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表題作鳥籠の扉は閉じた

斑目帷,24歳,指定暴力団組長が芸妓に産ませた子
桐嶋雪加,24歳,実の父と継母に虐げられて育つ子

その他の収録作品

  • 鳥籠の扉は開いた
  • あとがき

あらすじ

あたたかい食事と快適な部屋、欲しいと思う前に与えられる服や本。すべてが完璧に整えられた箱庭、それが雪加の住む世界だ。偽りの平穏の中、見えない男の存在に頭がおかしくなりそうで、ある日雪加は逃げ出した。だが自由を求めて海に入った雪加の肩を掴む手があった。斑目帷、雪加の支配者。彼は凄絶な美貌を歪ませ、こう告げた―逃げなければ追わなかったのに。執着と恋着がおりなす幼馴染み同士の絶愛。

作品情報

作品名
鳥籠の扉は閉じた
著者
宮緒葵 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403525018
3.8

(90)

(40)

萌々

(20)

(15)

中立

(3)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
17
得点
328
評価数
90
平均
3.8 / 5
神率
44.4%

レビュー投稿数17

この狂愛、実家のような安心感


攻めの狂愛を嫌がる受けが好きな方にピッタリ!!

監禁・執着・逃亡あり!
まさに、攻め→→→→→←受け。

私の大好きなものが詰め込まれた一冊でした。

まさに宮緒葵先生らしい!
あ~これこれ、これだよなぁと謎の安心感がありました(笑)

まるで執着攻めの原点ともいえる作品。
ただ、宮緒先生の凄いところってただの執着じゃ終わらせないところ。
か弱いだけかと思った受けが意外に強かだとか、嫌だけど誘惑できる体だと自負して攻めを翻弄するとか…もう私の性癖と相性が良い!!

絵も綺麗で内容も大満足。
執着攻め好きさんは読んでいて損はないと思います!!

1

執着が過ぎる溺愛軟禁もの

ヤクザの組長×薄幸な幼馴染。

宮緒葵先生がお得意の執着溺愛軟禁ものですね。ワンコって訳ではないのですが、目的のためなら何でもしてしまう攻めが良かったです。粘着質すぎるスパダリイケメンでセリフの一つ一つが悪役そのものです。

宮緒先生の作品は毎回やり過ぎ感あり、さすがにそれは無理じゃないかな~っと思う場面もありましたが、読んでいく内に慣れます。
無理な設定も宮緒先生の文章力の高さに屈服させられるというか、麻痺するというか、変な魅力のある作家さんですね。

1

執着愛

病的な執着です。

愛し過ぎて執着する攻めが受けを鳥籠に閉じ込めて愛でたい
美しい宝石で飾り手作りの食事を食べさせ何もかも用意して完璧な世話をしたい
愛されなくてもいいからそばにいて守りたい
か弱い小鳥だから守ってあげないとすぐに死んでしまう

そんな思い込みで受けを追いかけ追い込んでしまう攻めですが、結局好きすぎてどうしようもなくて受けにメロメロな攻めが振り回されているだけの溺愛系のストーリーと言っていいかもしれません。

人死あり暴力的な場面も多々あり性奴隷とかオークションもありな物騒な展開ではありますが
攻めはひたすら受けを手に入れて永久にそばに置いて守りたいがために資金と権力を手に入れ邪魔者を排除する『受けが全て』なかわいいやつに見えてきました。

0

物足りない

受けの心境変化の描写が足りない。
屈辱に慣れて諦めかけ、安心すら感じ始めて、何らかのきっかけで依存が恋心に変化し続ける…こういう変化こそ監禁物の一番見所だと個人的に思う。
受けは監禁される前から攻めが好きなわけでもないし、真相も知らないのになぜ急に攻めに思い寄り始めたのか本当に謎だ。攻めも思考がすごく歪んでいる。こんな攻めならいっそバッドエンドにした方が自然だと思う。ハッピーエンドの監禁物書くには一見理不尽な物語に理をつけて読者を納得させる筆力が必要だ。今回はちょっと残念。

0

理不尽さについていけるか?

宮緒さん、大好きな作家さんです。あなたの書く執着攻めにいつもハラハラドキドキしてきました。
対等ではなく攻めの策に墜ちる受け、本当は苦手なのにあなたの作品ではいつも萌✕2か神をつけました。

しかし今作は自分を恥じます。

攻め帷の一方的な言い分、勝手に決めたルール、生殺与奪を握りタイトル通り受け雪加を小鳥と呼び鳥籠に閉じ込めて。
一度は出してもそこは箱庭。全てをコントロールしてさらに雪加を追い詰める。

あぁ、スラスラ読めてさすが宮緒さんだと感心するも初日は半分も読めませんでした。

なぜ就職したら裏切りなのか?ルームシェアでもして一緒に住めば?そうして雪加を親から守る方法は選択肢に無いの?
誰にも見せたくない見てほしくないなら今まではどうしてたの?
雪加とずっとそばにいる為に力を付けたいなら、別に鳥籠に閉じ込めなくても出来たのでは?
雪加に恨まれようと憎まれようと絶対に愛されなかろうと手放す気はない。同時に雪加を守る。
なぜ雪加はそんなに庇護しなきゃいけないの?成人男性なのに。

初めて守ってもらったから愛してしまう。一生一緒にいる、守り抜く。親友として10年近くそばにいて抱きしめたり添い寝もしていたのに、なぜいきなり裏切られたら犯すの?
どうやって雪加や家族を監視できたの?衛星?監視カメラ?

と色々ツッコミたくて途中で読むのを止めてしまいました。しかしレビューも多く評価も高い、宮緒さんの作品を最後まで読まないなんてと2日目でなんとか全部読みました。

配下の坂本の命懸けの行動でやっと帷の心を開かせ雪加も帷を許せて。

帷の全ての原理は雪加。愛されなくても雪加を捕まえる。そして事件かキッカケがありこれまでの動機や策をネタバレするのは今までの作品と似ています。

なぜ今作は違ったのか。
うーん、やはり監禁して日付や時間の経過すら情報を遮断し、自分の性器に振れることさえ禁じ、衣服も与えず飼い殺し、しかも理由が繰り返しですが帷の一方的な言い分と勝手に決めたルールなのがなあ。
あと迫力で雪加を脅して屁理屈を通して言いなりにさせたり。
壮大な箱庭で徹底的にコントロールしたり。

最後の最後でやっと気持ちが通い鳥籠から出て普通に二人で暮せますが、半年経ってもまだ帷は雪加に逃げられる恐怖があるようで。ま、自業自得ですが。

受けの家庭環境が悲しくて親友として雪加を支えてくれた年月は決して偽りとは言い切れない、忘れられない雪加。ドン底まで落とされても帷を憎めない離れられないほっておけない、芯の強さがあって本当に良かったです。
帷は日本最大最強の暴力団の組長ですからね。狂わないでいてほしいもんです。

読んでるこっちまで頭がおかしくなりそうでした。
それを最後まで読ませる文章力とストーリー、さすがです!宮緒先生。
読後感は軽く爽快感すら感じます。

0

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