シークレットガーデン 記憶の箱庭

secret garden kioku no hakoniwa

シークレットガーデン 記憶の箱庭
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%
著者
愁堂れな 

作家さんの新作発表
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イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
価格
¥630(税抜)  
ISBN
9784344845213

あらすじ

所轄から念願の警視庁捜査一課に配属となった森野雅人は、駅の階段から落ち、初日から医務室のお世話に。『医務室には「姫」と呼ばれる白衣の天使がいる』と言われ、期待した雅人を手当してくれたのは、『姫』とは呼ばれているが、ワイルドな見た目の医師、姫川雄高だった。治療後、雅人は捜査会議に。二日前、少年の死体が発見されたのだが、性的暴行を受けた形跡があり、セーラー服を着用していた。現場写真を見た雅人は意識を失い、再び医務室に。意識を取り戻した雅人は会議に戻り、姫川も後を追う。そこで雅人は「十四歳のとき、同じ目に遭ったことがある」と告げる。この少年は同様の手口での3人目の被害者で、連続殺人事件であると知った雅人は、自分の事件のカルテを求め、担ぎ込まれた大病院の跡取りで親友の本条のもとを訪ねる。そして本条から、姫川が医者ではなく警察官だったことを知らされ……!?
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レビュー投稿数1

サスペンス×恋愛ものの融合。

愁堂さんらしい、といっていいでしょう。愁堂さんの新刊は刑事もの。連続殺人事件を捜査する刑事が主人公のお話なので、「死」にまつわるエピソードがちょいちょい出てきます。凄惨な描写は書かれていませんが、苦手な方は注意された方が良いかもです。

ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は、念願かない警視庁捜査一課に配属となった雅人。
配属初日に遅刻しそうになりつつ一課に到着した彼は、なぜか血みどろ。そんな雅人は心配した先輩刑事である鵠沼に医務室に連れていかれる。

そこで出会ったのが医務室勤務の医師である姫川。
野性味あふれるビジュアルを持つ姫川だが雅人がけがをした状況を瞬時に判断できる有能な医師。

そして、赴任早々雅人が捜査することになった事件は、数人の美少年が、セーラー服を着させられ、性的暴行を受けたうえで絞殺されるという凄惨な連続殺人事件だった。捜査時に被害者の写真を見た雅人は、かつて自分が受けた犯罪を思い出し、気を失ってしまう―。

というお話。

雅人は、15年前に今回の犯罪の被害者と同じように拉致され、セーラー服を着させられ、そしてレイプされるという犯罪に巻き込まれたことがあった。周囲の人は雅人を気遣うが、雅人自身はその時の記憶が一切ない。そのために彼自身はトラウマを感じることもなく今まで生きてきた。

15年前に雅人を襲った犯人が今回の犯罪を犯している犯人なのか。

そこを軸に展開していくストーリーです。

主要な登場人物は全部で4人。

雅人。
雅人の先輩刑事の鵠沼。
医務室の医師である姫川。
そして雅人の中学からの友人である本条。

ほぼ、この4人がメインになりストーリーは展開していきます。

気の良い先輩である鵠沼と、雅人を気にかけてくれる姫川、そして雅人が15年前に犯罪に巻き込まれたことを気に病み、常にサポートしてくれる本条。事件そのものは凄惨ですが、雅人の本来の明るく人を気遣う性格にプラスして、そういったナイスガイたちに囲まれストーリーが進んでいくのでシリアスさはさほどありません。

雅人は明るく振舞ってはいますが、彼が受けた犯罪被害は彼の心奥に根深く傷をつけている。過去の出来事を、雅人は本当の意味で克服できるのか、という点も大きくクローズアップされている内容で、犯人捜査というだけではなく、恋愛的な要素が大きく含まれている作品でした。

雅人が過去を吹っ切れるか否か。
その点を姫川さんとの関わりによって描いているさまはさすが愁堂さんといった感じ。

姫川さんにも、過去のトラウマがある。
だからこそ雅人の記憶障害にも理解と思慮深さをもって接することができるんですね。

連続殺人事件、そして姫川さん×雅人の恋の行方。
どちらも盛り込まれていて、1冊で2度おいしい作品でしたが、しいて言うとどちらもやや中途半端な感じも。

犯人捜査は、サスペンス物がお好きな方には「それ、やっちゃダメじゃない?」と突っ込まれること必至な展開。さらに犯人逮捕もかなり力技。途中まで推理ものとしてぐいぐい引っ張る展開だっただけに、終盤の失速感がやや残念でした。

姫川さんと雅人の恋の行方も、んー、もう一声ほしかったな、と。

序盤からお互いに好意を抱いていることが分かる展開で、恋人同士になるまでの過程を楽しむというよりは、いつ恋人になるのかな、という展開待ちだった気がします。

反対に言うと、犯罪というシリアスな展開ではありますが、さほど痛い展開にはならないので読み手はあまり選ばない作品かと思います。恋愛的な観点で読んでも、すれ違いとか、ぐるぐるする流れではないので読みやすいかと。

サスペンス物が大好きな私としてはもう少しサスペンスに比重を置いてほしかった気もしますが、BLという枠で描こうとした場合、このくらいの分量が良いのかも。本格的なサスペンス物を期待して手に取るとやや肩透かしを食らう作品ではありますが、サスペンス×恋愛もの、というベクトルで読んだときに非常に万人受けする展開だったと思います。

鵠沼さんと、本条くんがめっちゃナイスガイで、この二人、くっつかないかなと秘かに願ったりしてました。スピンオフとかどうでしょう、愁堂先生。

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