【電子限定おまけ付き】【イラスト付き】
今回はレアリウス王国第二王子とユシュタル皇国の第一皇子のお話です。
皇妃の密命で攻様の命を狙っていた受様が攻様を知る事で自分を取り巻く
世界を見つめ直し、陰謀を打ち砕いて攻様の手を取るまで。
受様はユシュタル皇国の第一皇子として生まれます。皇国では何事も祖先か
ら引継した伝統的な方法の継承を良しとし、他国との交流も盛んではありま
せん。
受様は母を亡くして以来、儀母である皇妃に見守られながら皇子としての
教育を受けて育ちます。皇妃は博識で驕ったところのない慈しみ深い人で、
いつの頃からか父皇帝に疎まれ始めた受様と皇帝の仲もなんとか取り持と
うとしてくれる優しい人でした。
皇国内での不作や停滞した経済を立て直すべく、長く争っていた過去のある
隣国との国交再開の計画が持ち上がると、皇妃は皇帝からの密命として受様
に隣国の第2王子の暗殺を言い渡すのです。
というのも隣国であるレアリウス王国では王族が圧政で民を苦しめており、
皇帝はかの国の窮地を救うためにも戦を望んでいるというのです。但し隣国
の第2王子は勇猛果敢な司令官として名を馳せており、このまま戦になれば
苦戦する事は明らかです。
受様は皇妃から王の親書とともに猛毒を塗った短剣を渡され、隣国へと向か
うのですが、旅の途中で受様を皇子と知る夜盗に襲われる事態となります。
実戦経験の乏しい護衛達は混乱し、受様も背後から襲われて愛馬から落下し
意識を失ってしまうのです!!
そんな受様が意識を取り戻したのは見慣れぬ内装の部屋でした。どこかの
貴族の館なのかと思う受様の前に現れた館の主は、長身で彫りの深い端整な
面立ちの男性でした。この彼こそが今回の攻様になります♪
攻様は王国の国境近くの砦を護る第七騎士団団長で、城砦周辺の巡回中に
偶然、受様が襲われている場に通りかかったと言います。攻様の最近の主な
仕事は夜盗退治だそうで、受様が皇国の支社と知ると受様の休養と王都まで
の護衛を買って出てくれます。
受様は攻様の申し出をありがたく受け入れ、城砦の客人となります。受様は
城砦での暮らしぶりを知るにつれ、自国との違いと主君としての攻様の先進
的な考え方に感銘を受けますが、攻様こそが受様が暗殺すべき第2王子その
人だと知る事となります!!
果たして受様は恩人である攻様を討つ事ができるのか!?
藤崎先生のファンタジー2作目は、圧政を敷く隣国を糺すため、第2王子で
最高司令官である攻様の暗殺を企む皇国の第一皇子である受様の恋と戦い
を描いた恋物語となります♪
兄王子に疎まれ戦の前線に立つ第2王子と、父王に疎まれて儀母に暗殺の
密命を受けた皇子という似たような境遇にある2人が出会う事で、歪んで
しまった自らの立ち位置を糺そうと立ち上がるお話です。
攻様の正体を知った受様は迷いながらも自分の役目を果たそうとしますが、
勇猛果敢で知られる歴戦の勇者が実戦経験のない受様の襲撃に気付かぬは
ずがなく、残念ながらわりと簡単に阻まれてしまいます。
一国の王子の暗殺を仕掛けて失敗した受様は死を覚悟して攻様に身を委ね
ますが、攻様は出逢った時から受様を気に入っているので、受様の身体を
貰い受けちゃうのですよ♪
その後、攻様の傍で攻様の人となり、王国の実情を知ることで、受様は
徐々に自分が教えられていた王国の姿が真実ではない事に気付きます。
そして自分にそう思わせていた人物への疑念を抱く事になり、
王子×皇子というキラキラなビジュアルにも萌え萌えしつつ、王道な陰謀
詭計にハラハラしながら、2人がお互いの手を取るまでたいへん楽しく
読ませて頂きました (^・^)v
藤崎作品手は天然系受様が多くて、攻様が俺様でもワンコでも割と簡単に
押し倒されております。受様があまりにちょろすぎる感じは否めませんが、
このちょろさが個人的に美味しく萌えツボでした♡
ただ、第1皇子である受様があまりにもちょろすぎと思うとちょっと楽しく
ないかもですね。ご注意くださいませ。
王子と皇子と名称は違えど、どちらも国を司る最高責任者の息子です。兄弟がおり、後継者になる気が無いのに跡継ぎ問題に巻き込まれてるという、似た境遇の二人が出会って恋に落ちます。
主人公のリシュカは箱入り息子で、とにかく素直。でも剣術の腕もわりと強いという意外性もあります。ヴィルフリートは武道に優れ、人望もありますが、手も早い。初心なリシュカをあっという間に手籠めにしてしまいます。きっと過去もあれこれしてたんだろうなぁと思いつつも作中ではそういう臭わせ一切ありません!負傷したリシュカを拾った場面を、森で妖精に会った話だと子供達に話しているのが微笑ましいところです。
ストーリーはシンプルで意外性ないですが読みやすく、後味が悪くなくてほっと安心できる甘い話です。疲れた日の夜、眠る前に読むのに最適です。
表紙は婚礼の姿です。挿し絵でも頬を染めるリシュカは可愛らしく、それを撫でるヴィルフリードは格好良いという素敵なイラストでした。この話にぴったりの輝きぶりに評価プラスしてしまいました。
何のために生きてきたのか…。
主人公リシュカが不憫すぎる。
義母の悪意にぞっとします。何年も何年もかけてリシュカを…。
もうヴィルが最高ですね!自分を暗殺しに来たリシュカに一目惚れ。
寝込みを襲おうとしたリシュカを逆に抱いてしまう!その後もリシュカを自由にさせ、リシュカの思い込みや自主性のなさや無知さをあたたかく自覚させてあげて。口説くのも忘れずに。
兄王子に疎まれ、何をしても逆効果なヴィル。厭世的になってたところにリシュカがやってきて、バカ正直にヴィルや国を褒められたり。もうヴィルのほうが何枚もというか人生一周分は上手ですね。リシュカも毅然としてて立派なんですがね。
窮地なリシュカの心も体も守ってくれて。
義母の正体も暴き無事に結婚も認められてめでたしめでたしです。
幸せになってねリシュカ!
