てんてん
本品は『騎士王子は月の下で愛を囁く』のコミコミ特典小冊子です。
本編後、2人がヴィルフリートの思い出の山荘を訪ねるお話です。
リシュカはヴィルフリートの発案で近隣の村や町を巡る旅にて出る事に
なります。リシュカは嫁いできた身として人々に挨拶をしたいと思い、
ヴィルフリートもリシュカに見せたい場所があるとかで、リシュカは
この旅をとても楽しみにしていました。
ヴィルフリートが幼い頃過ごしたと言う山荘に泊まる予定で、数日かけ
て5つの町や村を回りましたが、人々からの結婚祝いで荷物が増えてし
まいました。
リシュカは自分を受け入れてくれた人の礼を言いに回っているのに、
もてなされ続けて、どうやって彼らに返せばいいかと悩んでしまう程
ですが、ヴィルフリートは「私達だけでなく2国が末永く幸せでいる事
だ」と優しく返します。
そして「力を尽くすのは帰ってからでいいんじゃないか」と旅の間は
ヴィルフリートの事だけを考えて欲しいと言われてしまい、リシュカ
は言われなくても常に考えているとは言えなくなってしまいます。
そんなこんなでヴィルフリートがリシュカに見たいと言っていた場所
が近づき・・・
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)2段組12頁という大ボリューム
にて新婚旅行もどきな小旅行のお話です♪
ヴィルフリートが先導した場所は宝石のような青さの湖でした。湖畔
には白い小花が乱れ咲き、辺りは清浄な空気に包まれた幻想的な風景
にリシュカは目を奪われてしまいます。
湖の対岸の森の中に煉瓦造りの屋敷の屋根が見え、そこが旅の最終目
的だという事が知ります。ヴィルフリートは落ち着く前にひと泳ぎし
ようと提案しますが、実はリシュカは泳げません。
泳いだ事が無いというリシュカにヴィルフリートは教えてやると言い
ますが、素直ではないリシュカは頷きません。それならとヴィルフリ
ートはさっさと服を脱いで下履きだけで泳ぎ出してしまいます。
やがてリシュカも手足をつけるぐらいならと湖に近づきますが、いつ
の間にやらヴィルフリートの姿が見えなくなっていました。慌てた
リシュカは反射的に湖に飛び込み、潜っていたヴィルフリートをびっ
くりさせます。
リシュカも溺れそうになりながら湖畔屋敷に辿り着き、凍えた躰を温
めに毛布で包まれますが、泳いでいたヴィルフリートはそれほど冷え
ておらず、同じ男として不公平に思ってしまいます。そんなリシュカ
にヴィルフリートは手っ取り早く温まろうと囁く
・・・というリシュカの天然ぷりがかわいいコミカルなお話でした♪
リシュカはちょっと、というにはかなりなドジっ子ぶりを発揮してい
ますが、ヴィルフリートは目の中に入れても痛くないほどの溺愛ぷり
でした。
読者には「ご馳走様」以外言えないかな (^_-)