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表題作彼の植物は美しい

同時収録作品21時45分の偶像+幕間(描き下ろし)

同時収録作品松下くんと宮下くん+幕間(描き下ろし)

同時収録作品6日目きみとココで+幕間(描き下ろし)

あらすじ

目が覚めると、ツギハギだらけの体で生まれ変わっていたハンス。
どうやら一度死んで、目の前にいる男・ヤンによって蘇させられたようだ。
ありえなさすぎる状況の中、別人の名前で呼ばれ、
別人の人生をなぞるように過ごしていくユアン(ハンス)。
身も心も馴染んできたかに見えたのだが…?

松山おに初単行本となる今作は、表題作『彼の植物は美しい』を中心に、
OPERAで人気投票上位を獲得した『21時45分の偶像』『松下くんと宮下くん』を掲載。
さらにデビュー作となる『6日目きみとココで』は、全38ページを全面改稿して完全収録!

作品情報

作品名
彼の植物は美しい
著者
松山おに 
媒体
漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
発売日
ISBN
9784863497832
4.5

(37)

(26)

萌々

(8)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
169
評価数
37
平均
4.5 / 5
神率
70.3%

レビュー投稿数8

どれも続きが気になる作品の詰め合わせ

最高に好きです。”表題作”なのが悔しい。
この表題作で丸々一冊読んでみたかったです♡

”ハンス”は孤児院で育ち一日芋一個の生活をしていたが
奉公の前日に脱走。
しかし身元も分からないハンスはどこにも雇ってもらえず街で倒れる。
そこを助けてくれた”ファミリア”に拾われ生活を始めるが
ある日殺されてしまう。

次に目を覚ました時はツギハギだらけの体で
”ヤン”が死んだ恋人の”ユアン”を生き返らせたと言う。
ヤンにユアンとして扱われるハンスは
あまりにも大切にされるため
今までの生活からかけ離れていて戸惑う。
そして何より自分がユアンでは無いことへも悩む。


ハンスが戸惑いつつも生活になじんでいってるのが可愛かったです!
しかもウダウダなっちゃう表情がたまらなく可愛い!!
心穏やかで常に優しいヤンに段々と惹かれていくのも
もぉぉぉ可愛いぃ♡

男なのにメイドの格好をしてる”アイム”。
生き返らせたとはいえ完全ではなくゾンビのような状態。
たまに現れる変な黒い物体。
読んでいてとにかく不思議な世界でした。
その不思議な世界に見事な終わり方に持っていかれてて
読み終わってうひゃぁぁ♡と興奮しました。
こういうダークチックな終わり方が個人的に大好き!!
(敢えてラストのネタバレは伏せます♪)

ちょっと深い感じで終わった後に
3作品同時収録が入っていますがこれもまた良かったです。

表題作含め4作品ともタイプは違いますが
どれもほんのり不思議な感覚がある作品に感じました。

12

やっべぇもん読んじまった……(褒めてます)。

ちょっと前から気になっていた作品。ようやく読めました。

いやー、ヤバかった。萌えを求めてBLを読む方には明らかに不向きな作品集ですが(ほぼほぼBL未満だし)、「この作者にしか描けないもの」をしっかり持っているので、そういうものを求める読者を魅きつける作家さんになられることでしょう。次回作が今から楽しみ。以下、特に表題作、かなりネタバレしているレビューなのでご注意ください。


「彼の植物は美しい」

エロないので不明ですが、表題作はたぶんヤン×ユアン(ハンス)。表紙もこの作品の登場人物たちです。

先行レビュアーさん方が言及されているように、淡いブルーグリーン系統の表紙に、振り向いて笑うツギハギ顔の金髪青年が印象的な表紙。一見したところ、とても爽やか。まあ、ツギハギ顔の時点で不穏な展開は想像して然るべきなんですが、これ、中身が思った以上にヤバかった(汗)。

フランケンシュタインの怪物的アレというか、人体錬成系というか、なやつでした。帯に「生まれ変わり」とあったので、転生ものみたいな感じかな、と思ってたら、死体に魂入れちゃうやつでしたね。とりあえずリビングデッドは生理的に無理、という方は、回れ右するのが無難です(直接的なバイオハザード系グロ描写はほぼありませんが……、とあるプレイ?的描写はそれに該当するかも)。

しかしこの作品のヤバさは、そこじゃありません。攻めが、攻めが……、攻めが…………、言い訳できない、真っ黒のサイコパス。

さ、さ、さ、サイコパス出たーーー!と思わず叫びたくなるくらい、ヤン、真っ黒でした。それを言ったら受けの原形となったユアンもある意味立派なサイコパスなんですが、サイコパス対決させたらヤンには完敗でしょう(実際殺されてるし)。

さて、そうして殺されてしまったユアン。キラキラの美形で、子供の頃のヤンを拾って育てた人物なんですが、先程も書いたように、この人もたいがいサイコパス。世間体でヤンを拾ったはいいが、笑顔で結構えげつなく精神的虐待。そりゃまあ、ヤンの愛情というか愛憎というかもネジくれるわな……。というわけでユアンに関しては自業自得感は否めないんですが、完全な被害者が、蘇生したユアンとして目覚めた、中の人、ハンス少年。