こちら、ハイファンタジーで大陸ものになります。
表向きは国交回復の為の使節団、実は暗殺の密命を果たすべく隣国へと訪れた王子。
しかし、訪れた隣国で出会った暗殺相手は、自分の想像とは全然違っていてー・・・というものになります。
こちらですね、ストーリーとして面白いか面白くないかと言われれば、ちゃんと面白いのです。
ちゃんと面白いのですが、同時にすごく既視感溢れるお話と言いますか・・・。
えーと、主人公となるリシュカは、すごく箱入りで世間知らず。
彼の知識だと、隣国は貧しく民は圧政に苦しむ過酷な国。
で、そんな人々を救う為に王の命令の下、暗殺の使命を課される。
すると、なんと暗殺相手である隣国の王子に危険な所を助けられ、彼の人柄に好感を持ってしまう。
また、彼の暗殺を実行するものの、相手は一枚も二枚も上手で、いつも容易くいなされてしまう。
その上、貧しく過酷な国だと聞いていた隣国は、とても豊かで人々は幸せそうで・・・みたいな。
こう、暗殺者である主人公を殺すのでは無く自由にさせ、何故か抱く攻め。
また、これまで自分が信じて来た事に疑問を持ち、自身の頭で考える事を始める主人公。
えーと、展開としては面白いんだけど、これ、どこかで読んだ事あるよなぁと。
ああ、こいつが黒幕で、最終的にはきっとこうなるよなぁと。
もう、先の先まで全部予想出来ちゃう。
で、予想通りになる。
いや、申し訳ないんですけど、あまりにオリジナリティに欠けるんですよね。
別に、同じような設定のお話だって全然いいんですけど、そこに作者さんだけのカラーや萌えが欲しい。
ここの所が、ちょっと残念。
ただ、懐が深くて器の大きい攻めだったり、跳ねっ返りなのに妙に素直で人の良い受けだったりと、キャラはとても素敵でした。
あと街へと出て、買い物したり買い食いしたりと言った、二人の距離が近付くエピソードなんかが丁寧に書かれてる所も良かったです。
ついでに、主役二人のまさに王子様と言ったキラキラしいビジュアルも、うっとりしちゃいました。
表紙、美しすぎますね。
白、青、金という表紙の色使いに惹かれて購入。「騎士って大好きだし」と思っていたのですが、王子が今一つイケてなかったので中立にしました。もうちょっと考えてと思った本編250Pほど+あとがき。
わずかな護衛を連れて隣国レアリウス王国へ向かっていたリシュカ。途中、山賊らしき者たちに襲われ、気がつけば、一人レアリウス国の第七騎士団団長であるヴィルの屋敷で保護されていて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
キャス(受けの世話係♂)、ユスティラ(受け義母、王妃)、アロイス(攻め副官)、ルクイル(受け護衛)等々こまごま。
++物足りなかったところ
攻めは優秀切れ者王子らしくて良いのですが。
受けが「箱入り息子すぎ」と感じて駄目だったんです。義母である王妃から言われたことを鵜呑みにして、少ない護衛で親善大使として隣国行く??? 無いわ。お金使って買い物したこと無い箱入り息子なんだからしょうがないかという気持ちはあれど、国を背負って立つかもしれない立場の方、もうちょっと裏を読めよ・・
人をまっすぐ信じる裏表ない良い方 という言い方も出来ますが。
お話は王道、攻めにめちゃきゅんすることなく、受けがしょんもりしちゃう方だったので申し訳ないです、中立となりました。受けが体力ないけど武術はイケてるというのが救いだったんですけどね。