ポルノスター・シネマトグラフ

porno star cinematograph

ポルノスター・シネマトグラフ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
43
評価数
9
平均
4.8 / 5
神率
77.8%
著者
あかつき雨垂 

作家さんの新作発表
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イラスト
萩森じあ 
媒体
小説
サークル
イマジンブックス<サークル>
ジャンル
オリジナル
電子発売日
ISBN

あらすじ

魂の半分を、この男に捧げた。もう二度と、取り戻せなくても構わない。

人気ライター阿形信志の元に、昔なじみからかかってきた一本の電話。それはかつてゲイポルノに出演していた頃に仕事で抱いた男──ルカとの再会を意味した。
ところが、一度見たら忘れられないほどの美少年だった彼は、見事な肉体美とカリスマ的人気を誇るバリタチ男優へと変貌していた。
「俺、ずっとあなたのファンなんだ」
自分の過去と性的指向を隠して生きる阿形と、そのどちらをも公表して世間の脚光を浴びるルカ。
ルカの猛アタックにほだされて関係を持った阿形は、次第に彼のひたむきさに惹かれていく。
そんなとき、SNSに投稿された一枚のパパラッチ写真が世間に波紋を呼ぶ。注目を浴びたくない阿形はルカを避けてしまうが、そんな彼の元に、かつての共演者が脅迫の魔の手を伸ばし──。

クローゼットの元ポルノスターと現役カリスマポルノスターの、純愛リバストーリー。

※2019年発行の同人誌(紙)版より、一部(表紙、数カ所分の誤字訂正、一部人名と後書き部分)変更がございます。

表題作ポルノスター・シネマトグラフ

阿形信志,ライター
海野ルーカス,ゲイビ俳優

同時収録作品Have Yourself A Merry Little Christmas

海野ルーカス
阿形信志

同時収録作品Nirvana

阿形
海野ルーカス

レビュー投稿数3

読むべき一冊

Kindle Unlimitedで読みましたが、消してしまうには惜しいので購入しました
さらっと読めるお話もいいですがたまには読み物としてしっかりした物を読みたい方にお勧めします
紙媒体で欲しかったのですが無かったのが残念です
他に2冊Kindle UnlimitedでファンタジーBLが読めますが、作家さん推しで読む前に購入しました これから読むのが楽しみです
執筆を続けられていくと、凪良さんクラスに化けるかもな作家さん 今後に期待です
書籍化もお待ちしています

2

丁寧に読みたいと思わされる

ゲイビ男優と小説家のお話?決定打が無いまま付き合い始めた二人が、関係を深めていくところが中心となっている。オープンとクローズのゲイに対する価値観の違いや家族問題も絡めていて、海外M/M小説のような構成。

風景描写が素晴らしく、人物や色の表現も瑞々しくて良い。視点がぱらぱら入れ替わり、それぞれの目から見た相手の眩しさが伝わってくるのも良かった。丁寧に読みたいと思わされる文章でとても好き。

ストーリーは惜しい。一つハードルを越えるとまた次のハードルが来る感じで、一冊通しての起承転結はない。テーマが移る際、前のテーマにそれで解決なの?と疑問を持ってしまうと次をスムーズに読めず困った。

テーマの一つはリバで、ここに興味を惹かれて読んだが、最初のシーンから引っかかった。
それまでタチだった阿形が初めてルカを受け入れるきっかけは、他の男にヤられたお清め。それだと心の動きはネガティブなものだし、関係性は後退してる。流れはこれ以上ないほど自然なのに、ルカの望みとして提示された後に書かれると、テーマに対する答えとしては最悪の部類になってしまう。
その後のルカの心理描写も別方向にそらした形になっていて、リバが書きたいとあとがきにあったが、精神面を正面から深掘りして書かれたものではなかった。阿形の方もそれに関する心理描写は浅め。

阿形の方は、家族問題や環境からクローズでなければならない苦しみが描かれている。ルカと出会うことで強くなり、変わっていく過程が良かった。乗り越え方は自分の足で一人でという感じで、支え合いでなく影響し合う関係性が魅力的。

恋のときめきもありつつ、現実的な問題に向き合う二人に重きが置かれたお話。自分の中に、なにかしら残るものがある気がした。

(同人作品を評価ってのも変な話だが、上手い惜しいもう少しで大好き作品だったのに!と思い、つい書いてしまった)

0

リバほど深い相思相愛はない

『腥血と遠吠え』で独自のファンタジーBLを提示してくれた作者による過去作。現代日本を舞台に描かれる、現役ゲイポルノ男優・ルカと元ゲイポルノ男優でライター業・阿形のラブストーリーです。

海辺のワンシーンを切りとった美しいカラー表紙イラストは萩森じあさんによるもので、挿絵はありません。

本作が初オリジナル作品ということですが、こちらを先に読んだとしても、わたし、作家様に即落ちしたと思います。萌えポイントがめちゃくちゃストライクすぎて……!!

