フルカワタスク先生インタビュー

違う背景をもつ2人がポールを通じてどう絡み合っていくのか
人気ダンサーのなぎさは、ステージが終われば男に抱かれに行くビッチ。対して航は、踊ることにすべてを賭けた堅物です。犬猿の仲の二人ですが、なぎさはある夜、航のステージを目にして、その美しさに圧倒され……。10月24日発売、フルカワタスク先生の初コミックス『DANCING COLORS』。航の見せつけるような本気が、軽薄ななぎさを変えます！ なぎさは認めたくないと思うと同時に、航に惹かれている自分に気づいてしまって!? それでは「801 AUTHORS 108」第755回、フルカワタスク先生どうぞ！

Q. 作品紹介をお願いします！
CLUB-GRAND BLUEで繰り広げられるメンズポールダンサー、航となぎさのお話です。クラブのエースダンサー航と、若手人気ダンサーのなぎさ。最初は犬猿の仲だった二人がポールを通じて、どのように変化していくのか注目して頂きたいです。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
堅物ストイックむっつり攻(航)×ツンデレ純情ビッチ受(なぎさ)といった感じでしょうか…。航は踊る事を宿命とした、過去をいろいろ背負う堅物ダンサーで、なぎさは素直になれないツンツンした少し生意気なダンサーです。
Q. 当て馬や重要な脇役は？
メインの二人も大好きなのですが、グランドブルーのオーナーでもあるシゲが個人的にお気に入りのキャラですね。ダンサーたちの事を誰よりも愛している、リボン好き酒好き男好きの可愛いキノコヘアーです。

Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？
最初にメンズポールダンサーをテーマにしようと決めたのも、自身の身体を使い何かを表現する男性にとても魅力を感じていたことからでした。ですので、ダンスシーンを描くのはとても刺激的でしたし、力強さ、艶っぽさ、色気は常に意識して描いていました。ストーリー展開も恋愛色強めというより、自分とは違う誰かに出会うことで新たな感情が芽生え、それが次第に繋がりだすことでお互いがなくてはならない存在となる。パートナーになっていくとはどういう事なのかに、ポイントをおいて描いていました。
Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！
苦労した点…たくさんありますね…。まず、続き物を描くこと自体初めてでしたので連載の難しさがよくわかりました。エッチシーンも上手くなりたいです…。いろいろ上手くなりたいです。楽しかった点というか気楽に描けたところは、やはりシゲ(クラブのオーナー)を描いていた時ですかね。あと、モブを描くのも楽しかったです。個人的に航のような堅物男子は大好きなのですが、描くとなると意外と難しかったです。最初は性格の悪さが露出していたなぎさも、航の存在で徐々に可愛くなっていく様は「なぎさ可愛いなぁ～」と終始思いながら楽しく描いていました。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います！
担当さんとの打ち合わせ中「フルカワさん！ それ中二病ですよ！ 中二！」といわれる事が多々あり、しまいには周りにいる人からにもいわれるようになり、あぁ…もう自分は普段から中二なんだな…、と思うようになった事でしょうか。自分の事はなかなか客観的にみれないので、外部の意見というものは非常に有り難いです。
Q. 今、何かハマっていることは？
普段過ごす時も、作業する時も常に音楽を流しながらなので、音楽は生活の一部ですね。いろんなジャンルを聴いたり、初聴きする度に、新たなキャラクターやストーリーの芽生えなど奮起のもととなるので、音楽はかかせない存在です。個人的にアイスランドのアーティストが大好きで、いつか尊敬するSigur Rosのライブをアイスランドで体感することが夢です。

Q. BL作家になったきっかけを聞かせてください！
今作『DANCING COLORS』が初単行本となるわけですが、実はこの作品の第一話目は、自身がonBLUEへ投稿したものがそのまま掲載、デビューへとつながったという経緯です。掲載のご連絡を頂くまで、いち読者でしかなかった自分がそれを機に、初めての担当さん、初めての連載、初めての単行本と、何もかもが初めてづくしで日々緊張の連続でした。漫画歴も浅く、ましてやBLというジャンルも試行錯誤であるなか「何事も挑戦！」と、気力だけでここまできた気がします。右も左も分からぬ自分に、漫画のお仕事の機会を与えて下さったonBLUE編集部の皆様には感謝してもしきれません。BLにおける萌えという要素も本当に多種多様で、今後も模索していきたい所存です。
Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
緊張と不安でしかないです。ただ、漫画のお仕事を頂き単行本を刊行する運びとなり、コミックス一冊が出来るまで、とても多くの方のお力が加わり世に出ていくのだと実感し、描く側の人間として、よい作品を創りたい、もっといろんな事を研究したいという気持ちです。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
はじめまして。フルカワタスクと申します。初めての単行本ということで未熟な点ばかりの拙作ではありますが、少しでも何か感じ取って頂けるものがあれば嬉しいです。何卒、宜しくお願い致します。
onBLUE編集部 担当編集より
もともとは投稿作だった1話目を、ほぼそのまま掲載することになったのが本作のはじまりでした。何度かの投稿で飛躍的に実力が伸びたフルカワ先生からは、漫画を描きたい！ という本気を感じました。作品のブラッシュアップのため、大幅に改変や修正をしたのですが、5話は全ページに渡って描き直していて、デビュー作に掛ける並々ならぬ思いがたくさんつまっています。
はじめは、軽薄でどこか所在なく男に流されながら生きていたなぎさが、航に魅せられて「認められたい」と変わっていく姿はとても可愛いですよ!!
思わず目を引く素晴らしい装丁は、名和田耕平デザイン事務所さん。ぜひぜひ、手に入れていただければと思います！

特典情報
・応援書店特典ペーパー
・アニメイト特典ペーパー
・ホーリンラブブックス特典ブロマイド
・とらのあな特典 両面イラストカード

内容紹介＆お試し読みは特設サイトからどうぞ！

(c)フルカワタスク／祥伝社