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おおかみ騎士とたれみみ従者 ~うさぎの国の幸せ魔法~

ookami kishi to taremimi jusha

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表題作おおかみ騎士とたれみみ従者 ~うさぎの国の幸せ魔法~

ロゥ,風変わりな騎士
リト,末王子の教育係で国で唯一の垂れ耳うさぎ

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

半獣のうさぎと人間が共存する国・クローヴァ王国。その王国で幼い王子の教育係を勤めるリトは、国で唯一の「垂れ耳うさぎ」だった。耳が垂れていることで出来損ない扱いを受けるが、活発で心優しい第四王子のクレイデルと楽しい毎日を送っていた。そんなある日、病気で伏せっている第一王子の症状が悪化する。なんでも、遙か昔に滅びたうさぎの国の遺跡に魔法の剣があるらしく、どんな願いでも叶えてくれるらしい。大好きな兄を救うため遺跡を目指すクレデルと一緒に、リトも旅立つことに。護衛として、腕は立つがなぜか一切アーマーを脱がない風変わりな騎士・ロゥも加わり三人の旅が始まる。徐々に仲を深め家族のような絆を築く三人だが、ロゥは実はうさぎの天敵のオオカミで…!?

作品情報

作品名
おおかみ騎士とたれみみ従者 ~うさぎの国の幸せ魔法~
著者
茜花らら 
イラスト
カゼキショウ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
おおかみ騎士とたれみみ従者 ~うさぎの国の幸せ魔法~
発売日
ISBN
9784344846739
3.6

(11)

(2)

萌々

(4)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
39
評価数
11
平均
3.6 / 5
神率
18.2%

レビュー投稿数4

初読み作家さん

とても読みやすかったです。初めて読む作家さんは、文体が受け付けなかったり、キャラクターの性格が受け付けなかったり、Hシーンの表現が好みじゃなかったりと、あらゆる壁があるのですが、それらにつまづくことなく最後まで楽しく読めました。

優しくて、可愛らしいお話でした。Kindle Unlimitedで読んだのですが、同じ世界軸の最新刊も買って読もうと思います。

電子書籍化されているものが少ないのは残念ですね。

今後も楽しみな作家さんが増えて嬉しかったです。

0

物語は面白い!

表紙を見て、ケモ耳好きな私は読まずにはいられませんでした。

私が一番萌えたのは、受けのたれ耳うさぎが、なにかあると自分の耳をにぎっちゃうところです。最高でした...たれ耳なので掴みやすいところもポイントです。

耳や尻尾の表現が多く使われていたので、ケモ耳要素をたっぷりと楽しむことができました。ケモ耳好きさんにはおすすめです。

内容としては、わくわくしながら読み進むことができ読みごたえがありました。
でも少しラブ要素は少なかった印象です。メインカップル2人のラブラブなシーンが、あれば萌×2でした。
ともあれ全くないわけではないです。

行為中に攻めが受けの小さなシッポを触っちゃうところとか。最高でした。

2

冒険譚で終わってた

第三王子のクレイデルは可愛いし、鉄のアーマーを脱がない護衛のロゥとの旅はワクワクして、三人の触れ合いが微笑ましくてとても面白かったです。

しかしこれがBLかと言われたら微妙でロゥがクローヴァ王国の騎士になった理由は分かりましたが、それは一方的なものであって遺跡に到着してから判明します。

旅の途中から刺客に狙われ出して、裏で手を引いている黒幕の正体は何となく分かりました。

リトが実は失われた魔法を使える事が判明して刺客を撃退しますが、無事に帰途に着いた三人を出迎えたのは騎士団で、ロゥとリトはクレイデル誘拐の嫌疑をかけられてしまいます。

2人は国王の前に連れて行かれて、リトは国王にクレイデルを森に連れ出した真意を問われます。

第二王子のシュリーチカとリトの兄のアンテの共謀で、リトが申し開きしてもクレイデルが必死に言ってもロゥが狼だからと言う理由で、広間内は段々とロゥが犯人で狼は排除しろという空気に変わって行ってしまうのです。ロゥは今まで真摯に国を守って来たのにとリトは怒りから魔法を解放しそうになりますが、それでは何の解決にはならないと城の外に魔法の花火を上げるのです。

リトが魔法を使える事に皆は驚愕するのですが、シュリーチカ1人だけが冷静に国王に進言しました。「陛下、こんな手品に心を惑わされてはなりません。」と。

国王は1人だけ動じて居ないシュリーチカに何故かと問うて、クレイデル達を襲った賊がへびだと知っていたシュリーチカに疑問を呈して嗜めたのです。シュリーチカは青ざめよろめき、ロゥの縄は外されてクレイデルはリトに駆け寄ります。

私はここでこのお話は終わったと思います。

1番の盛り上がりでした。ワクワクしたし、ドキドキして国王が賢王であった事にホッとしました。

この後に謹慎中のロゥの家にリトが行って、ロゥに騎士団に戻るようにとの陛下の許可を伝えて、それから2人は想いを確認して抱き合うわけです。でも正直言って盛り上がりに欠けたし、取って付けた感じがして、むしろセックスシーンは要らなかったと思ってしまいました。
シュリーチカの悪事がバレた時点でこの冒険譚は終わってしまったのです。

狼であるロゥが受け入れられて騎士団に戻る事は分かりましたし、うさぎの国の遺跡から持ち帰った剣の研究にリトが参加するのも分かりました。国王がシュリーチカの気持ちに気付かなかった点を申し訳なく思って、クレイデルが庇った事により多くの権限を剥奪されただけで終わってます。従者のリトの兄のアンテに至っては何の言及もありません。

