読んでいるこちらにも濃密な空気が漂ってくるくらい、強い癖を感じました。
最初は単なる匂いフェチだと思っていたのですが、フェロモンも関係してくきます。
ここがわかった辺りから、2人の関係性もずっと近く深くなっていきました。
基本的にヨゼフしか喋らず、ノイのセリフはヨゼフが復唱することで、読者にもわかるように描かれています。
このセリフ少なめなところが、物語の雰囲気を増長させていて、より匂いの世界に引き摺り込まれていきました。
なんだか読んでいると、何かしらの匂いを察知したような気にもさせられます。
匂いから始まり、2人がそれを乗り越えた関係性を築くまで。
じっとりとした空気感がたまりません。
直接的な行為描写はないのですが、空気感が終始えっちでした。
個人的に良かったのは、匂いを嗅ぐために、ノイがヨゼフを自分の部屋に招き入れようと、無言で玄関扉を開けたシーン。
セリフがない1Pですが、うわ〜と暴れたくなるくらいえっちでした…
このシーンだけでも見ていただきたくなる作品です。
ここまで続いてどんな展開になるんだろう?と興味を持って手に取りました。
とにかく安定している2人なので、読者としても安心して読めました。
5巻ともなれば、多少の障壁だって信頼関係で乗り越えていけます。
展開としてはよくある、親への紹介というパターンですが、藍ちゃんの男前な姿が見られて良かったです。
見た目はどこまでも可愛くてきゅるきゅるですが、中身はしっかりとしているところがほんとにいい。
そんな彼に奥海さんが癒されている様子がよくわかって、どれだけ疲れてても抜群な疲労回復薬だなあと思いました。
どんな場面でも藍ちゃん可愛いんですもの。
ちょこっとした不穏分子もありますが、2人の力で乗り越えていきます。
ほんとうに安心して甘々が読めるので、楽しい気分になりたいときにおすすめです。
あとカラー絵の藍ちゃんは、可愛さが毎度パワーアップしててほんとすごい。
原作既読でずっと買うのを悩んでいたのですが、思い切って購入。
ほんと聴いて良かったと思います。
もりもより先生の繊細な絵が、そのまま音になって表現されていました。
1回目は目を閉じってじっくりと浸り、2回目は原作をお供に。
原作のセリフ外の部分もしっかりと表現されていて、より物語に深みが出ていました。
役者さんって本当にすごいですね。
登場人物の声が、想像していたそのもののトーンでぴったりでした。
とくに受けの「うふふ」と笑う声が、ドンピシャで感動します。
攻めの縋るような声は、あまりに切実で聞いているこちらも切なくなります。
原作そのままの雰囲気で進むので、じっくりと世界に浸ることができました。
原作を読んだ方にこそ、聞いていただきたいドラマCDだと思います。
年下×年上好きとして追いかけているこのシリーズ。
正直なところ、歳の差が存分に活かされているのは最初のCPだと思っているのですが...
今回は仕事の上司と部下という関係性で、公私の関りが絶妙に歳の差と絡められていて良かったです。
受けは40間近のおじさまだとは思えない、涼し気な見た目。
彼が攻めの行動にしっかりと大人な対応を見せる反面、内心は翻弄されているところが可愛かったです。
攻めの気持ちを知ってから、ダメだと自分に言い聞かせていくうちに、恋心を募らせていきます。
攻めはそんな受けをずっと可愛いと思い続けているワンコ。
気持ちを募らせすぎての暴走はありますが、きちんと謝罪できて、自分の過ちに向き合える男でした。
個人的にここが良いなと思ったポイントです。
受けが拒否しなかったとはいえ、突然の性的な暴走は、やはりなあなあで流して良いものではありません。
お互いがお互いのことを考えるあまり、なぜかすれ違いそうになったりしますが...