彼は孤児院で虐待されて育ち、そこを逃げ出したはいいけど仕事がなく、運良く拾ってくれた人がいて一旦は幸せな生活を掴みかけるのですが、通り魔に殺されるという徹底的に不幸な子。ユアンとして目覚め、ヤンにひたすら大事にされ、「俺、ユアンじゃないんだけど……」と後ろめたさを感じながらも、居心地の良い生活と、生まれて初めて他人に必要とされる幸福に、ズブズブになって行く。これ、誰も責められませんよね……。そして君の葛藤ね、残念だけど意味ないから……。ヤツは全部知ってるから……。

そして二人は幸せに暮らしました、めでたしめでたし……、と言いたいところですが、そんなわけあるかい!と、言いたい!ユアンに必要とされ、優しくされたい、そのために、そう仕込んで(意味深)そう振る舞う、というヤンが黒すぎる!でも、ハンスがかわいそうすぎるから、真相は知らないでめでたしめでたしのほうが、彼のためには、きっと、いい…………。

いやぁ、タイトルが、タイトルが……、じわじわ効いてきますね。ユアン=ハンス、上手いこと育てられている。これ、この後どうなるのかな?臭っちゃってるユアン=ハンスはちゃんと定着するのか?とか、このままヤンの思惑通りというのもそれはそれですっきりしないけどやっぱり真相知ったらハンスかわいそうすぎる、とか、いろいろぐるぐる考えてしまうのですが。

あと思ったのは、この方、何というか、闇寄りのコメディセンスをお持ちだな、ということ。作品の方向性は完全に闇なんですが、その中でも、笑いを取りに来ることは常に忘れていない感じ。ある意味稀有な資質なんじゃないかと思われます。

「21時45分の偶像」

いやー、可愛かった。両方が。特に幕間。なんかこのコメントがマックスネタバレを起こしている気がしてなりませんが、とりあえず、導入からは予想もできなかった方向に転がって行くお話でした。大変アレだった表題作の後の、一服の清涼剤。…………こんな隣人リーマン、欲、し、い!!!切実に!

「松下くんと宮下くん」

好き嫌いで言うと、この作品が一番好きです。何か、日常系小ネタBLというか、ネタがある限りちょこちょこ描いてくれないかな、的作品ですね。デキてんのかデキてないのかどうにも思わせぶりなイケメン(?)友人二人に愛されて振り回されてキレて机を振り回す、モブ系男子のお話。と言っても、三角関係でも3P展開でもなくって、単純に揶揄うと面白いから的意味(?)で友人として溺愛されてます。

「6日目キミとここで」

デビュー作改稿版のようです。表題作もそうですが、作者さん、植物や園芸がお好きなようですね。 あと、キリスト教的というか西洋民俗学的な要素がお好きなのかな、と。

それから、他人に価値を認められ、必要とされることの幸福、というテーマ性が、表題作とともに強く出ている一本。きっと文字通り、作家さんの原点なのでしょう。

9

圧倒的な名作。神すぎる。

たった今読了したのですが、才能とセンスと美でボコボコに殴り付けられたような衝撃です。
凄まじい。凄まじい才能がBL界に降臨した…。

シュールギャグから耽美まで描ける幅の広さにも感動です。とにかく言葉のセンスが素晴らしすぎる。どのお話も、最後にガン!!!と心を揺さぶられます。あまりにも素晴らしくて言葉が出ません。

とにかく読んでくれ。
この言葉につきます。読んで絶対後悔しません!!むしろお値段以上!!!あと1億倍はこの素晴らしい才能に払わせてほしい!!!!

6

新たな天才現る

王道も良いけど、やっぱり非日常的な作り込まれた物語を読みたい・・・
そんな方に是非オススメしたい作品。

ほのぼのとした可愛い絵柄で繰り広げる
ちょっぴりダークなファンタジー「彼の植物は美しい」

お隣に住む美形リーマンに恋する
見た目ヤンキー青年が頑張る「21時45分の偶像」

いやもう付き合っちゃえよ・・ニヤニヤが止まらない
友人に感情移入しまくりの「松下くんと宮下くん」

無気力系ひねくれ少年と人生を達観したような雰囲気もある優しいクラスメイトが
植物小屋で距離を縮めていく「6日目きみとココで」

身体的な要素は少ないですが、随所に哲学的テーマを感じる。
どの読み切りもそれぞれ別の雰囲気があり本当に面白かったです。
これがデビュー作とは・・新たな天才が現れましたね。

6

いろんな表情があってとても良い

〖DMM電子書籍〗
修正 : ぼやっと
カバー折り返し : なし
カバー下 : なし
帯 : なし
裏表紙 : なし
電子限定特典 : なし
カバーデザイン : 不明
備考 :
ふた言 : 表題作はなかなかのヘビーさだったが、いい塩梅の笑いで調和されていて面白かったし、その後が気になって眠れない。他の作品もギャグ要素強めで私好みでした。

〖紙媒体〗
未読

4

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