後書きで作者様がシュリーチカとアンテの関係がお気に入りで細かい設定があると書かれていましたが、とても中途半端に思えて仕方がありませんでした。

6

幼い日の約束は、永遠

穏やかで優しい雰囲気が魅力の、おとぎ話風ファンタジーになります。
茜花先生ですが、こう言ったお話がとてもお上手だと思うんですよね。
今回も茜花先生の持ち味が良く生きた、ジンワリ心があたたまる素敵な作品だと思います。

ちなみに、個人的ツボに「幼い日の約束」と言うのがございまして。
幼い頃に出会って、特別な約束を交わした二人。
そんな彼等が、大人になって「あの日の約束を・・・」みたいのがめちゃくちゃ好きなのです。
しかもしかも、(何らかの事情で)片方はその記憶を無くしちゃってたりして。
で、もう一人はそれを知りつつ、健気にそばで見守り続けるー。
みたいだと、更に最高なんですけど。

まぁそんなワケで、「幼い日の約束」系がお好きな方にも、ぜひオススメしたいですね。
口絵カラーがこれなんですけど、素敵過ぎてうっとりしちゃいますね。
この後に二人を待ち受ける運命を思うと、なんとも切ないですね。
や、わりと不憫な二人なので。

内容です。
半獣のうさぎで末王子の教育係であるリト。
国で唯一の垂れ耳である彼は、出来損ないだと身内から冷遇されているんですね。
そんなある日、病気で伏せっている第一王子の病状が悪化し、どんな願いも叶えてくれると言う“魔法の剣”を、末王子と共に探しに行く事に。
そんな二人の護衛として付き従うのが、鉄のアーマーを一切脱がずに素顔が分からない、風変わりな騎士・ロックでー・・・と言うものです。

まずこちら、おとぎ話風と言うだけあって、設定がなかなかメルヘンと言いますか。
えーと、うさぎとか犬とか様々な半獣達がそれぞれ国を形成して暮らしてるんですよね。
で、うさぎだけは、互いの長所を生かして協力する形で、人間と一つの国を築いた。

また、うさぎですが、はるか昔は皆が魔法を使えたんですね。
それが、いつからか魔法の使えない子供ばかり生まれるようになり、現在、彼等の魔法の力は途絶えてしまった。
今回、リト達が手に入れようとする魔法の剣ですが、そんな魔法を使えた過去の時代の遺物であり、はるか昔に滅びたうさぎの国に眠るとされる伝説になるんですよね。

まぁそんなワケで、快活で心優しい王子・クレイデルと、教育係であるリト、更に謎の騎士・ロックとで、うさぎの王国を目指して旅に出る。

こちら、失礼ながら、設定としては最初から疑問なんですよ。
病弱な第一王子に代わり、政務を執り行う第二王子シュリーチカに誘導される形で、二人は魔法の剣を探しに行く事になる。

いや、まだ幼い王子に、完全に文官タイプの腕っぷしとしては頼りない事この上ないリトに、頑なに鎧を脱がない妙な騎士。
この三人に任せる事自体が、おかしくね?と。
普通に、信頼の置ける有能な騎士数人を派遣するべきじゃね?と。

えーと、この事が後々、王宮内での陰謀なんかに絡んでくるんですけど、設定としてはちょっと強引だよねって感じで。

と、ちょい不自然と言うか強引な部分はあるのです。
あるのですが、大筋としてはとても好みでして。

いや、何と言っても、三人での旅パートが可愛いし萌えるのです。
こう、最初こそ、素顔を見せないロックに不信感や苦手意識を持つリト。
それがロックの不器用な優しさを知るに連れ、心を許して行く。
また、ロックが頑なに素顔を晒さなかった理由ー。

実はロックですが、うさぎ達の天敵、狼だったんですね。

狼だと言うだけで、本能的な恐怖を覚えてしまうリト。
それが共に過ごす中で、狼では無く、ロックはロックだと意識が変わって行く。

いや、何だろう。
そんな感じで、少しずつ少しずつリトの気持ちが変化し、二人の距離が縮んで行くのが丁寧に書かれてまして。
なんとも心あたたまるのです。

また、ロックですが、うさぎ達ばかりの中で、年中鎧で姿を隠してと不便な思いをしながら、それでもクローヴァで生きてきた理由。
これがですね、めちゃくちゃ健気。
いや、何て不器用な攻めなの。
そして、いじらしい攻めなの!と。
ちなみにこれが、幼い日の約束に関わってくるんですけど。

あとですね、三人は刺客に襲われたりしながらも、長い旅路の果て、伝説だと思われていたうさぎの国の遺跡にたどり着き、魔法の剣を手に入れます。
しかしここで、恐ろしい陰謀に気付いてしまう。
そして、帰国した彼等を待ち受けていた運命とはー?
って感じで。

とりあえずこのオチですが、とても気持ちが良いし、感動的なものでした。
いや、愛するものを守ろうと、強く立ち向かうリトにシビれるんですよ。
くっ、出来損ないだと(以前は)縮こまってたリトが、格好良いじゃないかよと。
そう、弱いと思っていた方のキャラが、本当は強かったんだよと言う展開に、ファンタジー好きはシビれるのです。

ところで、少しだけ疑問の部分。
病弱な第一王子って、どうなったんですかね。
あと、リトの真実の姿が分かり、家族との関係はどうなったんでしょう。
う~む。
これで手のひらを返されても腹が立つけど、多少は彼等のザマァ展開も見てみたいものです。

7

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