
(闇)ピアノの上 散らばる楽譜を かき集め
(闇)親友の 寝顔見ながら 服を脱ぐ
(闇)不憫受け ここ掘れニャンニャン 誘えども
(光)テディベアを 離さぬ寝顔 見下ろして
(光)連れてくよ 君が望むなら どこまでも
(光)出張中 ふと君の顔 思い出す
(光)覚めないで 甘い夢だけ 見ていたい
(光)首筋を 流れる汗の 味を知る
(光)「俺のこと 名前で呼んで?」と ねだる君
(闇) 塾帰り 人影まばらな 通り道
(闇)手にかけた お前は俺の 想い人
(光)赤い色 繋がってるの 見えないの
(光)年下の わんこ後輩 憎めない
(闇)深々と 降り積もる雪が 君を覆う
(闇)待ってくれ 伸ばした指は かじかんで
(光)愛しげな 眼差しよこす 初彼氏
(光)「こっち来て?」 甘える君は 猫のよう
(闇)山奥の 田舎の村の 因習は
(闇)破られた 約束待てど 君は来ず
(闇) 部屋の隅 転がる指輪 写真立て
(光)綿飴の ようだと褒めた 癖っ毛を
(光)あと少し 赴任先から 帰る君
(闇)義理の兄 「止めて」の声に 躊躇せず
(闇)「好きだよ」と 言えばよかった 何度でも
(光) 今日明日と 両親不在を ほのめかす
(闇)嫌いだと 言い続けても 離れない
(闇) 今日明日と 両親不在を ほのめかす
(光)お土産に あなたがくれた ストラップ
(光)寝言言う 愛しい君を 眺めては
(闇)連れ込まれ 掴まれた手に 抗えず
(闇)発情し 無理やり噛んで 繋がった
(闇)ゲイバレと 失恋同時で はい詰んだ
(光)保健室 カーテン開けたら 君がいた
(闇)涙して 裾掴み乞う 「一度だけ」
(闇)食べ頃か 今か今かと 待ち望み
(闇) 別れ際 ありがとうと 君は言う
(光)一緒なら どこだって行ける 手を繋ぎ
(闇)魘される 君の夜明けに なりたくて
(光)決めたんだ 君の笑顔を 忘れない
(闇) 神様に 祈る恋ほど 叶わない
(闇)「誰ですか?」 目覚めた君の 第一声
(光)あんなヤツ! なのに心臓 鳴り止まない
(光)背の痛み 昨夜縋られ 君の痕
(闇)「僕以外 見ちゃダメだよ」と 言ったのに
(闇)「送るよ」と 巧みに君を 誘い出す
(光)ふと触る 君の耳たぶ 赤らんで
(闇)「抱いて」って 言っても君は 知らん顔
(闇)隕石が 衝突する日に 何をする
(光)初デート 回るゴンドラ ネオンの海
(闇)君は誰 知らない人の 膝枕
(闇)再会を 喜んだのは 自分だけ
(闇)錠剤を 噛み砕いても 満たされない
(闇)たけくらべ 追い越されたら 届かない
(光)蝉の声 煩わしいなと 君がいう
(闇)許さない 俺のじゃないよね? キスマーク
(闇)いけません 神に仕える 身の上で
(闇)別れる日 開けてもらった ピアス穴
(闇)暴力も 愛情だよと 君は言う
(闇)夏祭り 君の隣は 僕じゃない
(闇) 誕生日 約束の時間 君は来ない
(闇)ひとりじめ したくて切った 君の服
(闇)引っ越し先 あえて住所は 教えずに
(闇)二人乗り 駆け抜けた道 今はなく
(闇)僕だけが 君の弱さを 知っている
(光) はじめての 嬉し恥ずかし 発情期
(闇)来世では 幸せになろう 離れる手
(光)君のせい 僕に与えた 君の熱
(闇)回復の 望みは薄しと 嘆く君
(闇)逃げないで どうしてそんなに 嫌がるの
(光)やり切った! 俺とお前の プロジェクト
(光)知っていた 貴方が見るのは 僕じゃない
(光)同じ歳 同じ制服 嬉しくて
(闇)また誰か 視線感じる 一日中
(光)君のこと 一番理解(わか)るの 俺だから
(闇)初恋を 告げることなく 去った夏
(闇)密やかに 甘く焦がれる レンズ越し
(闇) ヒタヒタと 近寄る靴音 振り向けず
(闇)もう鳴らぬ 携帯をみて 涙落ち
(光)古本屋 買わず飛び込む 池袋
(闇)捨てられない 揃いで買った マグカップ
(闇)キッチンで じゃれつく君は もういない
(闇)月明かり 体弄る 見知らぬ手
(光)君のこと 何でも知りたい 教えてよ
(闇)君のこと 何でも知りたい 教えてよ
(光) 教科書の 隙間に書いた ラブレター
(闇)「好きだった」 紡ぐ言葉は 過去ばかり
(闇)お弁当 渡せず一人 教室で
(光)うだる夏 君から薫る デオドラント
(闇)花火散る 君の前から 僕は去る
(光)光る汗 眩しい笑顔 見つめてた
(闇)「もうイヤだ」飛び出した部屋 脱げる靴
(光)朝焼けに 溶ける輪郭 眩しくて
(光)「可愛いね」嬉しげに笑う 君の手を
(闇)図書室の 薄暗がりで 泣く影を
(闇)机の上 花瓶にささる 白い花
(闇)逃さない 例えキミが 壊れても
(光)炬燵の中 絡める足は 誰のもの
(闇)手錠はめ 逃がさないよと 脅しつけ
(闇)人形の ように冷たい 肌をなで