とても頼りになるアドバイザーのおかげで事なきを得ます。
すれ違い後は、しっかりと言葉を交わしてお互いの気持ちを理解し合います。
謝罪の時もそうですが、きちんと会話をして関係を築いていくところも良いですね。
年上受けの様子を伺いながら、待てをするワンコ具合は年下攻めの専売特許。
そして年下攻めの行動を、可愛いなあと微笑ましく見守るのは年上受けの特権。
この関係性が見られただけで、たまらなく萌えました。
歳の差好きの方にはぜひ、読んでいただきたいです。
表紙のイメージを裏切らない、ほのぼので優しいお話です。
言葉では表現できない、絵で描写されている2人の間の空気感が独特でした。
これは読まないと味わえない感覚だと思います。
個人的にツボだったのは、攻めのギャップ。
一見すると地味な研究おバカという感じなんですが、計算していないスパダリの片鱗の覗かせます。そうかと思えば抜けていたり可愛かったり...
そこが萌えポイントでした。
2人の出会いのきっかけは、研究の途中に攻めが壁をぶち抜いたことから。
穴に布を張り付けて応急処置を施したのですが、カーテンのようにめくることができるという...
なぜ四隅を止めなかったのかと笑ってしまいました。
だってめくることができるなら、覗いてみたくなってしまうものでしょう。
穴から覗けることにより、攻めのひどい生活っぷりを目の当たりにした受けは、そんな彼を食事面でお世話するようになります。
攻めの食生活が怖いんです。消化器官はどうなっているんだろう、と純粋に疑問を持ちました。
一緒にご飯を食べることにより、2人は一気に距離が縮まることになります。
ご飯効果は絶大。
恋愛的なきっかけは明確に描写されていませんが、空気感で読ませてくれます。
そしてそのまま濡れ場へ。
このときの攻めのギャップがまたすごい。勝手にDTだと思ってました。ごめんなさい。
精神的にはスパダリですが、生活能力は低い攻め。読んでいくたびにいろいろな魅力が見られます。
それぞれが苦手なところを補えるカップルなんだな~と思いました。
劇的な展開はありませんが、ほのぼのとしたBLが読みたいときにおすすめです。
個人的にはカバー裏のイラストがお気に入りなので、ぜひ読んでみてください。
読んでいて本当に楽しかったです。しこたま笑わせてもらいました。
さすが瀬戸うみこ先生。
ギャグ要素をこれでもかと詰め込んでくれていて、テンポが良すぎて爆速で時間が過ぎていきました。
そこに隠れてしまいがちではありますが、しっかりと感情が描かれているのがポイント。
お互いの気持ちの変化がしっかりと描かれていました。
登場人物がだいたいどこか様子がおかしくて、シリアスな場面が長く続きません。
どんな場面でもコミカルさが前面に出ているので、少しもったいない気もしてしまいます。
とはいえそこが味であることは間違いない。
ずっとわちゃわちゃ、いちゃいちゃしているので、楽しい気分になれるBLを読みたい時におすすめします。
前巻が良かったので続きを楽しみにしていたのですが、あまりに佳乃を大切にしない描かれ方に驚きました。
ほんとにロウ×佳乃の漫画を読んでいるのか?と疑問に思うほど。それくらいに佳乃が空気で、ほんとうに可哀想でした。
私は受けに感情移入しがちなタイプなので、あまりの仕打ちに悲しくなりました。
攻めが同僚の家に泊まりに行って、失意を慰めてあげる。
こういう展開は、当て馬が出てくると受けが似た行動を取る逆パターンの物語もありますし、そういうものかなと思っていました。
でも、その時のロウの発言はいただけない。
あまりにも佳乃を蔑ろにしすぎています。
何様のつもり?と怒りも込み上げてきます。あまりに傲慢で無神経。
佳乃はこの発言を知らないわけですし、ひどすぎます。
ロウはそういう気持ちで佳乃の側にいるんだな、と冷めた気分でした。
ロウ×佳乃の絡みはほぼなし。
ほんとに続きを読んだのか?と今でも疑問に思います。
本当に悲しくなったので、ここのレビューを見て同じ思いの方が多くて安心しました。
佳乃に対する愛情が感じられず、もう読み返すことはないと思います。
買ったことを少し後悔しました。
無印の1巻がほんとうに良かったので、あの雰囲気が味わえると思って読むと、ちょっと違うなあとなってしまいました。
始まりが唐突で、続き物だったっけ?と疑問に思います。
登場人物たちのもつ背景は、とても良い要素なんです。
でも、それがうまく物語に反映されているかと言われれば、ふわっと上辺だけをすくって完結まで駆け抜けたイメージでした。
ざっくりと要約すれば、攻めの恋愛的気持ちの変化と、受けの境遇に焦点をあてて進んでいきます。
この受けの境遇的な部分を、もうちょっと読みたかったなあというのが正直なところ。
受けの感情の変化については、家族という存在に対する依存なのか、恋愛なのかわかりませんでした。
過去からこびりついた感情が、すぐに解消されるとは思えないので、きっとこれからの2人なんですね。
だから前シリーズに出てくる2人の様子を見て一安心。
ここから信頼関係をぐっと築いていくのだと思うと、そこは受けが幸せになれて良かったなあと思いました。
ケモ耳シッポ好きとして求めているものが、ぎゅっと詰まっていて最高でした...