ゲイポルノ男優という設定(つまり色々な人と寝る)、リバカップル、性自認にまつわるリアルなテーマということで、人によっては地雷要素満載かもしれません。ですが、ハマる人には突き刺さりまくる分水嶺的作品になるんじゃないかなと思います。(『腥血』もそうかもしれないけど…)


物語は両視点交互に進行します。始まりは阿形視点から。

ライター業とはいっても小説は書いたことがなかった阿形は、とあるCMキャンペーン小説の連載依頼を受け、新たな活路を開こうとしていた。ようやく夏休みに突入かといった折、大学時代からの腐れ縁だった望月から電話が入り、やっかいな用事を頼まれる。ゲイビデオ会社にいた頃に一度だけ絡んだ男優の気分転換につきあってやって欲しいと。

その相手はブラジルと日本のハーフで、当時は細身の美少年だった「レオン」。5年後に再会した彼は、海野ルーカスという本名でポルノ男優を続けていた。美少年は男ぶりを上げ、業界に留まらず一般誌のモデルや深夜番組に出演するなど、いまや知る人ぞ知る有名人。実は阿形に憧れ、ずっと思いを寄せていたルカが望月にセッティングをお願いしたことで舞い込んだ依頼だった…。


読み終わってからもしばらく余韻に浸っていました。新鮮さを感じると同時に、懐かしくて切ないような感覚もあって、最終的にはなんだか励ましをもらえたような清々しさが。BLを読んできて初めて感じた不思議な読後感でした。

阿形に恋をしたルカは、彼以外に抱かれたくないがためにムキムキに鍛えてタチ役をしています。そしてポルノ男優の仕事が好きで、誇りをもっている。阿形もゲイですが、クローゼットです。脚本家を目指して大学に入学後、映画研究部で知り合った望月つながりでゲイビデオ会社に就職。お金のために男優もこなしていたけれど、有名俳優で絶縁状態にある父親の存在が、自らのセクシュアリティを認められない大きな要因となっていました。

無邪気に阿形を求めるルカは、阿形にとっても心癒される存在。再会後は恋人同士のようにふるまう二人ですが、どんなに深いセックスをしても阿形は心を明け渡してくれることはありません。でも諦めず、ルカは阿形と父親の関係を修復させようと努めますが…。

ラブストーリーではあるけれど、本作は性的マイノリティとして生きる人たちの選択を描いた物語でもありました。ルカと阿形の好対照なキャラ配置が、二人の感情的な部分を理解するのにうまく生かされていて、キュンキュンしまくり。

イメージしやすい人物像が魅力的だったからか、阿形の葛藤にものすごく共感してしまいました。リアルでももしかしたら同じような思いでいる人たちがいるのだろうな、と。

そしてこんなにナチュラルなリバ作品、初めて読んだような気がする…。

阿形の方がルカより一回りほど年上ですが、受けとしても攻めとしてもイケる汎用性を備えつつ、ルカは阿形以外には抱かれない後ろの守りは鉄壁な攻めで、キャラ的には健気ワンコっていう絶妙な路線をおさえまくってくれてます笑

男優業以外にも映像作品を制作し始めていたルカが、阿形からアドバイスをもらおうと自宅に招くシーンはたまらなかったです。撮影がしばらくない時にはキスマークつけちゃうとか、萌えとキュンとエロスの塊でしかないエピソード!ルカがかわいすぎます♡

阿形と家族間の問題も結果的には乗り越えられて、ルカとの関係も変わっていきます。冒頭で阿形の連載小説内に張られた伏線も回収されて、最後はじぃーんときてしまいました。

巻末には論文さながら、参考文献やイメソンリストが添えられていて、特に音楽好きには嬉しい情報でした。某アーティストの曲名がメインに挙げられていますが、個人的に中学のころから好きで、その方が楽曲提供している車のCMをリアルタイムで見ていたので、なおさら懐かしく感じられたのかも。一応、ネタバレ防止のためにレビューにアーティスト名を載せるのは控えますね。すみません。

作者の書きたくて仕方ない創作意欲と熱量がヒシヒシと伝わってきました。遅かれ早かれ、商業に来られるのだろうと思いますが、…というか来ていただきたいのですが、プロとして創作に取り掛かった場合、作風に変化が起こるのか見てみたい気持ちもあります。うーん、でもすでに仕上がっていらっしゃるので、あんまり変わらなさそうな気もしますけどね笑

ファンタジーも労力ハンパないと思いますが、実はBLって小説だと日常系の方が書くのも読者を萌えさせるのも難しいと思っているので、こういう作品もたくさん読んでみたいです。

5

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