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霹靂と綺羅星 新人弁護士は二度乱される

hekireki to kiraboshi

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表題作霹靂と綺羅星 新人弁護士は二度乱される

鳴神柾貴,亡き兄の親友で元警察官
雨宮佑,新人弁護士

その他の収録作品

  • 小夜嵐
  • あとがき

あらすじ

――彼との再会は、まさに晴天の霹靂だった。
新人弁護士の雨宮佑は、依頼主からの要請で出向いた先で偶然、亡き兄の親友・鳴神柾貴と鉢合わせして、強引に唇を奪われてしまう。鳴神はかつて佑にとってもう一人の兄のような存在だったが、兄の亘が殉職したあと警察を辞め、五年も音信不通だったのだ。任務遂行のため恋人役を強要してくる鳴神の身勝手を呪いながら、佑はなすすべもなく翻弄されるが……。

作品情報

作品名
霹靂と綺羅星 新人弁護士は二度乱される
著者
藤崎都 
イラスト
睦月ムンク 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
電子発売日
ISBN
9784065220658
2

(6)

(0)

萌々

(0)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
1
得点
9
評価数
6
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

突然の再会に心乱されて

今回は元警察官の便利屋と新人弁護士のお話です。

受様が受けた依頼絡みで再会した攻様と新たな関係を作るまで。

両親を事故で亡くした受様には
警官となった兄だけがたった1人の肉親でした。

その兄には警察学校で同期だった攻様という親友がおり
受様は攻様を兄同様に慕っていましたが

5年前に起こったコンビニ強盗事件の現場で
兄は攻様を庇って殉職、
受様は葬儀の時に攻様に当たり散らした挙句
「2度とおまえの顔なんて見たくない」と
葬儀場から追い出してしまいます。

その後、受様は
大学在学中に司法試験に合格し弁護士となって
休業していた母親の弁護士事務所を継ぎ
今は新人弁護士として個人依頼を請け負っています。

そして最近、自己啓発団体に取り込まれた
息子を取り戻して欲しいという依頼を受けます。

受様は代理人として団体の本部に
何度も訪れるも毎回門前祓いされた為
関係者から話を聞こうとと伺っていたのですが

突然口を塞がれて、強引に
コインパークに停まった車に押しこまれます!!

受様を連れ込んだのは受様同様その団体を
探っていた攻様でした。

実に5年ぶりの再会した攻様は便利屋をしていて、
受様とは別口ながらも同じ青年を探すために
この自己啓発を見張っていたと言います。

しかも攻様は張り込み中は
"恋人同士"を装えと言い、
車に近づいてきた人物の関心を交すために
受様と濃厚なキスを仕掛けるのですよ♪

本当にキスする必要なんてあるの!?
そうだとしても一言断りを入れるのが筋では!?

ファーストキスを奪われた受様の思考は支離滅裂、
奪った攻様の言動は読者にもちょっと意味不明!!

果たして受様は依頼人の息子を無事に連れ戻せるのか!?

攻様の親友だった受様の兄の死で疎遠になった2人が
それぞれが請け負った依頼で再会し、協力して
依頼遂行に奔走する推理サスペンスになります♪

調べる中で自己啓発団体は
反社会勢力が糸を引く売春斡旋組織の窓口であり
自己啓発を隠れ蓑にして若い男女を洗脳し
商品として提供している事がわかってきます。

しかも彼らは金銭取引とは別に
権力者に商品を提供して恩恵を得ているらしく
攻様は警察の上層部にも顧客がいて
捜査が進められないのだろうと言うのです。

攻様は受様を危険に巻き込まない様に
荒事から遠ざけたいと独自のルートを使って
色々と情報収集をするのですが

受様は頭はいいもののまっすぐで純粋で
世間知らずゆえの無鉄砲さで
啓発団体の広告塔に近づいていくのですよ。

なので、
受様の目には大人で余裕に見える攻様も
受様に対してはけっこう気が気ではありません。

攻様にはグラマラスな女性の影が見えたり
受様の伝手としてセレブな友人が登場したりしつつ
行方不明の青年の救出へと進んでいくのですが
受様自身はあまり活躍の場がありません(笑)

啓発団体の真相追及と青年の救出劇、
受様の恋の行方にワクワク&ドキドキ、
楽しく読ませて頂きました♪

暗躍する犯人達の背景も
行方不明となる青年への罠も
受様が攻様の恋愛相手を誤解する相手の存在も
練られていて伏線も生きているのですが

受様自身の活躍があまりなくて
色々とぐるぐるしていただけな感じが強く
今回は「萌」評価にとどめます。

攻様と受様の背景と立場として
役割的にはいいと思うのですけど
もう少し受様にも活躍して欲しかったです。

2

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