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表題作翻弄する指先

IT企業社長で患者・浜田一衛(32)
心理カウンセラー・星野文弥(24)

あらすじ

心理カウンセラー、星野文弥のところへ相談に訪れた浜田一衛は、今をときめくIT企業の社長で、テレビや雑誌でも注目をあびる超有名人だった。
世間に知られたくない悩みを抱えていた浜田は、ただ一人の理解者となった星野のもとへ、人目を避け、毎夜通いつめる。
しかし星野にも、誰にも知られたくない性癖があった。
星野は極度の「手フェチ」で、付き合う相手の手しか愛せない。
浜田はこれまで出会った誰よりも美しい手を持っていたのだ。
星野を信頼し、親密に接してくる浜田の態度を、まるで恋人に優しくされているみたいに錯覚しそうな星野は…。

作品情報

作品名
翻弄する指先
著者
池戸裕子 
イラスト
高橋悠 
媒体
小説
出版社
竹書房
レーベル
ラヴァーズ文庫
発売日
ISBN
9784812426074
2.5

(4)

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萌々

(0)

(2)

中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
8
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

手というパーツから始まる愛

受けが心理カウンセラーだけど手フェチで、全てにおいて完璧な攻めだけど、人間の目が怖い。
相手の手に興奮を覚える手フェチならではのシチュエーションHが楽しかったです。

IT企業社長で患者・浜田一衛(32)自信家硬派攻め×心理カウンセラー・星野文弥(24)真面目受け
姉と共同でカウンセリングルームを開いている文弥の元に、患者として浜田が現れる。
浜田の手が自分の望む理想の人間の手で、一目で手に惹かれてしまう。
会社まで浜田の望むままにつきあうと君の手を握っていると落ち着くと言って、とても気に入られてしまって。

仕事人間で完璧な攻めの弱点が、人間の目が怖い。
その発作が起こる度、まだ恋人でもなんでもない文弥の手をぎゅっと握って安心する所を、とても可愛く思ってしまいました。
安心するから側にいて欲しいなんて言って、先走って会社にカウンセリングルームを作る手配をしたりと、強面な顔をしているのに先生を離したくない子供みたいな感じが微笑ましかったです。

心理カウンセラーの受けがワーキングダイアリーを書いていて毎回描写されるのですが、自分の性癖や気持ちまでを客観的に飾らずありのままに書いているので、余計に辛さやギブ&テークの関係が崩れたその後への不安で切ない気持ちが伝わってきました。
既に手だけではなく浜田の事も愛しているのに、浜田が完治したら別れないといけない。
傍から見ていると浜田が文弥にべた惚れな事がありありとわかるだけに、伝わらないのが逆にもどかしかったです。
見事に優しい先生をゲットしますし、トラウマも恋愛の役に立つとは侮れないですね。

エロ:★4 鏡の前で言葉責めと羞恥責めで、受けの手フェチを最大利用、池戸さんには珍しくHが多めです。
総合:★4 パーツ愛から始まって、人を愛するという設定が珍しかったです。

1

手フェチカウンセラー

池戸さんって何故かそんな読まない作家さんなんですが(理由は特に無いのですが何となく)ラヴァーズ文庫なのと高橋さんの表紙絵が衣服のまま浴槽入ってて、濡れてどんだけ透けてんのかって位に透けてるシャツが扇情的で久々に池戸さん作品読みました~。

星野[受]は心理カウンセラーで、仕事での記録もかねて「ワーキングダイヤリー」をつけており冒頭はそのダイヤリーから始まります。
ある日、やや強引に予約を取り付けてやってきたのが若き社長浜田[攻]。
浜田は視線恐怖症でカウンセリングを受ける事になるのですが、そのカウンセラー星野には実は密かなフェティズムがありそれが「手フェチ」
幼い頃の記憶も相まって他人の手が大好きで、更にその手に頭を撫でられるのが大好きなのですね。
星野にとって浜田は理想の手の持ち主で、先ずはその手に魅かれます。
浜田はカウンセリングを繰り返していく内に、人の視線だけではなく目の形をした物、例えばベランダの鳥避けにも反応する事が分かります。
原因が分かり一段落する様にも思えますが、その時には浜田にとって星野は己の仕事をするにあたっての安定剤めいた存在になっていて手放そうとはしません。
浜田は若くして会社を成長させただけあって強引で自らそうと決めたら事をどんどん進めていく良くも悪くも少々思いこみの激しいタイプで、好きだと告白してもその言葉をそのまま受け取ってくれません。
冒頭のワーキングダイヤリーがラスト近くになって意外な活躍をみせます。
読み終わってからそのダイヤリー部分だけを読み返してみると成る程なーと納得します。
おもろかったですー、パーツフェチ物は結構好きです。
もっと手フェチでも良かった気はします。

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