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表題作侯爵の花嫁

英国侯爵・アーサー・ジェイド
孤児・藤枝郁(かおる) 

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  • あとがき

あらすじ

英国の孤児院で暮らしていた藤枝郁は十四歳の冬、郁の父親を恩人だという次期侯爵アーサーの下へ引き取られた。
輝く金髪に深い青い瞳をもつ太陽の化身のようなアーサーに、次第に惹かれていく郁。
その秘密をアーサーの叔父に知られ、郁は脅され足に口づけられてしまう。
それを目撃したアーサーは二人が恋人同士だと誤解し、嫉妬から郁にキスをするが―。
気持ちが擦れ違ったまま二年が過ぎ、叔父との関係を誤解したままのアーサーに、郁は抱かれてしまう。
純粋な愛と秘密に彩られた甘美なロマンス。

作品情報

作品名
侯爵の花嫁
著者
弓月あや 
イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルスHYPER
シリーズ
侯爵の花嫁
発売日
ISBN
9784778102708
3

(2)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

弓月さん初ノベルズ

タイトルに花嫁と入ってますが所謂花嫁モノではないです。
この作品が弓月さんの初ノベルズなんですが、孤児院で育った病弱な少年が侯爵に引き取られて恋に落ちるといういかにも弓月さんらしいベタなシンデレラモノ。
何度も書いてるんですが、自分は弓月さん作品のこのおもいっきりベタな展開が好きなのでこれも楽しめました。

金髪の侯爵跡継ぎアーサー[攻]は恩人の息子である都[受]を探しだし、孤児院から伯爵家へと引き取ります。
病弱でまともに立つ事も出来ず湿疹だらけだった都ですが、手厚い医療看護を受けて湿疹も消え美しい東洋の少年の姿になるシーンはお約束なんだけどやっぱ萌えツボ。
アーサーの母親の公爵夫人は良い人なんだけど部類の可愛いモノ好きで都に女装をさせたがるというちょっと変わった人、まあ無邪気というか可愛い女性なので嫌みはないです。
ちなみに彼女は、スピンオフの「運命の花嫁」でも引き取った孤児に女装をさせて喜んでます。

聡明なアーサーが何故、叔父と都の関係をあんなに誤解しちゃったのかなーって気はしますが、そこもベタ展開の一つとして許容範囲。
かっちょいい侯爵と病弱な孤児に女装ドレスでパーティ出席とかベタ展開がお好きな方向け。
反対にベタさが駄目な方は苦手だろうなーって気はします。
自分は結構好き。

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花嫁というよりシンデレラ・ストーリー

弓月さんのデビューノベルズだそうです。でも、デビューから『弓月あや』でした。←いい意味で!

作家さんお得意の『不幸で虚弱な健気受』です。しかも身分差で年の差です。私の好みにかなりカブってます。

ストーリーは、『王道・テンプレート』ではありますが、別に悪くないんです。私は弓月さんの作品は最初から『そういうもの』と承知で(というかむしろそれを期待して)読んでいますから。

ただ・・・H多いよ!正直言ってこんなにいらない。そこが美味しいという方、ゴメンナサイ。

あとは、まあアーサー(攻)が郁(受)とアーサーの叔父・イアンの仲を誤解してしまうというのは、ストーリー展開上欠かせないお約束なのかもしれませんが、アーサーがイアンを信頼して慕っていた(から目が曇った)とでも言うならまた別として(その場合、イアンが自分を偽っていたのか、ホントにいい人なのかはともかく)、これまったく違うよね!?

アーサーはイアンをどういう人間かよくわかって嫌ってるわけですから、いくら『疑わしい現場を見た』からといって、一方的に思い込んで郁を遠ざけるような言動は、アーサーのキャラクター的にどうも納得行きませんでした。う~ん、恋は盲目・嫉妬に目が眩んだってことだとしても、無理を感じましたね。

弓月さんに限ったことではないのですが、私はどうも『ショコラノベルズHYPER』とはあまり相性がよくないんですね。ショコラそのものは別に苦手でもないんですよ。『ショコラカラー』とでもいうような設定や傾向がダメなわけじゃないんです。

ただ、『HYPER』レーベルはHが多過ぎて食傷、ということがよくあります。作品にもよりますが、コンセプトに沿ってH増やすためには仕方ないのかもしれないと思ってはいても、『無理矢理(から始まるラブ)』が多くてうんざり。私はこれがいちばんダメなんですよ。
こちらも、それが『う~ん・・・』でした。

それでも、これがデビューと考えれば水準以上だと思います。あれこれ言ってはいますが、すべて『デビュー作なら』と大目に見られる程度。致命的なものは感じられませんでした。

正直なところ、好き作家さんのデビュー作や初期作を拝見して『・・・すごく成長されたんですね』となんとも微妙な気分になることがよくあるので、それを思えば十分OKですね。時期的にそれほど昔じゃないというのもあるかもしれませんが。

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