士、石売りの青年と中年サラリーマン、カメラマンと学芸員の話を収録しています。
Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？お酒がやめられないことが玉に瑕な明るい男と、恋愛経験無しのネガティブな同性愛者というふたりです。
同じ大学に通い同じアパートに住む以外は接点の無い、けれどどこにでもいそうな大学生を目指しました。
Q. 当て馬や重要な脇役は？受けのバイトの同僚の女の子を当て馬的に出してしまったのですが、出すからにはちゃんと人格を与えてあげたいので、可愛く描けているといいなという感じです。
Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？恋愛に至る前までが好きなせいでいつもそういった話を描いてしまうため、続編を描かせて頂く上でもう少し恋愛に踏み込めるようにと「BLのLはラブのL…」というのをいつもより多めに唱えながら描きました。
Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！漫画を描くことは楽しくも非情に辛い作業なので、モチベーションを上げるため、自分の経験したもの、自分の興味のあることをなるべく組み込むようにしています。
結婚式場の配膳のバイト、博物館や鉱石などはその例です。
友達が自分のベランダで採集した朝顔の種をくれたので、まだ見ぬ花を夢見ながら朝顔をモチーフにしたりも。(現在ぐんぐん育っています。開花が楽しみ！)
そういうシーンを描くときはとても楽しいです。
Q. 今作にまつわる裏話ってありますか？表題作の攻めの下の名前が最後まで出てこないことに後で気づき、確認したら、プロットには山吹光と書かれていました。光くんです。
あとがきに書こうとしていたのもすっかり忘れていたので、このようなところで失礼致します…。
Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします！連作の間くらいの時期に、ずっと行きたいと思っていた南米旅行に行ってきました。
勢いでガラパゴス諸島を巡る船旅に申し込んだので、思い描いていた南米旅行というのとは大分違うものになりましたが、とても良かったです。
いつか海外を舞台にした話なども描いてみたいです。
Q. BL作家になったきっかけを聞かせてください！随分昔、BLっぽいカラー絵を載せるサイトを細々と運営していた時期に現在の担当さんにお声をかけて頂いたのですが、当時は漫画のまの字も知らない漫画素人だったので、カラーの絵だけときどき描かせて頂いておりました。
そこから5年くらい経ったある日、友達が「合同誌作ろう！」と誘ってくれて、そこでほとんど初めて実験的に描いた漫画を見本として担当さんに提出したところ、じゃあ商業やりましょうか、という流れでデビューさせて頂きました。
初めてのコマ割りからまだそんなに経っておらず、未だに素人感覚です。
かなり異色の経緯かもしれません。ご縁てあるものですね。
Q. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう？いろんな感情が混ざり合って胃が痛いです。
Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！ここまでご高覧頂きありがとうございます。
出るなんて夢にも思わなかった2冊目の単行本を出して頂けることになりました。少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
編集部コメントすもも先生2冊目のコミックスは大学生同士の等身大の恋。
大なり小なり、みんなにそれぞれ悩みや苦しみがあって葛藤する。
恋をしても劇的に変化するのではなく、少しずつ相手を理解して受け入れていく様子はとてもリアリティがありますよ♪
描き下ろしではまさかのネタが盛り込まれているので、是非チェックしてみて下さいね☆
特典情報★初版のみ描き下ろしペーパー封入
(c)すもも／東京漫画社