とくに4つ耳じゃないところがほんと良い。これだけで読むこと決定でした。
なんといっても受けの可愛さが半端ない。
彼のあまりの可愛さと、純真さゆえの健気な様子に、応援せざるを得ません。
けれど決して、守られているだけではなく、自分で戦えちゃうパワー系の一面も備えています。
そんなピュアな受けなので、最初の攻めの冷たさにちょっとムカついてしまいました。
けれどそんな冷たさとは裏腹に、攻めが受けを見る目は優しいし甲斐甲斐しい。
彼の行動は基本的に、受けを想っての行動なので、その部分は可愛らしかったです。
個人的に萌えポイントは、獣姿になった2人が一緒に寝ているところ。
あまりの癒し空間に、にやにやが止まりませんでした。
あと、受けがお誘いのために、攻めに尻尾を絡めるところとか。
これぞ獣人の醍醐味ではないですか!
設定を余すところなく活かしてくれて、萌えの大興奮がとまりませんでした。
受けが徐々に恋心を抱いていく過程はとても愛らしく。
攻めは初手は一目ぼれでしたが、その後の行動からは愛が溢れて居ます。
メイン2人の周りにいる獣人たちも、2人をサポートしてくれて良い人達でした。
この脇の獣人たちも気になるところ...
ピュアと萌えが大量に散りばめられていて、とても楽しい1冊でした。
女装をする理由はいろいろあると思います。
本人がどういった気持ちで女装をしたのか、それを周りはどのように見るのか。
この2点は作品によって大きく変わってくるので個性が楽しめます。
今回はムノ先生っぽく、コミカルさもありながらしっかり登場人物の心情も描かれていて面白かったです。
攻めが勝手な野郎なのでちょっといらいらしますが、そこを乗り越えればじんわりと温かい結末が待っています。
受けは昔から可愛いものが好き。
ある日姉の化粧品を使って見たとき自分の存在が肯定された気がして、女装をはじめます。
攻めは気分屋で自己中でおまけに友達がいない。かなりめんどくさい奴です。
でもクズではないです。どこかつかめない性格で、受けが振り回されています。
女装がばれたことがきっかけで、攻めに振り回されていく受け。
この時点で攻めが、何を考えているのか全く予想がつかなくて困惑します。
受けは”可愛いままでずっといたい”と願う反面、女装をするような自分が好きだという攻めを拒絶してていまう。
基本的に自己肯定感が低い彼なので、攻めを拒絶するということは自分自身を否定していることとなり、ますます自己嫌悪に陥り泣く姿が可哀想でした。
そんな彼を救ったのは、男だろうと女だろうと受けを好きになる、という攻めの言葉。
女装をして初めて自分の存在を確かめられた受けなので、女装してない自分も好きと言ってもらえたところは暖かい気分になります。
攻めは意地悪く言うときはありましたが、女装すること自体を一回も否定していません。
本質のみえにくい彼ですが、ちゃんと受けのことが好きだとわかりました。
今回はカバー裏にムノ先生のあとがきがありました。笑いました。ほんとうに面白い。先生のこのノリ大好きです。
女装ものが好きな方にはおすすめです。
女装だけど、完全なる女の子になってないところも高ポイント。